【2020年・上半期ベストアルバム】

【2020年・上半期ベストアルバム】

 

・2020年上半期に発表されたアルバムの個人的ベスト20(順位なし)です。

 

・評価基準はこちらです。

 

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2014/12/30/012322

 

個人的に特に「肌に合う」「繰り返し興味深く聴き込める」ものを優先して選んでいます。

個人的に相性が良くなくあまり頻繁に接することはできないと判断した場合は、圧倒的にクオリティが高く誰もが認める名盤と思われるものであっても順位が低めになることがあります。以下のランキングは「作品の凄さ(のうち個人的に把握できたもの)」かける「個人的相性」の多寡を比べ並べたものと考えてくださると幸いです。

 

・これはあくまで自分の考えなのですが、人様に見せるべく公開するベスト記事では、あまり多くの作品を挙げるべきではないと思っています。自分がそういう記事を読む場合、30枚も50枚も(具体的な記述なしで)「順不同」で並べられてもどれに注目すればいいのか迷いますし、たとえ順位付けされていたとしても、そんなに多くの枚数に手を出すのも面倒ですから、せいぜい上位5~10枚くらいにしか目が留まりません。

 

(この場合でいえば「11~30位はそんなに面白くないんだな」と思ってしまうことさえあり得ます。)

 

たとえば一年に500枚くらい聴き通した上で「出色の作品30枚でその年を総括する」のならそれでもいいのですが、「自分はこんなに聴いている」という主張をしたいのならともかく、「どうしても聴いてほしい傑作をお知らせする」お薦め目的で書くならば、思い切って絞り込んだ少数精鋭を提示するほうが、読む側に伝わり印象に残りやすくなると思うのです。

 

以下の20枚は、そういう意図のもとで選ばれた傑作です。選ぶ方によっては「ベスト1」になる可能性も高いものばかりですし、機会があればぜひ聴いてみられることをお勧めいたします。もちろんここに入っていない傑作も多数存在します。他の方のベスト記事とあわせて参考にして頂けると幸いです。

 

・いずれのアルバムも10回以上聴き通しています。

 

[上半期best20](今回は順位なし:アルファベット音順)

 

 

赤い公園:THE PARK

 

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例えば2曲目「紺に花」を聴くと自分は10代~20代前半の学生がカラオケで爽やかに盛り上がっている姿を想起するのだが、これは皮肉でもなんでもなく本当に素晴らしいことなのだと思う。赤い公園は非常に豊かな音楽的バックグラウンドを持ったバンドで、スティーヴ・アルビニ録音作のように荒れ狂うギターやMOTORHEAD的に硬く分厚いベースが「なんでそんな動きをする??」感じのフリーキーなフレーズを多用するのだけれども、それらはアレンジの一要素として自然に収まり機能していて、全体としてはあくまで親しみやすく煌びやかな歌ものになっている。エキセントリックなアイデアをつぎ込みまくっていても捻くれた感じは薄く、深い屈託を湛えつつ衒いなく明るく弾けることができてしまう。こんな形で王道J-POP感を発揮し表現上の強みにしてしまえるバンドは滅多にいないし(これは良い意味でオーソドックスな安定感のあるドラムスによるところも大きいかも)、それはメジャーデビュー後8年に渡る試行錯誤を経たからこそ到達できた境地でもあるのだろう。石野理子の信じられないくらい素晴らしいボーカルもそうした立ち位置や雰囲気表現に完璧に合っている。全曲良いしアルバム全体の構成も見事な傑作です。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1250361403048734721?s=21

 

 

 

 

Ambrose Akinmusire:on the tender spot of every calloused moment

 

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フリー寄りの手法を援用した現代ジャズで大部分がインストなのだが、アルバム全編を通して明晰で饒舌な雰囲気表現がなされていて、曲展開や演奏質感の変化で微細なニュアンスを描き分けつなげていく構成が非常にうまくいっている。楽曲の各パーツが参照しているのだろうジャンル語法や曲名の意図するところを考えながら聴き込むことで初めて見えてくる論理展開があるように思われるし(それをあえて言葉にせず音で説明しているのが醍醐味といえる音楽)、そういうことを考えずに聞き流してもミステリアスな短編映画を観通したような満足感を得ることができる。関連情報を調べつつ丁寧に読み込みたいと思えるアルバムです。

 

 

 

 

ENDRECHERI:LOVE FADERS

 

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2018年のサマーソニック出演で存在を知りそこから約2年かけて全作品を聴いてきた自分の印象は「アンサンブルの強度やグルーヴ表現力は世界的にも超一流だけれども作編曲に関してはオーソドックスなファンク形式を尊重しすぎていて個性を飛び立たせきることができていない、それが実にもどかしい」という感じだったのだが、本作ではその問題がほとんど解消されているように思う。伝統的ファンクを意識している部分はやはり多いけれども一聴して確かな個性があることが伝わるようになっているし、聴き込んでいくと面白く強力なフレーズが次々に見えてきてその都度唸らされる。複雑に絡み合った知恵の輪を解きほぐすと名リフがわらわら湧いてくるような音楽で、それがこの超強力なバンドや堂本剛の素晴らしいボーカル(過去作の時点で唯一無二性が備わっていたのはこの声があったから)により具現化されるのだからもうたまらない。「P-FUNKやプリンスみたいなことやっていて大したもんだ」みたいな妙な上から目線(こういうのを見るたびに「アイドルを舐めんじゃねえ」と思う)を捨てて語られるべき傑作です。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1275334194067992577?s=21

 

 

flanafi:flanafi

 

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ギタリスト/マルチプレイヤーSimon Martinezのソロユニットによる1stフルアルバム。SLY AND THE FAMILY STONEやディアンジェロ、MASSACRE(フレッド・フリスのバンド)やDIRTY PROJECTORSあたりを連想することはできるものの影響源を特定することはほとんど不可能な音楽で、作編曲や演奏はもちろん音響(耳触りの良いローファイ質感を狙っているようでいて異常に緻密に作り込まれている)も極めて個性的で高品質。理解を深めるために関連バンドPULGASを聴くとさらに豊かな音楽性に良い意味でもっと困惑させられるなど、未知の興味深い音楽世界が広がっていることを心地よく示唆してくれる一枚になっている。ディグス・デュークやMAUDLIN OF THE WELLなどが好きな方は必聴と言えるジャンル越境的な傑作です。

 

詳しくはこちら:

(2020.7.1時点で「flanafi」とGoogle検索するとこの連続ツイートが一番上に出てくる:そのくらい知名度が低いのがもったいなさすぎる)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1224712482456993792?s=21

 

 

 

長谷川白紙:夢の骨が襲いかかる!

 

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本作を聴いていて改めて実感させられるのは長谷川白紙のヴィジョンとその吟味・成否判定能力の素晴らしさ。例えば「LOVEずっきゅん」(相対性理論のカバー)では原曲のばたばたしたアンサンブル感覚(かわいらしさなどのニュアンス・在り方を表現するにあたって不可欠な質感になっている)を意識的に把握、しかも自分に見合った形で再構築してしまえている。「光のロック」(サンボマスターのカバー)ではそうした解釈を通しそれと密接につながる独自の在り方(生き急いでいるんだけれども落ち着いてもいる、切迫感がある一方で地に足が着いてもいる感じ)が表現されていて、教養の深さとはまた別の、そういう一般的な(社会の共有財産的な)ものを積み上げているだけでは身につかない固有の得難い持ち味が熟成されていることを窺わせる。

長谷川白紙の演奏技術は以上のようなヴィジョンをそのまま示すほどにはまだ磨かれきってはいない(もちろん非常にテクニカルではあるけれども、少なくとも発声技法に関しては身体的にも知識的にも開発の余地が多い)のだが、本作においてはそういう到達度の釣り合わなさもむしろ良い方向に機能しているように思われる。例えば「セントレイ」(サカナクションのカバー)の歪んだボーカルは咽頭まわりの脱力が(そしておそらくは背筋のコントロールも)こなれればもっと精密な音色操作が可能になるわけだが、このテイクではそのような制限を伴う飛び立ちきれない感じが楽曲の解釈や演奏に不可欠に貢献している。そして、そうやって激情を比較的わかりやすく滲ませつつ崩れきらない瀬戸際を保つボーカルに寄り添い時に前に出そうになる鍵盤のニュアンスが実に見事で、そのふたつを弾き語りで同時に演奏できることの凄さにも痺れさせられる。

本作に収録されているカバーはいずれも非常に良いが(原曲の深い読み込みを踏まえたほとんど自作曲と言っていい出来)、唯一のオリジナル曲「シー・チェンジ」はそれらを上回る最高の仕上がりになっている。上記のようなヴィジョンと演奏技術が完全に良い方向に機能したボーカルは光を当てる角度によって色合いが変わるプリズムのようなニュアンス表現を成し遂げていて、喜怒哀楽が虹のように輝き融けあう歌声がどこまでも素晴らしい。特に3分54秒からの無邪気な愉悦とも嗚咽ともとれる(その両方ともいえる)声は聴く度に泣きそうになる(というか泣く)し、その後のラインごとに表情を変える歌唱表現はもう神がかっている。名曲名演と言っていい音源だと思う。

アルバム最後を飾る「ホール・ニュー・ワールド」カバーを聴くと、この曲をひとりで歌うということやそれが必然性をもって違和感なく成立してしまえていることに思いを馳せさせられる。28分という短さながら完璧に完成された(表現的には未完成の部分も含めひとつの世界系としてまとまった)大傑作。この人のキャリア史上最高作だと思うし、ここからさらに進み続けてくれると信頼しています。

 

 

長谷川白紙についてはこちらの寄稿記事で詳しく書きました

(崎山蒼志とのコラボレーションや「旅の中で」カバーについても)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1273929573684527104?s=21

 

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1266056080636776448?s=21

 

 

 

Jim O'Rourke:Shutting Down Here

 

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一昨年発表の大傑作『sleep like it`s winter』に通じるところもありつつ全然異なる世界を描いている感じの音楽で、明確な構成のある楽曲の輪郭という点ではこちらの方が格段に整っている印象がある。その上で各音色の役割(虫の音や飛行機のジェット音的な超高音などミュージックコンクレート的なつくりも多い)など聴き手がセンスオブワンダーをもって解釈すべき(切り込む視点やテーマなどの仮説立て~検証を繰り返し勘所を増やしていく必要のある)要素も非常に多く、漫然と聴き流すだけではいつまでも立ち入れない迷い家のような作品に思える。とはいえ漫然と聴き流すだけでも非常に心地よく浸れる音楽だし、部屋の空気を確実に変えるのに主張しすぎず身を潜めるような存在感も有り難い。時間をかけてじっくり付き合っていきたい傑作。

 

参考:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1264929647319375873?s=21

 

 

 

Klô Pelgag:Notre-Dame-des-Sept-Douleurs

 

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カナダ・ケベック州出身のシンガー/ソングライター。影響源として挙げているのがダリ、マグリットドビュッシー、ジャック・ブレル、KING CRIMSON、フランク・ザッパなどで、ケイト・ブッシュビョークなどと比較されることが多いのだが、声のキャラクターも音楽性(傾向としてはオーケストラルなチェンバーポップという感じか)もそれらと一線を画すただならぬ個性を確立しているように思う。本作はこの人が子供の頃に何度も通り過ぎていた看板(昨年ひさしぶりに訪れたところ村というよりも35人ほどしか住んでいない小島だったことが判明)の名前を題したもので、そこからイメージしていた不吉な情景とそれに通じる近年の自身の気分が描写されている。ポストパンク~ゴシックロックを16世紀以前の教会音楽の語法で洗練したような楽曲群は大聖堂の地下室でひっそり営業する見世物小屋のような妖しさに満ちており、それはこの整っているがどこか不穏な歌声(真摯で可愛らしくそれでいて確実にネジが何本かぶっ飛んでいる感じ)があればこそ可能になったのだろう。アルバムとしての構成も文句なしに素晴らしい。それこそ離れ小島のように完結した世界と仄暗い奥行きを窺わせる傑作。

 

 

 

 

 

 

Moment Joon:Passport & Garcon

 

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Moment Joonは自身とこの作品のことを「日本の」「ヒップホップ」と強調しており、年間ベストアルバム選で「洋楽枠に入れようか邦楽枠に入れようか迷った(その上で洋楽枠に入れた)」というファンのツイートに対し丁寧に諭したりもしている。各所のインタビューでも明言しているように今の「日本」「ヒップホップ」の気風や状況を積極的に肯定できない立場にあるMoment Joonがその上で自身を「日本の」「ヒップホップ」と括ることの意味は重いし、そういう複雑な思いや関係性まで鑑みれば「日本の」「ヒップホップ」をここまで体現できている音楽も稀なのではないかと思う。

こういう素晴らしい作品を聴いていると、怒りや嘆きにエンターテインメント性を付与できる(娯楽へとスポイルするのではなく純度を減らさず面白みを増して呑み込ませやすくする)のが音楽をはじめとした表現一般の強みだということを実感する。そういう“言い方”の練度が本当に凄い作品だし、そういう部分を仮に切り離して(例えばリリックが全く聴き取れない人が)接したとしても刺さるくらい音楽的にも強力な傑作だと思います。

 

 

参考:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1239797154417270784?s=21

 

 

 

NEPTUNIAN MAXIMALISM:Éons

 

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Bandcampの紹介記事でSunn Ra A)))rkestraと形容されているように、サン・ラがSWANSを経由して芸能山城組と接続した感じの爆音ラージアンサンブルで、2時間余を心地よく聴かせるテンションコントロールが作編曲・演奏の両面において素晴らしい。東南アジアの民俗音楽に通じるパーカッションアンサンブルやフリージャズ~インド音楽的展開、ドローンメタルを介して70年代の暗黒ジャーマンロックに接続しているような多様な音楽要素はこの手のアヴァンロックには比較的よくみられるものだが、これがベルギー出身だということを考えると、UNIVERS ZEROやPRESENT(プレザン)、X-LEGGED SALLYのような偉大な先達がこの手の領域を既に開拓していたから当地からこういうバンドが出現すること自体は意外ではない一方で、この国の外で発生し確立されてきた要素ばかりを取り込み独自の形で融合活用している音楽なのだということも見えてくる。その意味で本作は多くの仮想の民俗音楽のように「ここではないどこか」を志向する音楽なのであり(「To The Earth」「To The Moon」「To The Sun」いうチャプター名はこうした姿勢をそのまま表している)、混沌としてはいるが非常に聴きやすく仕上がっているのも明確なコンセプトやヴィジョンを持っているからなのだろう。小説『三体』やタイの地獄寺のサントラとしても実によく合う傑作。

 

 

参考:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1276500396047921152?s=21

 

 

 

NNAMDÏ:BRAT

 

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自分がNNAMDÏ(ンナムディ)の名前を初めて見たのはSen Morimotoの2018年作に関するインタビューを読み漁っていた時で、シカゴの音楽シーンの豊かさ面白さを代表する存在の一人として挙げられていたように思う。その程度の認識で初めて聴くことになったこのアルバムは本当に素晴らしい内容で、西アフリカのポップス(セネガルやマリあたり、ユッスー・ンドゥールなど)的な精密な譜割りフレーズやポリリズム感覚と広義のヒップホップのフロウ感覚が自然に融けあっているようなリズム処理能力、mats & morgan的なプログレ/フュージョン~現代ジャズがインディーR&Bの領域で楽しく変容しているような作編曲など、複雑な構造がとことん親しみやすい形で提示されている音楽性に一発で惹き込まれることになった。そうした音楽的引き出しの豊かさもあってか各曲のスタイルはばらばらだが、それらが滑らかに並びアルバム全体として綺麗な輪郭を形作る様子はこの人の在り方(シャイでふてぶてしい様子)をそのまま表している感じで、本作の表現性の源として不可欠に機能している。これはflanafi(フィラデルフィアを拠点としている)などにも言えることだが、広く知られてはいないけれども非常に強力なミュージシャンが集まっている地域・シーンは無数にあり、音楽の素晴らしい世界はどこまでも広がっているのだなという感慨に(それを全て味わいきるのは一生かけても不可能なのだなという諦めも含め)浸らされるし、巡り合わせの大事さ有難さも実感させられる。

 

 

参考:

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2018/12/27/224058

 

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1245984098494984192?s=21

 

 

 

 

 

THE NOVEMBERS:At The Beginning

 

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ロックとヒップホップをわかりやすく(その両方の要素が含まれていることが一聴してわかる形で)融合した音楽スタイルを表すジャンル用語に「ミクスチャーロック」という言葉があり、そういうのを見ると自分は「ミクスチャーじゃない音楽なんてないだろ」「人間はそもそも雑食なものだろ(だからことさらに「自分は雑食性」と誇るような言い回しはまあ気持ちはわかるが微妙だな)」などと思ってしまうのだが、そうやって何かと何かを意識的に融合または接合することで他に類を見ないオリジナルを生み出してしまう作家も少なからずいることはよくわかる。自身の制作手法を「歌を接着剤とした金継ぎ」と称する長谷川白紙はその究極型みたいなものだし(非常に意識的にやっているという点において)、THE NOVEMBERSもその素晴らしい好例なのだと思う。前作『ANGELS』関連のインタビューで言及していたENYA的な(そこからイージーリスニング方面に連なる?)音響手法をインダストリアルサウンドと融合したような音作りはディストピア感とユートピア感の気兼ねない両立具合も含め他に類をみない異形に仕上がっているし、L`Arc-en-CielやCHAGE and ASKAとメタル寄りグランジを接続するような歌もの楽曲も聴きやすさと得体の知れなさを強烈に両立している。リーダーの小林裕介が本作リリースに際するインスタライブで言っていた「借りものとか貰いものばかりで生きてる人間ですから」という話はこの作品を聴いているだけではよくわからないが、その一方で確かにそうした手法を経ないとこういう“様々な要素が溶けかかった状態で固着している”(諸星大二郎「生物都市」のような)形は生み出せないのだろうという納得感もある。そしてそれは上で挙げたようなアーティスト(ひいてはそれらに影響を受けたヴィジュアル系グランジなどのシーンに属する後続)が培い受け継いできた在り方でもあり、THE NOVEMBERSの立ち位置や達成の凄さはそうした系譜に連なるものでもあるのだろうと思われる。現在のポップミュージックの流行や傾向から距離を置きつつ未踏の地を切り開いている、こんな類の新しい音楽が可能なのかと痺れさせられる一枚。アルバムの構成も非常によくできているし傑作だと思います。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1265298255417454593?s=21

 

 

 

 

岡田拓郎:Morning Sun

 

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神経質なまでに作り込んだ結果として(「作り込んでいるのに」ではなく「作り込んでいるからこそ」)不思議とおおらかな印象を与えるアンサンブルが出来上がる類の音楽がある。本作はその最高レベルの好例で、その意味でSTEELY DANの代表作や坂本慎太郎ソロにも比肩する(そしてそこから微かにピリピリした気配をも抜き去った)ものになっていると思う。たとえるならば徹夜後の朝焼けの中での虚脱感、半覚醒とは薄皮を経た逆の立ち位置(半覚醒は睡眠寄り、こちらは覚醒寄り)にあり、それがアメリカのカントリー~ブラジルMPBを少しだけ英国フォークに寄せた感じの楽曲を通して魅力的に表現されているというか。自分はこちら方面(岡田氏は凄まじいレコードディガーでもある)に詳しくないので「キリンジで言えば「空飛ぶ深海魚」あたりが近いな」くらいのことしか言えないのだが、それでも本作の名曲名演群には抗いがたく惹きつけられるものがある。地味ながらまばゆいほどの輝きに満ちた傑作です。

 

 

こちらのインタビューは具体的な製作過程の面でも様々なことに対する考え方の面でも素晴らしい内容なのでぜひ:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1270865524201648128?s=21

 

 

 

岡村靖幸:操

 

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自分が岡村靖幸の音楽に深く惹かれる理由のひとつに「ブルースマイナーペンタトニック~ブルーノートスケールでJ-POPを書かせたら右に出るものはいないのでは」というくらい圧倒的な音遣いセンス(歌メロも副旋律も)がある。例えば「セクシースナイパー」の歌メロはバッキングなしで歌ってもブルース的な解決しきらない進行(ループ感覚とその引っ掛かり)の妙味がよくわかるし、そこにJ-POPに求められるレベルで振幅が大きく煌びやかなリードメロディ感覚が伴っているのも凄い。岡村靖幸の楽曲はこのような珠玉のフレーズだけで構築されており、それらがTHE BEACH BOYSやEARTH, WIND & FIRE、プリンスなどに通じつつ完全に独自の形に洗練されたコード感覚により魅力的に統御されている。そしてそれはこの人固有の声(渋みを増しつついつまでも若いまま)や歌いまわし、独特の言語感覚に満ちていながら発音の快感に満ちている(そして文意の面でも以前よりだいぶ明晰に伝わるようになってきた)歌詞、リズムトラックの嗜好や仕上がり(今回は岡村の意向を踏まえつつゴンドウトモヒコが大部分を構築したようだが完全にいつものシグネチャサウンドになっている)といった演奏/実音の部分と分かちがたく通じている。こんな音楽は他では聴けないし、これからも代替不可能な魅力に満ちたポップミュージックを生み出し続けてくれるのだろうと思う。

同時代の音楽との比較についていうと、「成功と挫折」のインダストリアルサウンドエレクトロファンクやそれを柔らかくしたような「レーザービームガール」(マイケル・ジャクソン「The Way You Make Me Feel」とマリリン・マンソン「The Beautiful People」の中間前者寄りという感じ)など近年の音響トレンドを確かに把握している様子もあるのだが(2018年のソニックマニアでThundercatをはじめとしたBrainfeeder勢を観に来ていた模様)、その上であまり気を散らさず自分の道を貫いているようで好ましい。最後の「赤裸々なほどやましく」は「ペンション」などに通じる岡村靖幸流ブラジル音楽解釈が素晴らしいし、本当に良い曲ばかりが収められた一枚になっている。アルバムの構成的には後半の曲の並びが少しぎこちなく感じられたりもするが、全体としては文句なしに充実した傑作です。

 

 

 

 

ORANSSI PAZUZU:Mestarin Kynsi

 

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ORANSSI PAZUZUに関しては自分は2009年の1stフル発表当時から聴いていたものの「確かに非常に優れたバンドだし個性もあるがそこまで持ち上げられるほどか?」というくらいの印象で、2016年の前作4thフルがPitchforkなどで取り上げられるようになったのも「知的なメタルはインディーロック文脈から評価しやすいから知見の広さを示すためにも取り上げる」ハイプしぐさだという印象が強かったのだけれども、昨年発表されたWASTE OF SPACE ORCHESTRA(DARK BUDDHA RISINGとの合体バンド)の傑作を経ての本作には初聴から完全に惹き込まれることになった。前作あたりから増えてきた複合拍子をほどよく複雑化させつつキャッチーな引っ掛かりとして活用できている楽曲は何よりもまず非常に聴きやすく、それを足掛かりにすることで“知識や技術があるからこそ放出できる衝動のかたち”が理想的な按配で表現されている。ブラックメタルのコアなファンからはこれもハイプ扱いされていたりもするが(ツイッターでは「ORANSSI
PAZUZUなんかより〇〇を聴いてください」という言い回しでプリミティブ/ベスチャルなバンドを挙げまくる人が現れたりもした:確かにそれもある種のアンダーグラウンド嗜好からすればよくわかる反応でもある)、ノルウェー発の“Second Wave of Black Metal”黎明期のジャンル越境傾向を考えれば本作は間違いなくその精神を受け継ぐものだし、ある意味でブラックメタルというもの自体を再発明するような気迫と完成度も備わっている。その上で興味深いのが普段メタルを聴かない音楽ファンにも好評を博していること。これは制作の同機になったという映画『ミッドサマー』に通じる甘いカルト感覚、快適に危険なところまで引きずり込んでくれるような聴きやすさによるところも大きいのかもしれない。本年度のメタル領域を代表しうる歴史的傑作です。

 

 

本作についてはこちらで詳しく書きました(ジャンル論的なことも含むまとまった話):

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1251596150919974912?s=21

 

 

 

Oumou Sangaré:Acoustic

 

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マリを代表するシンガーであるウム・サンガレによるアコースティックアレンジ再録作。11曲中9曲が2017年の傑作『Mogoya』(10曲収録、現代的ビートを全面導入したヒップホップ~エレクトロ色強めのポップス)から選ばれており、同作の参加メンバーが2019年4月にロンドンで行ったスタジオライヴ録音が土台になっている。ドラムレス、ギター・ンゴニ(バンジョーのルーツともいわれるハープのような楽器)・鍵盤のみの編成なので『Mogoya』のような多彩な電子ビートは入っていないが、西アフリカのポップスならではの驚異的に精密なリズムカッティングはそれ自体で強靭なビート感覚を示すことができていて(ボーカルも含め)、特にギターの複雑なフレージングは「ギターは打楽器」というよく言われる話をこの上なく見事に示している。その上で全パートがメロディアスなのもアフロポップならではで(いわゆるブラックミュージックのルーツとされることもあってアフリカ音楽=渋いという印象もあるかもしれないが、アメリカのブルース的な引っ掛かりが希薄な音進行はむしろ日本の演歌などに近い)、耳あたりは非常によくとても聴きやすい。以上のようなスタイルということもあってか超絶テクニカルながらむしろメディテーション向きの音楽になっており、運動(ルーチンワーク)や日常生活の延長で気軽に瞑想に沈んでいくような効能がある。戦闘的ながら柔らかく、添加物のないミルクを通してエネルギーを与えてもらえるような素晴らしい作品。曲順も『Mogoya』よりこちらの方が良くなっているのではないかと思う。

なお、「Diaraby Nene」のオリジナルテイク『Moussolou』(1991年発表)収録版はビヨンセが昨年の映画『ライオン・キング(The Lion King : The Gift)』に提供した「MOOD 4 EVA」でサンプリングしたもの。その映画を下敷きにしたビヨンセ作のヴィジュアルアルバムが今年発表されるのは不思議なシンクロニシティにも思えるが、様々な情勢を考えればむしろ必然的なことなのかもしれない。

 

 

 

 

Phoebe Bridgers:Punisher

 

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一聴するだけだとシンプルでさりげないフリーフォークという(比較的地味な)印象もあるのだが、イヤホン/ヘッドホンで聴くと実はパート構成的にも音響の色彩的にも非常に層の厚いつくりなのだということが見えてくる。これは作編曲についても同様で、歌ものとしてのフレーズの立ち方が全曲とにかく素晴らしい。こうした楽曲やアレンジが“シンプルでさりげない”抑制的な演奏表現で具現化されることでわざとらしく過剰な“泣かせ”感のない(それでいて確かに心を揺さぶる、それが鬱陶しくない)絶妙なバランスが生まれていて、少し薫りのついた清水のような吞み口に快適に浸ることができるようになっている。とはいえ静かで無難な音楽かというとそんなことはなく、きわどいテーマを穏やかに語る歌詞やドラマティックなアルバム構成(最後の曲の盛り上がりは反則的)を通してさりげなくとんでもないところに連れていかれるような居心地もある。一枚通しての完成度が素晴らしい傑作。

 

 

本作関連のインタビュー:

http://monchicon.jugem.jp/?eid=2310

 

 

 

 

Speaker Music:Black Nationalist Sonic Weaponry

 

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初期デトロイトテクノをフリージャズ的語彙を援用しつつ精神性のレベルから現代的にアップデートしようとする大傑作。アフリカのトーキングドラムをミルフォード・グレイヴスの超絶ドラムスまたはAutechreSquarepusherなどを参照しながらトラップ以降の高速シーケンスに落とし込んだようなビートはモノトーンながら極めて饒舌で、出自を強烈に主張する一方で汎世界的な広がりに身を沈めるような印象もある。そこにうっすら絡む電子音響など多様なサウンドの抜き差しも絶妙で、THE POP GROUPのような戦闘的姿勢&豊かさを“取り返す”(オリジネーターとしての評価もそこから分岐して他で生まれた音楽的成果なども)ような矜持に満ちてもいる。エクストリームなヒップホップに通じるような激しさと柔らかくしなやかな質感を兼ね備えた空間表現も絶品。アルバム全体の構成も含めほとんど完璧と言っていい一枚だと思う。

Moment Joonのところでも「怒りや嘆きにエンターテインメント性を付与できる(娯楽へとスポイルするのではなく純度を減らさず面白みを増して呑み込ませやすくする)」音楽の得難さにふれたけれども、これはいわゆるブラックミュージックのお家芸みたいなものでもあり、暴力的にもなりうる勢いを直接的な傷害力としてでなく健康的に体を突き動かす音響的魅力に転化してしまうプレゼンテーション能力の凄みが本作でも見事に発揮されている。ハードコアパンクが好きな方などにもぜひ聴いてみてほしいアルバムです。

 

 

 

Black Lives Matterとも密接に関連する本作の立ち位置についてはele-kingの力の入ったクロスレビュー三田格野田努)に詳しいのでそちらもぜひ:

http://www.ele-king.net/review/album/007680/

 

 

 

寺尾紗穂:北へ向かう

 

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この人のことは恥ずかしながら本作で初めて(しかも3月頭リリースなのに6月になってから)知ったのだが、隅々まで素晴らしい楽曲・演奏表現に一発で惹き込まれてしまった。他の音楽で雑にたとえるなら佐井好子Fenneszという感じで、日本流フォークロックの滋味を知り尽くしたような作編曲とどこかアンビエントとも言える長閑な時間感覚の両立がとにかく見事。それは腕利き揃いの超精密なアンサンブルによるところも大きいだろうが(70年代ソウルミュージックの代表的名盤に並ぶレベル)何よりもまず寺尾紗穂自身のボーカルがあって初めて表現できる居心地なのではないかと思う。音色や音量を大きく変化させずしかし単語/分節ごとに微細に表情を変えていく歌唱表現はそれ単体で上質なアンビエント音楽として機能しており、本作の楽曲や演奏・音作りはそれを最高の形で活かすものなのだろう。アルバムの構成も非常によく何度でも繰り返し聴き続けてしまえる傑作。過去作も聴いた上でライヴもぜひ体験してみたいものです。

 

 

 

 

TRIPTYKON:Requiem – Live at Roadburn 2019

 

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80年代スラッシュメタルハードコアパンクから今に至る地下音楽において最も重要な(現人神と言っても過言ではないレベルの)ミュージシャンであるTomas Gabriel Warriorが32年越しで完成させた3部構成の組曲『Requiem』の初演音源。いわゆるヘヴィミュージックの先端が集う音楽フェスティバルRoadburn(オランダで毎年4月に開催:ZINE『痙攣』vol.1で詳説)2019年版の特別企画で、こちら方面との仕事経験も多いオランダのオーケストラThe Metropole Orkest+バンド自身という編成で披露された。これが全編驚異的に素晴らしい演奏で、「クラシック方面のプレイヤーはBPMを一定にキープするビート処理が得意でないことが多い」「生楽器大編成はロックの爆音PAとうまくミックスするのが極めて難しい」といった困難が完璧にクリアされている。バンド自身の演奏も最高で、唯一無二の個性を誇るTomのリズムギター&ボーカルはもちろんV. Santuraのギターソロは歴史的と言っていいレベルの名演では。リードシンガーとして招聘されたSafa Heraghi(DEVIN TOWNSEND PROJECTなどメタル領域の作品にも参加経験あり)のパフォーマンスも極上。最初から最後まで“音楽の特別な瞬間”に満ちた演奏になっており、現場で体験できた人々が実に羨ましい。これが完全にライヴレコーディングであることはCD付属のDVDに収録された全編動画でも確認できるので、音源に感銘を受けた方はぜひそちらの方も鑑賞してみてほしい。

本作がこれほどの傑作になったのは上記のような演奏によるところも大きいが、それは今回新曲として披露された32分に渡る(全体の3分の2を占める)第2部「Grave Eternal」の出来が極めて良かったから可能になったものでもあるだろう。Tomasの特異な音遣い感覚(十二音技法的な音進行をシンプルなメタル/ハードコアリフで表現)が近現代クラシック音楽の語法で豊かに培養強化されたような組曲はどの場面をとっても素晴らしい仕上がりで、キャッチーな引っ掛かりと無限の奥行きが両立されていて何度聴いても飽きることがない。特異な構造美と抑制された叙情に満ちた大傑作。様々な音楽のファンに聴いてみてほしい名盤(扱いされるべき一枚)です。

 

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1262703375939846144?s=21

 

 

Vovô Bebê:Briga de Famiília

 

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ブラジル・リオの新世代ミュージシャンの中でも特に注目を浴びる存在とされるヴォヴォ・ベベが様々な地域から特異な才能を集めて構築した3rdフルアルバム。ディスクユニオンのレビューでは「ギンガとイタスール・アスンソンが宇宙でアート・リンゼイに出会ったかのような強烈かつ唯一無二な世界」と形容されている(これも納得感がある)が、個人的にはSLAPP HAPPYやKILLING TIME(日本の超絶スタジオミュージシャン達によるプログレ/アヴァンロックバンド)と並べるほうがしっくりくるところも多い。そういう印象を生んでいる最大の要因はおそらくアナ・フランゴ・エレトリコのチャーミングかつ強靭なボーカルで、それこそダグマー・クラウゼと小川美潮の間に位置するような歌唱表現力とキャラクターが絶妙に活かされている。楽曲的には先述の2バンドをロマ(ジプシー)音楽経由で地中海に寄せたところをブラジル起点にシミュレートしているような感じもあり、ムーンライダーズドレスコーズに接近したりMAGMAやSWANSのようになったりする場面もあって非常に面白い。そうした節操のなさが散漫な印象を生まず必然的なものとして機能しているのも好ましく、ふざけつつ粘り腰な佇まいを通してゆるく戦闘的なユーモア感覚を発揮しているような趣もある。たとえるならばお祭りの裏路地、賑やかな雰囲気は漂ってくるが人気はなく何か危険なものが潜んでいそうだが楽しさからも離れきっていないという感じ。知的な雰囲気とお茶目な面持ちが不可分に一体化した高度な音楽で、上に挙げたようなバンド/ミュージシャンが好きな方は高確率でハマるのでは。もちろん小難しいことを考えなくても楽しめるし、気軽にチェックしてみると楽しいだろう傑作です。

紐付けツイートINDEX 2020

【紐付けツイートINDEX(2020)】

 

長文連続ツイートのアタマに飛ぶリンクです。

2014年版

closedeyevisuals.hatenablog.com

2015年版

closedeyevisuals.hatenablog.com

2016年版

closedeyevisuals.hatenablog.com

2017年版

closedeyevisuals.hatenablog.com

2018年版

closedeyevisuals.hatenablog.com

2019年版

closedeyevisuals.hatenablog.com

(上のリンクから見れない場合は、Twilog

http://twilog.org/meshupecialshi1

をご参照いただけると幸いです。)

 

寄稿・出演など

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1273934771811307522?s=21

 

 

 

 

 

 

〈ライヴレポート〉

 

1/11:スクリューパイルドライバー ROUND 2 @ 京都METRO

(ピアノ男・長谷川白紙・Keshigomu・DJ Master Kohta・SNJO・Tomggg・ISHII・5364)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1216012689207508992?s=21

 

1/12:Moodymann @ アメリカ村 CLUB JOULE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1216394906677071872?s=21

 

1/23:長谷川白紙特集企画「ドミューにに」@ SUPER DOMMUNE STUDIO

(姫乃たま・有泉智子・imdkm・s.h.i.、諭吉佳作/men・tomad・長谷川白紙)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1220371193229762560?s=21

 

1/28:QUEENADAM LAMBERT @ 京セラドーム大阪

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1222076226174455809?s=21

 

2/6:PENTATONIX @ フェスティバルホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1225406621414674432?s=21

 

2/18:Chris Dave and the Drumhedz @ Billborad Live Osaka(1st set)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1229694145930788864?s=21

 

2/24:中村佳穂 @ サンケイホールブリーゼ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1231922014727753728?s=21

 

10/17:空間現代×三重野龍 @ 京都ロームシアター ノースホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1317482273810247680?s=21

 

10/25:cali≠gari @ 梅田バナナホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1320292802434002944?s=21

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1320341738108588033?s=21

 

10/27:大友良英中川裕貴・山内弘太 @ 京都UrBANGUILD

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1321029321205559303?s=21

 

11/1:FESTIVAL de FRUE @ つま恋リゾート 綾の郷

(折坂悠太(重奏)・角銅真実バンド・INOYAMALAND・石橋英子+山本達久)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1322835048236634112?s=21

 

11/3:BUCK-TICK(フィルムコンサートツアー『ABRACADABRA ON SCREEN』)@ ロームシアター京都 メインホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1323546410436812800?s=21

 

12/6:聖飢魔II @ ロームシアター京都 メインホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1335505983087337472?s=21

 

12/29:THA BLUE HERB @ 恵比寿リキッドルーム

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1343902831732957184?s=21

 

 

〈その他〉

 

GEZAN『狂(KLUE)』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1222435300162465792?s=21

 

Hyukoh『through love』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1222923658546442240?s=21

 

Flanafi『Flanafi』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1224712482456993792?s=21

 

King Krule『Man Alive!』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1230529997951004674?s=21

 

NCT 127『NCT #127 - Neo Zone』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1240542104507441153?s=21

 

downy『第七作品集『無題』』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1242019338908872704?s=21

 

LUGUBRUM『Plage Chômage』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1243558253239226368?s=21

 

サブスクリプションサービスの普及と「アルバム」の話

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1244020507889950720?s=21

 

Thundercat『It Is What It Is』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1245747346383572993?s=21

 

NNAMDÏ『BRAT』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1245984098494984192?s=21

 

Yves Tumor『Heaven To A Tortured Mind』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1246070899645640714?s=21

 

Wilma Archer『A Western Circular』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1247539579583750144?s=21

 

Flanafi『Passing Over』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1247597071168749568?s=21

 

SWEVEN『The Eternal Resonance』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1247821725879816192?s=21

 

#30DaySongChallenge

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1248264428748812288?s=21

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1248524108507185155?s=21

 

AFTERBIRTH『Four Dimensional Flesh』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1248595064084787200?s=21

 

4/12:空間現代 Live Streaming @ 外

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1249294810738909185?s=21

 

AZUSA『Loop of Yesterdays』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1250045376775598080?s=21

 

赤い公園『THE PARK』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1250361403048734721?s=21

 

ORANSSI PAZUZU『Mestarin kynsi』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1251596150919974912?s=21

 

ULCERATE『Stare Into Death And Be Still』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1253645537363914752?s=21

 

altopalo『farawayfromeveryoneyouknow』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1253733128419459073?s=21

 

Kassa Overall『I Think I'm Good』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1255828667374043136?s=21

 

エクストリームメタル特にデスメタルにおける音響芸術志向いうなれば「raw-fi」サウンドについて

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1255856886923976707?s=21

 

BLACK CURSE『Endless Wound』、ハイコンテクストさとキャッチーさを両立させるデスメタルという音楽についての話

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1255855250621120513?s=21

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1256206431570636802?s=21

 

「メタル」という言葉が示すものの変遷について

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1258539952930820096?s=21

 

THE NOVEMBERS『At The Beginning』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1260054563328888833?s=21

 

TRIPTYKON『Requiem(Live at Roadburn 2019)』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1262703375939846144?s=21

 

The 1975『Notes On A Conditional Form』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1263536907985641472?s=21

 

Moodymann『TAKEN AWAY』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1263982107212177408?s=21

 

藤井風『HELP EVER HURT NEVER』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1264481946333151232?s=21

 

藤井風『HELP EVER HURT COVER』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1264480659646541824?s=21

 

Jim O'Rourke『Shutting Down Here』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1264929647319375873?s=21

 

代代代『Φ』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1265307713191346176?s=21

 

長谷川白紙『夢の骨が襲いかかる!』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1266056080636776448?s=21

 

XTAL『Aburelu』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1266298129323708417?s=21

 

6/6:THA BLUE HERB 無観客配信ライヴ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1269594468233080832?s=21

 

ZILF『The Album』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1271780291791646725?s=21

 

ENDRECHERI『HYBRID FUNK』サブスク解禁

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1272908314419105796?s=21

 

ENDRECHERI『one more purple funk』サブスク解禁

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1272914786997526529?s=21

 

ENDRECHERI『NARALIEN』サブスク解禁

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1272921051727458304?s=21

 

aiver『chandelier』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1274608596530020352?s=21

 

ENDRECHERI『LOVE FADERS』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1275334194067992577?s=21

 

NEPTUNIAN MAXIMALISM『Éons』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1276500396047921152?s=21

 

Poppy『I Disagree』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1277104908626350081?s=21

 

Boris『NO』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1279485909784641536?s=21

 

岡村靖幸と『ミュージック・マガジン』6・7月号の話

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1281482002672136192?s=21

 

剛 紫『美 我 空』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1283058681622519816?s=21

 

堂本剛『TU』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1283064082828898304?s=21

 

7/19:Suchmos@LIVEWIRE(WWW Lounge)配信

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1284804943023443973?s=21

 

堂本剛『Grateful Rebirth』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1285247282980376576?s=21

 

REBEL WIZARD『Magickal Mystical Indifference』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1285962375724625926?s=21

 

YUKIKA『SOUL LADY』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1286536120415617025?s=21

 

Dos Monos『Dos Siki』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1286399186003402752?s=21

 

SPIRIT POSSESSION『Spirit Possession』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1289885508227620865?s=21

 

Khthoniik Cerviiks『Æequiizoiikum』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1289907528311087105?s=21

 

No Lie-Sense『駄々録』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1290236649989758978?s=21

 

米津玄師『STRAY SHEEP』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1290545664091283457?s=21

 

Duma『Duma』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1292496075245248512?s=21

 

Salmonella beats『Salmonella brain』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1294866558821396480?s=21

 

NECROT『Mortal』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1301506418902671361?s=21

 

BUCK-TICK『ABRACADABRA』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1307866206297157632?s=21

 

堂本剛 平安神宮 奉納演奏(事前収録放送アーカイブ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1310919471591161856?s=21

 

cali≠gari『ブルーフィルム -Revival-』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1311319314671173635?s=21

 

ENDRECHERI生配信ライヴ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1315968507469733893?s=21

 

Ghostemane『ANTI-ICON』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1319286413469257734?s=21

 

君島大空『縫層』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1326895527846350849?s=21

 

DARK TRANQUILLITY『Moment』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1330924273431547906?s=21

 

浦上想起『音楽と密談』

 

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1332986518097391619?s=21

 

Flanafi『Do You Have My Money?』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1336354874808659971?s=21

 

妖精帝國『the age of villians』

 

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1339587707928920064?s=21

 

 

 

【2019年・年間ベストアルバム次点】

【2019年・年間ベストアルバム次点】

2019年に発表されたアルバムの個人的ベスト次点36枚です。
順位は無し。並びはアルファベット順です。

評価基準はこちら
http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2014/12/30/012322
個人的に特に「肌に合う」「繰り返し興味深く聴き込める」ものを優先して選んでいます。
アルバムを付き合う相手にたとえるならば、恋の激しさよりも愛の深さ、もしくは微妙な緊張関係があったとしても腐れ縁的に長く付き合えるものを。家にたとえるならば、時々訪れてキレイさ面白さに感心するアミューズメントパークみたいなものよりも、終の棲家として長く過ごせるだろうものを優先して選んでいます。

上半期ベストで扱ったものに関しては基本的にはそのまま転載しています。

ベスト20はこちら(機会があれば本記事と同様にまとめます)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1211688912432709634?s=21


【次点36枚】


《一覧》

あいみょん
Anna Meredith
Arthur Moon

Billie Eilish
black midi
THA BLUE HERB
BRING ME THE HORIZON
cali≠gari
clipping.
DARKTHRONE
Dos Monos
・・・・・・・・・
FKA twigs
FLOATING POINTS
FLYING LOTUS
細野晴臣
Jacob Collier
空間現代
ももいろクローバーZ
MON/KU
MORRIE
NOT WONK
THE NOVEMBERS
Ossia
O Terno
小袋成彬
OPETH
Pedro Kastelijns
崎山蒼志
Suchmos
THANK YOU SCIENTIST
Tyler, The Creator
Uboa
VAURA
WASTE OF SPACE ORCHESTRA
WILDERUN

 

 


《短評》

 


あいみょん『瞬間的シックスセンス

 

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ここ数年「90年代J-POP的なものを“おふくろの味”とする音楽が増えてきたな」と感じることが多い。ひとくちに歌謡曲とかJ-POPと言ってもそれが作られた時期によって音進行の傾向は異なり、大雑把に括っても70年代に売れた曲と90年代に売れた曲のコード進行はそれぞれ感覚的ながら明確に聴き分けられる薫りやクセのようなものがあるように思う。フレーズやコードの反復から生じるループ感覚を滑らかな解決感(「AメロやBメロでどれだけ複雑な進行をしていてもサビでは一気に単純な泣きの進行になる」と言われがちだったJ-POPのサビの部分に顕著)のもとでどう残すかという具合、さらに言えばその参照元には年代ごとに大まかな傾向があり、そしてそれを聴いて育った後の世代はそれを無意識的に身に付けていく。大森靖子(音源発表は2012年頃から)の楽曲に小室哲哉ハロプロに通じるコード進行が多いように、90年代に大ヒットしたタイプの音進行を血肉化(「日本人の舌は醤油を欲するように育てられてしまっている」的に)した音楽がこのところ明らかに増えてきた、というか基本的なスタイルのいくつかとして定着してしまった感がある。個人的に興味深いのはそうした90年代的な要素がまったく忌避の対象になっていないことで、これは自分(1982年生)のように当時の売れ線J-POPに全く馴染めなかった立場からすると意外ではあるのだが、その一方で自然でとても好ましいことにも思える。時代が一周してフラットな立場から健全に向き合えるようになったというか。スピッツ浜田省吾の影響を公言するあいみょん(1995年生)もそのひとりで、親の代または直近のミュージシャンからそうした要素を受け継いできた面も多いのかもしれない。

ミュージック・マガジン』2020年1月号「特集 ベスト・アルバム2019」の「Jポップ/歌謡曲」の選者評に以下のようなコメントがあった。「19年はヒット・チャート的にはあいみょんOfficial髭男dismの年だったが、両者ともに売れるだけの質はあるもののドメスティックな音楽の縮小再生産という感は否めず、図らずも日本社会の景気の悪さを体現した印象。対照的にここに選ばれた、我が道を行く人たちの作品は力強い。」これは“新陳代謝が盛んなアメリカのポップシーンと比較して日本はどうしてそうならないのか”というもどかしい思いも背景にあるのだろうし、90年代J-POP的なもの(CDバブル時代の“悪貨が良貨を駆逐する”ような傾向を含め)に嫌悪感があるだろうことも考えれば無理もない話なのだが、「ドメスティックな音楽の再生産」なのは誤りでないとしてもそれは「縮小」なのか、そして「我が道を行く」ものでないと言えるのか、ということについては議論の余地がある。90年代~00年代的な音楽語彙を駆使していてもその使い方は当時のそれとは異なり、特有のエッセンスを受け継ぎつつより味わい深い個性を確立できているものが多いし、オリジナルは化学調味料的な不自然な成り立ちをしていたとしてもそれを血肉化した現世代は優れた自然物として再構築してしまえている(商業的なヒットソングを健康的に咀嚼した上で自らの我が道を行く表現に活用してしまっている)ものも少なからずあるのではないか。ガワもダシも似ているが総体としてはしっかり別物で、そしてそれは海外の音楽には真似できない優れたオリジナリティを確立できている。そうした表現を「90年代J-POP的なものを“おふくろの味”とした」上でやってのける音楽がここ数年明らかに増えてきていて、そうしたものを適切に評価するには90年代J-POP的なものに対する偏見や生理的抵抗感はとりあえず脇に置いておかねばならない。あいみょんOfficial髭男dismが今の10代や20代からも大きな人気を得ているのをみるとそう実感させられる。

あいみょんについていうと、音楽的には上記のようなこともあってそこまで深くのめり込めるタイプのものではないのだが、とにかく歌唱表現力が素晴らしいので聴けば惹きつけられるし良いと思わざるを得ない感はある。これが売れるのは当然というか健全なことだし、こうした方向性でなければ到達できない音楽性をどんどん開拓していってほしいと思う次第です。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1095676568662228993?s=21
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1095541829636784128?s=21

 

 

Anna Meredith『FIBS』

 

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雑にたとえれば「Moebius, Plank , Neumeier『Zero Set』とGENTLE GIANTを混ぜてSt. Vincentでまとめたソフト&ハイパーな音楽をアカデミックなクラシック音楽の側から構築している」という感じの音楽。ポストパンク的な音色も多用してはいるが音進行はクラシック音楽の機能和声(それもヴィヴァルディやモーツァルトホルストあたりの不協和音があまりきつくないもの)で育ったことを窺わせる滑らかなものばかりで、複雑で層の厚いアレンジをしながらも極めて聴きやすく整った構造が美しい。構成は曲単位でも一枚全体でみても非常によく整っていて、ポップミュージックのアルバムとして完璧に近いウェルメイドだと思う。ポストパンクやビートミュージックからクラシック音楽にアプローチしたというよりも、本業であるクラシック音楽の感覚をエレクトロポップの語法を用いて構築したような趣の音楽で、センス一発のモーダルな進行に陥らずその上で安易に解決しすぎない引っ掛かりを備えるバランス感覚が素晴らしい。傑作だと思います。
特筆すべきはそれこそヴィヴァルディ「四季」のような健康的で爽やかな昂揚感で、ライヒ的なミニマル要素やONEOHTRIX POINT NEVERのような電子音響を駆使しながらもあまり“アヴァンギャルド”であることを目さない配合がポップミュージックとしてはむしろ非常に良い塩梅で機能しているように思う。個人的にはもう少しジャズ寄りの切れ味鋭い和声進行が好きなのでそこまでストレートにのめり込む対象にはなっていないのだけれども、それでも何度でも飽きずに聴き通せる素晴らしいアルバムになっている。GENTLE GIANTをわりとそのまま連想させる「Killjoy」が特にお気に入りです。


本作についての優れた紹介記事
https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23546

 

 

Arthur Moon『Arthur Moon』

 

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DIRTY PROJECTORSやBon Iver以降の感覚から生まれたSLAPP HAPPY」というふうにたとえられるような気もするが、既存の何かに似た響きを持ちながら何にも似ていない。テクニカルだが嫌味さは全くなく、偏屈なところもありつつ底抜けに素直な印象もある。複雑で親しみ深い、魔法のような音楽です。

 

本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1157308177550958594?s=21

 

 

Billie Eilish『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』

 

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今年のポップミュージックを代表し象徴するアルバム。ビリー・アイリッシュと本作については『ユリイカ』の特集号に寄稿しいろいろ書きましたが
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1186103169375326208?s=20
(チルウェイヴ/ダブステップ、ASMR、ストリーミングサービスで有利な音響、ビリーの楽曲の歌いやすさ、健全な自己肯定感などについて、「声量」から「声質」というテーマでまとめた)
ここ数年から今年に至る社会情勢や音楽的流行を反映し以降への流れを示す点においても(「チル、暴力、そして健康」というキーワードをツイッターで見かけたが過不足なく完璧な謳い文句と言える)そうしたことを超越したタイムレスでオリジナルな傑作としても稀有の傑作だったと思います。様々なジャンルの音楽メディアで高く評価されるのも当然の内容だし、音楽一般に馴染みがない人が無理なく多方面に接続する入口としても素晴らしい。近いうちに実現するだろう来日公演や2ndフルアルバムの発表が楽しみです。


こちらでも詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1111345274494943233?s=21

 

 

black midi『Schlagenheim』

 

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本作については最初「NOMEANSNOと70年代前半GENESISをかけあわせたようなハイエナジー&超繊細な演奏、全盛期GENTLE GIANTと初期SWANSをCAPTAIN BEEFHEART経由で融合したような異常に豊かな作編曲。SLINT『Spiderland』にも並ぶような化け物級傑作」と形容して、これは今でも誤りではないと思っているのだが、聴いた人の数だけ異なる比較対象が挙がるのを見ているとそうしたことはやはりあくまで膨大な音楽要素の一部分に過ぎないのだろうなという気がする。ハードロックにもハードコアにもなりきらない演奏感覚とか静と動を滑らかに接続する(オンかオフかではなくその間の様々なパラメータを繊細に行き来する)ダイナミクスコントロールが本当に凄いバンドだし、今年9月の来日公演ではそうしたポテンシャルの凄さが多少のムラとともに非常によく示されていた。本作を余裕で超える作品を連発してくれそうでもあるし、来年あたり急に解散してしまう可能性もゼロではなさそう、というふうに刹那的な危うさと安定感が同居するところもすごく面白い。また生で観たいしできるだけ長続きしてほしいものです。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1141735775563730944?s=21

来日公演感想(大阪・京都)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1169941189534961664?s=21
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1170284432764235778?s=21

 

 

THA BLUE HERBTHA BLUE HERB

 

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本作に伴うツアーではアルバム収録時間と同尺の2時間半におよぶパフォーマンスが繰り広げられていたが、その京都公演(8/27)に行って個人的に初めて気付かされたことがあった。自分は最近までTBHのラップというよりもポエトリーリーディングに近い(ビートに一音一音密着するというよりも絡まず並走する感じの)フレージングの魅力がよくわからなかったのだが、そういうタイプの演奏だからこそ生み出せるタイプの表現力が発揮されていたのである。BOSSの微妙に生硬いフロウはミニマル音楽とファンクの中間かなり前者寄りという感じのもので、長いスパンで持続する流れを作りながらも安易に踊らせ忘我に至らせることはない微妙な按配を保つ。BOSSというとハードコアにも通じる気迫・深みを感じさせる声やリリックの魅力が賞賛されることが多いけれども、ある種アンビエントにも通じるこうした緩急コントロールやペース配分、スタミナのほうが音楽的特性としては稀有な持ち分なのではないか。初のセルフタイトルとなった2枚組の本作が2時間半の長さを負担なく聴き通せるものになっているのもBOSSのそうしたアンビエントな声の表現力によるところが大きく、それはO.N.Oのトラックについても言える(過去作に比べれば淡白になったとも言われるが本作の方向性に最適化しあえて刺激を前面に押し出さないようにしたものだと思われる)。特有の揺れるが跳ねないリズム処理は過剰に身体的なノリを作らず語りを聴き手に染み込ませるのに適した形態なのだろうし、2時間半のライヴを非常に短く感じさせてしまえるのもこうした声の表現力にソウルミュージックやファンクに連なるセット構成の技が加わっているからなのだろうと思えた。このような“伝える技術”は音楽うんぬん以前に一般的なコミュニケーション能力として驚異的に優れたもので、しかもそれは大量の言葉を綴れるヒップホップという音楽形式だからこそ最高度に発揮される。そうしたことをひたすら実感できる素晴らしいライヴだった。
そして、そうしたステージに接して強く感じたのが「TBHのライヴは演し物ではなくコミュニケーションなのだ」ということだった。自己主張や自意識を見せつけるための決まりきったセットではなく、観客とのやり取りを通しそこでしか得られないものを生み出す場。セルフボーストをしていてもエゴの押し付けにはならず、あくまで「俺はここにいるぞ(そして、お前はどうなんだ)」という実存の謙虚な主張になっているというか。これほどパーソナルな語りをしているのにBOSSソロではなくあくまでTBHとしての存在感を保っているのはそういう姿勢があるからだろうし、スピーカーから一方通行に流れてくる音であっても行間に“一行一行に反応して考える”間が用意されているから一対一の対話になるようにできている。本作はTBHの以上のようなアンビエント性・対話姿勢を最高の形で具現化することに成功した傑作で、一聴して地味に思えたとしても繰り返し聴き込むほどに味が増していく。長く付き合っていけるように作られている素晴らしいアルバム。ストリーミング配信解禁を待たずに買う価値のある傑作だと思います。


本作に関するインタビュー十数本のリンクまとめなど
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1147082164560785408?s=20

RHYMESTER vs. THA BLUE HERB、BEEFと和解の記録
(本作収録「TRAINING DAYS」の背景を丁寧に解説した素晴らしい記事)
https://twitter.com/sapporo_posse/status/1198524209581838336?s=20
https://twitter.com/tbhr_sapporaw/status/1198811831738892288?s=20

 

 

BARONESS『Gold & Grey』

 

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BARONESSの音楽性はプログレッシヴスラッジメタルなどと呼ばれますが、そのアウトプットの仕方は作品ごとに大きく異なります。1st『The Red Album』(2007)と4th『Purple』(2015)がそうした呼称のよく似合う逞しく神秘的な曲調が並べられた作品になった一方で、2枚組となった3rd『Yellow & Green』(2012)はメタルとかハードロックというよりはむしろブリティッシュフォークをプログレッシヴロックやミニマル音楽のフィルターを通して変容させたような穏やかな歌モノ揃いのアルバムとなり、音楽的バックグラウンドはもともと非常に広く豊かだということが示されていました。2nd『Blue Record』(2009)はそうした豊かな音楽性をうまく整理することができずアルバム全体としてはやや均整を欠いた仕上がりになってしまっていたと個人的には思うのですが、5thフルとなった本作『Gold & Grey』(1枚組扱いですがタイトルや構成を考えれば2枚組を意識してそう)ではその2nd的な路線が非常に良い形で成功しているように感じられます。本作の印象を一言でまとめれば[ソランジュ『When I Get Home』とBLACK SABBATH『Vol.4』の間にあるようなアルバム]で、ミニマル/アンビエント寄りの単曲やOPETHあたりに通じる神秘的なコード遣いなど過去作では前面に出てきていなかった要素を抽出発展させつつ、隣接する各曲間では微妙な溝があるのにアルバム全体としては不思議と整った輪郭が描かれる、という難しい構成を見事に築き上げています。ある場面ではポストパンクやエモの薫りが漂い、また別の場面ではTHIN LIZZYやブリティッシュフォーク的な叙情が立ち上る、そしてそれらに通低する味わいにより異なる音楽性の並びに不思議な統一感が与えられている、というように。ストーナーロック版ロジャー・ウォーターズPINK FLOYD)という趣のボーカルも非常に良い味を出していると思います。BARONESSはインディーロックとメタルの間を繋ぐような音楽性を最も早く体現するバンドの一つとしてALCESTやDEAFHEAVENなどと並びこちら方面の代表格であり続けていましたが、4年ぶりのこの新譜はそうした領域における屈指の傑作になっていると思います。繰り返し聴き込み吟味したいと思わされる不思議な魅力に満ちたアルバムです。

 

 

cali≠gari『ある職業病への見解と、それに伴う不条理な事象とか』

 

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cali≠gariを聴き始めて8年ほどになるが、メジャー感とアングラ感の両立(というか渾然一体化)がここまで異様に発達成熟しているバンドは世界的にも稀なのではないかという印象が年々強くなってきている。陰湿で暗い場面でも突き抜けてポップだったり余裕のある感じが必ず伴っているし、底抜けに明るい曲調でも底知れない闇が常に広がっている。このバンドが凄いのはそうしたアンビバレントな感じを少しも重苦しくなく気安く聴かせてしまえるところで、それは作編曲や演奏(特にボーカル)など全ての要素から無理なく自然に生じる在り方なのではないか。cali≠gariについては昨年の年間ベスト記事
http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2018/12/27/224058
で1万字ほど書いたけれども、それを簡単にまとめれば上記のような「メジャー感とアングラ感の両立」ということになるのだと思う。
本作はcali≠gariが初めて即物的な痛み(ヘルニア)について歌った作品だが、深刻さとそれを不思議と気にしすぎていない感じは過去作とあまり変わらない。ということはつまり、逆に考えれば精神的な痛みを扱うことが多かった過去作も深刻になりすぎていない(しかししっかり深刻ではある)感じこそがキモなのかもしれないということになる。石井秀仁の少しも移入しないけれどもしっかり解釈し丁寧に表現するボーカルはこのような印象や按配を生み出すバランサーとして重要だし、それに当たり前のように拮抗する他メンバーもやはり凄く、本当に得難いバランスを勝ち得てしまったバンドなのだなということを実感させられる。

cali≠gariについてもう一つ思うのは「世間からの評価というものをほとんど気にしないステージに突入してしまっているのかな」ということ。SpotifyApple Musicのようなサブスクリプションサービスには(メジャーなレコード会社から近年発表した作品を除き)全く音源を配信せずCDのみでの発売を継続し、そのCDに関しても一般流通版と限定版(ファンクラブ会員限定や会場販売限定など)とで収録曲数を変えてくることが多い。これはいわゆる「ヴィジュアル系商法」の流儀に従ったものでもあるのだが、それを貫けるのはサブスク解禁による短期的な盛り上がり・一般的評価の上昇・新規ファン参入のようなことを全然求めていていないからなのではないかという気もするのである。これはシーンにおける唯一無二の評価を既に勝ち得てしまっているから一般評価を気にする必要がないというのもあるのかもしれないし、バンドにとって良い客筋(個々のファンについてもファン間の雰囲気や居心地についても)を維持するためにあえて参入障壁を高くしているというのもあるのかもしれない。自分はほぼ全ての音源を既に入手しているので「配信が解禁されなくても別に困らないけれどもサブスクのリンクを貼ることができればおすすめをしやすくなって便利だな」というくらいの立場で、どちらかと言えば配信はした方がいいのではないかと思うのだが、そのタイミングはバンド自身(こういう策謀やリサーチは人一倍やっているグループでもある)が十分見極めているだろうし外野がどうこう言うべきものでもない。ともあれ本当に面白く凄いバンド。活動休止(これも少なからずヘルニアのせいだったとのこと)も無事終わったし、今後も楽しく追い続けていくことができそうなのは間違いない。


本作の素晴らしい内容についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1206116213442539520?s=20

会場交換限定(契約の関係?)でリリースされた初期曲再構築アルバム『0』についての話
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1087271402237906944?s=20

 

 

clipping.『There Existed an Addiction to Blood』

 

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アメリカのヒップホップグループがSub Popから発表した3作目のスタジオアルバム。ヒップホップといってもトラックはかなりイレギュラーなもので、たとえば3曲目「He Dead」ではほぼノンビートなダークアンビエントの上で超スキルフルなラップが展開される。一般的に「ノンビート」というとドラム音が入っていないだけでシンセやギターの反復フレーズなどから拍を読み取れるものがほとんどだが、この曲の場合はトラックは定型フレーズ一切なし(単独で流されたらBPMを把握することはほぼ不可能)、その上で正確に高速連打されるフロウが明快なビートを示すようになっている。ここまでくるとトラック自体が想定しているBPMとラッパーが意識しているBPMは果たして同一なのか?という疑問が生じるが、どちらに意識を向けても興味深く聴くことはできるし両者の絡みにも違和感はない。本作はこういう関係性が様々な形で表現されているアルバムであり、アンビエント的にロングスパンで流れる時間感覚が全体を貫いていることもあってとてもまとまりのいい一枚になっている。そうした組み合わせを実現するテーマとしてのSF~ホラー映画というのも実にうまく機能していて、ジョン・カーペンターなどを意識しているというトラックもリリックと相性抜群なのではないかと思う。

本作の最後を飾る18分の「Piano Burning」は実験音楽家Annea Lockwoodの1968年作を実演したもの。「Piano Burningにはアップライトピアノを用いなければならない。グランドピアノよりも燃える姿が美しいから。用いるピアノは完全に修復不能なものでなければならない。どんな調律師や修復者の手をもってしても再生不可能なもの。本当の意味で機能しないピアノを。」という楽譜の指定に本当に従ったかどうかはわからないが、ピアノの木材が崩れ弾けていくときに鳴ると思しき音が静かに捉えられ続けている。この不穏だが不思議と安らぐ曲はその前までの明確なビートがある曲と比べ聴き手に別のモード(音響への反応の仕方、時間の流れ方に対する感覚や身構え方)を要求しそのあたりをうまくスイッチすることを求めてくるのではないか、と始まった瞬間は思わされるのだが、初回から意外と問題なく続けて聴くことができるし退屈させられることもない(もちろんこの手の音響に慣れていればの話だが)。この曲も含めアルバム全体に共通する感覚があり、それがイレギュラーながら魅力的に提示されていることがよく伝わってくる一枚で、理屈を超えるこのようなプレゼンテーション能力も個性や醍醐味のひとつになっている作品なのだろうと思う。

なお、その「Piano Burning」をCD音質(Bandcampで安価でダウンロード可能)で聴くとサブスクのストリーミング圧縮音質に比べ暴力的な印象が一気に前景に出てくるし、木材が燃え崩れていく際のくるみを握りつぶすようなサウンドの音響的快楽も格段に増す。再生条件や音響環境が聴取体験にどのような影響を与えるかということが実によくわかるし、サブスクで聴いて好印象を抱いた人はぜひ良い音質で聴いてみてほしいと思います。

 

 

DARKTHRONE『Old Star』

 

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様々な年代の音楽を聴いていると、同じジャンル名に括られる音楽であってもファンの世代によって好みが明確に分かれるのではないかと思えることが多い。例えば、ブラックミュージック(この言い方には少なからず問題があるので自分も“いわゆる”などをつけて慣例的呼称であることを示す場合以外は使うのを避けるようになった)におけるファンクとヒップホップ。もしくは、THE BEATLES以降の60~70年代ロック、80年代のニューウェーヴやポストパンク、90年代以降のいわゆるオルタナやインディーロック。そして80年代までのヘヴィメタルと90年代後半以降の広義のメタルなど。一括りに「ブラックミュージックファン」「ロックファン」「メタルファン」と言っても、その中でのサブジャンル全般を聴く人であってもその全てに同等にのめり込めることは少なく、どれか一つは大好きだが別の一つは苦手ですらあるということが少なくないように思う。その理由の一つにおそらく「ブルース成分の濃淡」というのがあって、例えばブルースのミニマル感覚を強調しつつ参照元の濃い引っ掛かり感覚(ドミナントモーションを起こさずにⅠ→Ⅳ→Ⅰなどのループで宙吊り感を保つ進行の“摩擦”の質や具合)をそのまま残していたファンクに対し、ブルース成分の薄い音楽からも積極的にサンプリングなどを通して影響を取り込んできたヒップホップでは、ループ感覚は保たれてはいるものの引っ掛かりがだいぶ薄いものになっている(これは上記のclipping.と60年代ソウルミュージックなどを聴き比べてみれば容易に実感できるはず)。また、いわゆるロックにおいても、ブルース感覚の積極的な導入に勤しんだ70年代頭までのロックとそれに反発し別のルーツを求めたニューウェーブやポストパンクとでは引っ掛かり感覚の質が大きく異なるし、一周回ってそこから回帰してきたようにみえる90年代以降のインディーロックをみてもハードコアパンクやカントリーのような薄口の引っ掛かり感覚が土台になっていることが多い。これには同時代のいわゆるブラックミュージックがブルース的な濃さを減じている(ヒップホップの影響を受けても濃いタイプのブルース成分は摂取しがたい)ことも少なからず関係しているだろう。メタルの領域においても同様の現象が起こっていて、近年新たにメタルを聴くようになった若い世代は70年代までのハードロック/ヘヴィメタル未分化期のもの(ブルース成分がまだはっきり残っていた時期のバンド)が得意でない場合が多いように思う。その分水嶺となったのがおそらく90年代のブラックメタルメロディックデスメタルメロデス)で、このところ一般的に「メタル」と言われるバンドの多くがメタルコアメロデスの影響が絶大)の系譜にあったり、Pitchforkなどでも好まれる知的なメタルがブラックメタルの音進行や脱ジャンル姿勢から大きな影響を受けているなど、近年の「メタル」の音進行傾向は80年代以前のそれとは全然別のものに入れ替わっている。従って、伝統的なメタルを好んできた人々からすると近年のメタルは速さや重さの基準が大きく異なるというような表面的な問題ではなく芯となる味の質が別物なのでのめり込むのが難しくなるし、近年のメタルにハマった若い世代がジャンル創成期のハードロック/ヘヴィメタルに慣れるのも同様の理由で難しい。冒頭で述べた「同じジャンル名に括られる音楽であっても世代によって明確に好みが分かれる」というのはこういうことで、こうした分断は今後さらに広がっていかざるを得ないように思われる。ブラックメタルとブルースを融合するZeal & Ardorのようなバンドも出てきているのでそれがシーンやメディアにうまく認められれば分断が再接続される可能性も少なからずあるとも思うが。

DARKTHRONEは90年代ノルウェーブラックメタルを代表する偉大な存在(いわゆるプリミティヴブラックメタルの生みの親)として知られるが、実は上記のような分断のちょうど中間に存在し両者を接続し続ける興味深い存在でもある。90年代ノルウェーブラックメタルシーンはもともと脱ジャンル傾向の非常に強い界隈で、当地を代表するバンドMAYHEMが初EP『Deathcrush』の冒頭にコンラッド・シュニッツラー(ex. TANGERINE DREAM, KLUSTER)の電子音楽を使うなど、メタルから出発しながらも伝統的メタル要素からは離れていくものが多かった。
この記事
http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2015/03/27/050345
で概説したように、ブラックメタルは音進行自体もブルース成分を薄め別のものに作り替えていく流れのひとつの終着点に位置していたのだが、DARKTHRONEの2人はその中でも例外的な存在で、90年代中頃に一度ブラックメタルに染まり歴史的名盤3部作を発表した後は再び伝統的メタル方面に回帰する活動に転じていくことになる。70~80年代のハードロック/ヘヴィメタルや80年代ハードコアの超マニアである彼らは、自身がオリジネーターとなったブラックメタル的音進行の妙味はもちろんそれ以前のメタル/パンクの旨みも知り尽くしていて、それらを複雑に掛け合わせ煮詰める作業を人知れず繰り返してきたのである。「人知れず」というのには先述のようなリスナー側の好みの分断もおそらく関係していて、彼らが所属するブラックメタルシーン近傍の音楽を好むリスナーは彼らのメタルパンク的音進行をうまく受容するための回路を持ち合わせていないことが多い。そのため、わかりやすいカマしをほとんどせず渋く深い旨みの錬成をし続けていった彼らの作品は名盤3部作を除きほとんど注目されない状態が続いている。しかしその内容はいずれも素晴らしく、それなりの経験を通して味わい方を身に付けてから聴けば「こんなニッチなメタル的エッセンスをこんなマニアックなハードコアパンク成分と掛け合わせるのか!」というような配合の妙、派手ではないが前人未到の達成に感嘆しながら酔いしれることができる。本作収録曲で言えば、例えば70年代JUDAS PRIESTとPENTAGRAM CHILEを同時に連想させる2曲目の「The Hardship of The Scots」などが好例だろう。そうした異なる要素をMERCYFUL FATECELTIC FROST的な成分で繋ぎ、DARKTHRONEならではの薫り高いNWOBHM寄りプリミティヴブラックメタル風味で仕上げる。一見しただけでは全て同じような色合いに見えるが溶けているものは非常に多く場面ごとに異なるという趣の音楽であり、オールドスクールで目新しさなどどこにもないように見えて実は革新的。非常に優れた作品だと思います。

DARKTHRONEのような音楽を正当に評価するためには少なくともここで述べてきたような背景知識や立ち位置認識をわきまえておく必要があり、たまたまそのジャンルに長く深く慣れ親しんできた経験でもなければ適切に受容するのは難しい。もちろんたまたま出会って不思議な旨みにハマりここからジャンル全体にのめり込んでいくというルートもありえなくはなく、実際それだけの力がある音楽だとも思うのだが、そのジャンル自体においても先述のようにあまり注目されていない以上「門外漢がたまたま出会う」機会もほとんどないだろう。メタルにおけるDARKTHRONEのようなバンドは他ジャンルにもそれぞれ存在するだろうし、そうした“非常に地味だが革新的な追及を続ける最高の珍味”に出会うのは難しい。音楽を探求していくことの面白さと困難を同時に実感させてくれる得難いバンドです。

 

 

Dos Monos『Dos City』

 

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一言で言えばジャジーオールドスクール寄りヒップホップということになるのだろうが、サン・ラやセロニアス・モンクといったフリー寄りジャズ(あくまで“寄り”であって完全な滅茶苦茶でないのがミソかも)とかCAPTAIN BEEFHEARTを4拍子系にまとめたようなトラックは奇怪ながら超聴きやすく、何重にも意味を重ねクレバーにいちびるラップ/リリックにも同様の混沌とした理屈抜きの格好良さがある。超複雑なことをやりながらも常に上質のユーモア感覚があり、ぶっ飛んだ勢いがあるけれどもチャーミング、という感じの在り方は(フランク・ザッパというよりも)X-LEGGED SALLYやSamla Mammas Mannaに通じるものがあるように思う。ヒップホップ方面のリスナー(海外も含む)には既に熱狂的に歓迎されていますが、普段そうしたものを聴かないプログレッシヴ方面の音楽ファンもぜひ聴いてみてほしい傑作です。

というふうなことを上半期ベスト記事では書いたのだが、自分の見る限り本作はどんなタイプの音楽ファンにも驚くほど容易に受け入れられていた。プログレやジャズはもちろんヒップホップにも馴染みのない人が一発でハマる例も少なからず見受けられ、ここで挙げた全ての音楽への入門編としても絶好の一枚なのではないかとすら思えるほど。サンプル元やリリックの参照元アヴァンギャルドだがそういうものに一切興味のない者をも即座に惹きつけるキャッチーさがあり、聴きやすさやカマシの強さわかりやすさなど、卓越したプレゼンテーション能力があるからこそ生み出せるポップさが全ての要素に行き渡っている。個人的にはアルバムの序盤が終盤に比べ良くも悪くも強すぎる(一枚全体としてはややバランスが崩れている)ように感じられるのが気になるところだが、非常に流れまとまりの良い傑作なのは間違いない。近いうちに出るだろう次回作も期待しています。

 

 

・・・・・・・・・『points』

 

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いわゆる楽曲派アイドルポップスの一つの到達点。冒頭の「しづかの海」はMY BLOODY VALENTINELoveless』収録曲と大槻ケンヂ「GURU」を融合させたような至高の名曲だし、中盤のインスト2曲も[UNDERWORLDデトロイトテクノ]とか[あぶらだこDREAM THEATER仄かにグラインドコア風味]という感じの特殊IDM路線が実に良い。そうした各々微妙に異なる展開速度の楽曲が並ぶことでアルバム全体に不思議な時間感覚が生まれているのも興味深く、唯一無二の居心地のある一枚になっています。MASSCREカバーやpan sonicオマージュ(本作のジャケットは『vakio』を土台にしたものと思われる)をしつつ爽やかなシューケイザー/エモ/ドリームポップを基本路線とするグループの姿勢が非常に良い形で活かされた最終作。極めて検索しにくい名前(グループ名はdotsとかdotstokyoと呼ばれる)やアルバムタイトルが勿体なくも思えますが、できるだけ多くの人に聴いてみてほしい傑作です。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1113869412749041664?s=21

 

 

FKA twigs『Magdalene』

 

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2014年の名作『LP1』における〈エキセントリックな電子音響+不協和音R&B〉的な音楽性で絶賛を博し、アートポップのスターとして大きな注目を浴びながらも、2017年12月の子宮筋腫摘出手術と前後して消息を絶ち、2018年春のアップル向けCM主演でシーンに復帰するも音源制作中に恋人と破局。そうして完成したアルバムでは、ニコラス・ジャー、スクリレックス&ジャック・アントノフ、ダニエル・ロパティン(ONEOHTRIX POINT NEVER)など、『LP1』で共演したアルカと同等以上に強烈な電子音響遣い達が大挙して参加している…という情報をあらかじめ公表されていると、どうしても「これはおそろしく暗い作品に違いない」という危惧を抱いてしまうのではないだろうか。ニコラス・ジャーの底冷えするほどに静謐な名作『Space Is Only Noise』(2011)を素晴らしいと思いつつのめり込めなかった自分はそうだった。しかし、FKA twigsの5年ぶりのフルアルバムとなった本作は(もちろん全体的に暗い雰囲気に包まれてはいるけれども)意外なくらい聴きやすく気軽に接することができるものに仕上がっている。その理由として大きいだろうのがとにかく曲が良いということ。どの曲も歌ものとして圧倒的によくできている上にアルバム全体としての流れまとまりも完璧で、電子音響ゼロの単独弾き語りにアレンジしたとしても聴き手を飽きさせないだろう優れた歌曲集になっているのである。また、タイトルからして切実な2曲目「Home with You」最後の盛り上がり(KING CRIMSON「Islands」激情版とも言えるような“笑顔で慟哭する”感じ)から比較的穏やかな(つまり泣きはらした後に小康状態に至るような?)次曲「Sad Day」へ繋がる流れなど、テーマは哀しいままかもしれないが無理のない解放感を生む展開もあり、そういう場面転換/対比やそれに繊細に寄り添う電子音響アレンジが全体の緩急構成を極限まで美しく整えているようなところもある。こうしたアルバムの成り立ちはミニマル/クラブミュージックというよりはケイト・ブッシュビョークの系譜にしっくりくるものであり、プロダクションがどれだけ実験的になっても優れて聴きやすいポップミュージックであることを忘れない。アルバムジャケットやMVなどで一貫して提示される“醜美”(ビザールでグロテスクな崩れ方と完璧に均整の取れた美しさが常に両立される佇まい)もおそらくは先述のようなバランス感覚の賜物で、サーカスのこけおどし的な振る舞いをある種のユーモアとしても真摯な表現としても求め駆使できているからこそ、どれほど暗くなっても重たくなりすぎはしない独特の雰囲気を生み出し維持できるのではないか。2015年1月の来日公演のシリアスながらもチャーミングでエンターテインメント性にも溢れるステージ(15cmはあろうかという物凄いヒールで高速のダンスをキメまくる姿は理屈抜きの機能的快感に満ちていた)にもそういう印象があった。また来日して素晴らしいパフォーマンスを見せてほしいものです。


RA(電子音楽関連では屈指の音楽メディア)の素晴らしいベスト記事でもNo.1を獲得
https://jp.residentadvisor.net/features/3567

 

 

FLOATING POINTS『Crush』

 

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ダブやテックハウスの最も美味しい響きのみを抽出したような中低域、モジュラーシンセの暴力的で艶やかな音色など、本作はまずなによりもサウンドが圧倒的に素晴らしい。全てのパートの鳴りが極上なうえに音量変化も繊細で、一人で製作する電子音響だからこそ可能になる超絶的に緻密なオーケストラ演奏が具現化されているような音楽になっている。そうした異常な作り込みをしながらも数週間という短期間で即興的に完成されたというアルバムの構成は謎な部分が多く、どのトラックも変則的ながら魅力的なフックに満ちているし全体の流れまとまりも申し分なく良いことはわかるものの、個人的にはいまいちうまく捉えきれていないというのが正直なところ。30回ほどは聴き通したし年間ベスト20に入れようか迷いもしたけれども、とりあえず今回は評価を保留し今後も折に触れ聴き返していくことにしたい。間違いなく傑作だし非常に評価の高い作品でもある。アルバム全体の過ごし方(もしかしたら曲によって異なる時間感覚を想定して接するべきなのかも)や構成の俯瞰的把握ができれば理解の糸口が急に得られるかもしれないとも思う。

本作については非常に興味深いインタビューが多く、特に
agraph牛尾憲輔)による解説記事
https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23576
は優れた示唆に富むものになっている。
以下のリンク先にまとめた4つの本人インタビューもとても面白い。
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1186592503182422016?s=20


これを書きながらふと思ったのだが、曲単位で雰囲気や居心地がわりと明確に変化し、それぞれに必要最低限浸らせてくれる一方で決して長引かせることなく次へ次へときびきびつないでいく、という展開の仕方(このあたりは実にDJ的)が個人的にしっくりきていないというのはあるのかもしれない。そう考えるとまさに先述のような「曲によって異なる時間感覚を想定して接する」姿勢が必要になるし、それぞれの場面にじっくり浸り余韻を求めようとはせずに繋ぎの手際の良さを楽しんでいく方がうまくノレるのだろう。こういう閃きが得られただけでもこうして短評を書いて良かったなと思えるし、書きながら考えをまとめることの大事さを実感する次第であります。

 

 

FLYING LOTUS『Flamagra』

 

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いわゆるブラックミュージックにおけるプログレッシヴロック的感覚/構造の受容という点において一つの最高到達点と言えるアルバム。FLYING LOTUSは以前からGENTLE GIANTやSOFT MACHINE、CANなどをよく聴いていると発言しており、FINAL FANTASY Ⅶなどのゲームサントラもあわせブルース的引っ掛かりの少ない音楽からも積極的に影響を受けてきたようですが(親族であるジョン・コルトレーンアリス・コルトレーンのようないわゆるスピリチュアルジャズ~フリージャズ方面の音が同様にブルース的引っ掛かりから距離を置くものだったというのもその下地になっていた面もあったかも)、本作においてはそちら方面のアイデアや構築美が楽曲単位でもアルバム単位でも過去最高の形でうまく活用されています。最先端のビートミュージックで培われた知見でカンタベリープログレや近現代クラシック(ストラヴィンスキーあたり)を転生させたような趣も。よく編集し抜かれた一本の映画のような構成力があり(デヴィッド・リンチがナレーションを務める13曲目「Fire Is Coming」を挟む前半後半はともに約32分という凝りよう)、それでいて過剰な解決感もなく繰り返し聴き続けられる。マッシヴなボリューム感を気軽に呑み込ませてしまうクールで熱い大傑作です。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1131575850405548036?s=20

 

 

細野晴臣『HOCHONO HOUSE』

 

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近年海外からの再評価(インディーロック/ポップス方面からの熱い注目など)もめざましいレジェンドが近年のポップミュージックの刺激的な音響に触発されつつ1stアルバム(1973年作)収録曲を逆順でリメイクした1枚。そうした音響(サブスクリプションサービスにおけるラウドネス処理に適した無音・超低音処理など)に完全対応しつつ独自のものを生み出してしまったサウンドプロダクションも素晴らしいですが、そうした音作りの凄さよりも歌モノとしての楽曲強度や細野晴臣という人自身の演奏表現力ひいては人間的魅力そのものが際立つ不思議な作品になっていると思います。オリジナル版に勝るとも劣らない、時代を超える大傑作だと思います。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1105029896277880834?s=20

 

 

Jacob Collier『Djesse - Vol.2』

 

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ジェイコブ・コリアーの音楽については「凄すぎてよくわからない」というのが正直なところではある。この「よくわからない」というのは、複雑な和声理論やそれを微分音まで駆使して実音化するシビアな感覚が自分の理解の範疇を超えているというだけでなく、一体どういう思考回路をしていればこういう構造の音楽を追求することになるのだろうかということの方がむしろ大きいかもしれない。(自分もアカペラを15年ほどやっているので微分音のコントロールまでは真似できないとしても歌唱表現的にはコーラス/ベースも含めそうひけをとらないことはできる。)スティーヴィー・ワンダーなどに影響を受けていることはわかるしそこから得たのだろう要素を音楽性の一部分に見つけることもできるけれども、一体どういう発想をしたらそういう組み込み方または改変の仕方をするに至るのだろうか理解に苦しむというか。その意味で、ジェイコブ・コリアーという人はいわば「たまたま地球のポップミュージックを聴いて育った異星人」のようなものであり、身体能力も優れてはいるだろうけれどもそれ以上にその使い方や発想の仕方自体が別次元に高度なのだと思う。本作収録曲でわかりやすいのは名曲「Moon River」の3分30秒あたりからのエクストリーム過ぎるコーラスワークで、このあたりはアカペラアレンジの常識(この人を聴いていると実にくだらないものに思えてくる)を知っていればいるほど笑える。和声も高音コーラスの動き方もTAKE 6などの系譜に連なるものではあるが、世界最高のアカペラバンドと言われるTAKE 6でさえここまではやらないというか。こういうアレンジを楽譜上で作り込むところまではいいとしてもその実演を要求されて対応可能な人がどれくらいいるかというと実に難しいところで、それに文句を言わずこなしてしまえる人材の確保という点でも彼の「ひとり多重録音」は選ばれるべくして選ばれた製作方式なのだろう。そうした環境におけるセルフしごきを通して作編曲および演奏表現力が鍛えられ続けてきた面もあるのだろうし、この良循環を通してこの人のミュージシャンシップは今後もさらに成長していくはずである。

これが2作目となる『Djesse』シリーズは、数々の偉大なミュージシャン(クインシー・ジョーンズスティーヴィー・ワンダーをはじめ無数の天才たち)から優れた才能と気質を認められたジェイコブが潤沢な製作費を与えられた上で世界中の優れたミュージシャンとコラボレートしまくる“音楽による地球一周”企画で、独特の神経質さを微かに伴う底抜けにポップな雰囲気と異常に高度な音楽構造が密接につながっているような在り方も含め文字通り前人未到の音楽になっている。本作も素晴らしい楽曲とパフォーマンスが目白押しで、マリの超絶シンガーであるウム・サンガレをフィーチャーした「Nebaluyo」からスティーヴ・ヴァイの変態ギターが乱舞する「Do You Feel Love」に至るクライマックスは圧巻というほかない。今後発表が予定されている『Vol.3』『Vol.4』も間違いなくとんでもない内容になるだろうし、既発作品を少しずつ咀嚼しながら楽しみに待ちたいところである。

 

 

空間現代『Palm

 

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Sunn O)))のスティーヴン・オマリーが空間現代を気に入り、自身のレーベルIdeologic Organから新作を出そうと提案してきたことをきっかけに製作されたという3rdフルアルバム。『ラティーナ』2019年9月号のインタビューでは本作について以下のような説明がなされている。
「野口:1作目はほぼ一発録りで作ったんだけれども、やっぱり音盤は副産物だなと…。だから2作目は、最初からライヴとは全然別としての音盤を目指し、全ての音を別々に録音した。ハイハットとかキックも全部1音ずつ。それらの素材をデスクトップ上で編集して組み立てるという作業です。生演奏に聴こえるように。
古谷野:当然、大変な手間がかかったんだけど、苦労のわりに効果があまりわからなかった(笑)
野口:そこで今回は、ややこしいことを考えず、シンプルに楽器の音を起点にしようと思ったわけです。タムの一打、ギターのワン・フレーズ、そういった一つの楽器の音からどうやって曲に膨らませてゆくか、という作り方だった。
山田:元々揃っていたものをズラしてゆくのではなく、セッションの初期段階からかなりのズレが3人の中で許容されているけど、それをアンサンブルの中でどう定着させてゆくのか…具体的には…。
古谷野:結局、何回もやって感覚的につかんでゆくしかない。
山田:だから、前はできたのに、なぜかできなくなったりもするし。
古谷野:1曲目「Singou」は、最初ギターとベースで作ったけど、どう絡んでいるのか自分たちも最初全然わからなかった。
野口:僕は今でもよくわからない。」
「山田:ある程度の計算はしつつも、間合いやズレを厳密には決めないで何度もやっていくうちに、だんだん固定化されてゆく感じかな。」
「野口:1作目と2作目は、切断や間や無音など、「ウッ」という感覚を多用している。何か変なことが起きているBGMとしても聞ける、しかしただの流し聴きはさせないぞ、というようなものを作ろうと話し合った。集中して聴くと、わずかの時間にいろんなことが起こっているけど、集中して聴かなくてもなんとなく面白い、みたいな。」
本作はまさにこの通りの音楽であり、何度聴いてもこれ以上のことは具体的にはよくわからない。もちろん繰り返し聴けば「このフレーズはここが最初でここが切れ目なんだろうな」ということは感覚的につかめてくるけれども、そこに決まった拍子のような規則性があるかどうかはわからないし、規則があったとしてもその読み取りが正確かどうか確定することもできない。本作のこうした在り方については佐々木敦
空間現代オフィシャルホームページ掲載の「コード・デコード・エンコード」という優れた作品評
http://kukangendai.com/palm-text/
で的確に指摘しているのでそちらを参照することをお勧めする。ここではそれとは別に、先掲インタビューの発言「BGMとしても聞ける」について個人的な補足をしておきたいと思う。

自分が本作を聴いていて実感することに「一線を大きく超えて複雑だと、あまり丁寧に取り組みすぎなくていいという心理的赦しのような感覚が生じやすくなる」というものがある。本作は上記のようにそもそも決まった拍子のパターンがあるかどうかも不明な(作った当人たちですらよくわからない部分があるというくらい複雑な)音楽なので、聴く側からしたら「そもそも考えるだけ無駄だから何も考えずに聞き流してもいいよな」という判断を「こういう聴き方は誠実ではない」とか「理解できないのは自分のプライドが許さない」などの抵抗感なしに導き出しやすくなるのである。とはいえノンビートのアンビエントとは異なりはっきりしたビートやBPMのある音楽(ギター・ベース・ドラムスのフリーではないアンサンブル)でもあるから「頑張れば正確に理解することも不可能ではないのでは」と思えるようにもなっている。徹底的に聴き込んでもいいし何も考えずに聞き流してもいい(それらが常時可換で気軽に移行を繰り返せる)難解で軽やかな音楽。こう書くとシンプルなコンセプトにも見えるが、実際に実現するのはおそろしく難しいし、個人による打ち込みではなく複数人による共同演奏で成し遂げるのはコンセプトの共有も含めほとんど不可能に近いことなのではないか。2006年の結成以来同一メンバーで活動し2016年には3人揃って京都に移住して自身のスタジオ/ライヴハウス「外」を運営し続けてきた彼らのようなバンドだからこそ生み出し得た作品であり、ほとんど前人未到の音楽なのだと思われる。今回はベスト20に入れなかったが、本稿で挙げた36枚もあわせた56枚の中で最も長く付き合う一枚になる可能性も高い。永遠に飽きることがないだろう素敵な謎に満ちた作品。

 

参考:9/14・15に「外」で開催されたMoe and ghosts×空間現代のライヴについて
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1172800688440524801?s=21
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1173167984753250305?s=21

 

 

ももいろクローバーZ『MOMOIRO CLOVER Z』

 

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ももクロは初期から「全ての楽曲で異なる音楽ジャンルを試みる」「一つ一つの楽曲の中で複数の音楽ジャンルを滑らかに接続する」活動を続けてきましたが、それが最も強力かつ不可解な形で達成されたのが本作(4人体制になってから初めてのアルバム)だと思います。現行ポップミュージックの音響基準に完全対応しつつ全曲で異なる音楽性を追求したアルバムで、一枚通しての謎のまとまり感や居心地は似た作品が見当たらない。The 1975やBRING ME THE HORIZONの近作に通じる無節操に豊かな作品で、彼女たちの声(そしてその源となる人間性)がなければ成立しなかっただろう傑作です。

本作についてはこちらでも詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1134115350008614913?s=21
所属レーベルEVIL LINEによるショーケース的フェスティバル観覧記録(7/15)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150685874348122112?s=21
本作リリース後に自分が初めて観た単独フルセットについて(12/7、大阪城ホール
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1203273476028555264?s=21

自分はこの単独フルセットを観るまでは本作を聴くにあたっての至適な観測ポジションのようなものをあまり掴めていなかったのですが、そこで3時間ほど過ごしてからは見違えるように手応えが増してうまく入り込めるようになりました。これはある意味大会場にこそ合う音楽で、聴く側が想定するスケール感がそこにうまくチューニングできて初めてわかるものがあるというか。室内リスニング向きの親密な感じもある一方で、アリーナ~スタジアムの規模にこそ見合うスケール感があり、そういう大会場で程よい距離を保ちつつ親密なまとまりを生むような表現でこそ真価を発揮する。そしてそれは現場を体験しなければ体で掴むことはできないわけです(ももクロ自体を体験するのが望ましいが、同規模であれば他アーティストのショウでも構わない)。また、本作の例えば「レディ・メイ」のじっくりタメつつ押していくノリと次曲「Sweet Wanderer」のゆったりくつろぐノリは、アルバムの構成的に滑らかに繋がっているので何も考えずに快適に聴き通してしまえますが、それぞれの曲が具体的にどういうテンションや時間感覚を備えているかということはライヴで演者が動いている様子をじっくり見て初めて明確に意識できるものでもあり(ダンスやステージ演出は楽曲のこのような感覚を明示するためのものでもある)、そういった観覧体験を経なければ音源の妙味を的確に把握するのは難しいというのもありますね。こうしたスケール感や現場の空間感覚はあらゆる音楽に関係することで、ベッドルームリスニングのモードでスタジアムクラスの音楽を聴いてもピンとこない部分はあるし(※寝ながらスタジアム体験の気分にチューニングして聴くことはできるしそれが至適な解釈姿勢になる音楽も多いという話)、その逆も言える。その両モードに対応し同時に成立させてしまえるビリー・アイリッシュのような音楽もある。以上のようなことを意識して聴くと理解が深まる作品だし、自分が最初ベッドルームリスニングのモードで接する“勘違い”をしてしまえるような声の不思議な魅力を改めて実感させてくれもする。得難く優れたアルバムだと思います。

 

 

MON/KU『m.p』

 

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2018年12月18日のThe Weeknd来日公演(オープニングアクトは米津玄師)に強く触発され、音楽経験がなく楽器も弾けない状態で勢いそのままにDAWDigital Audio Workstation:音源製作のためのシステム)を購入。翌月1月26日に完成しSoundCloudで公開された楽曲は「初めて」というのが到底信じられないハイクオリティなもので、Web上の音楽ファンの間で絶賛とともに歓迎されることになる。自分はこの曲を初めて聴いたとき「DIR EN GREYとトラップ~エレクトロニカをARCAやBORIS経由で融合したような音楽で作編曲も音作りも素晴らしい」と形容したが、それはあくまでおおまかな印象で、そうした比較対象の亜流に留まらない圧倒的なオリジナリティを既に確立していた。これ以後に発表された楽曲も全てが素晴らしく、同じスタイルを繰り返さない(そう意識しているというよりは好きなように作った結果たまたまそうなってしまう感じ)なのにも関わらず常に固有の空気感や力加減が保たれている。方向性はバラバラなのに一貫して唯一無二の味わいがあるため、聴き手は特定の曲調でなくその味わい自体を楽しむよう自然に仕向けられ、従ってどれだけ急な方向転換があろうとも失望させられることはない。理屈としては簡単な話だが、こんな短期間で圧倒的なクオリティとともに達成してしまえる人は滅多にいないわけで、評価の高さに確かに見合った稀有のアーティストなのだろうと思う。

既発曲についてはこちらで書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1089085822303821825?s=21

この人の音楽的バックグラウンドについては「MON/KU:私を作った55曲」
https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/24004
(特に根幹と言える5曲には、ゴラン・ブレゴビッチ「Ederlezi」、フィッシュマンズ「ナイトクルージング」、テニスコーツとセカイ「てんぐ」、Bibio「The Ephemeral Bluebell」、フジファブリック「銀河」が挙げられている)
でかなり詳しく紹介されているのだが、それと実際に聴き比べても「なるほどそう言われてみれば」というくらいにしか思えないというのはある。膨大なインプットをエッセンスのレベルまで溶解した上で融合し、似てはいるが明らかに異なる成分に変えた上で緻密な多層構造に組み上げてアウトプットしているという感じの音楽なので、出てきたものから元の素材を安易に指し示すことがほとんど不可能だし、本人が「正解はこれだ」と言ったとしてもその自己分析が全体像を十分表しているとは限らないだろう。そのような巨大で異形の構造を極めて耳あたり良く聴かせてしまえるのがまた凄いところで、この仄暗くソフトな語り口や力加減は(直接お会いしたことはないですが)人徳のなせるわざとしか言いようがない。自身の納得できるクオリティさえ満たせればどんなスタイルで作っても素晴らしいものが出来るだろうし、今後もやりたい放題やり続けてほしいものです。

本作に関しては、既存曲を並べて最後に新曲を付け加えた構成ということもあってアルバム1枚としての流れまとまりはやや歪で、その点においては個人的にはあまりうまくないかなとも思うのだが、先述のような固有の空気感・力加減が美しく保たれていることもあって統一感はあるし、最後の曲から最初の曲に滑らかに繋がるので何度でも繰り返し聴き続けてしまえるようにもなっている。非常に優れたEPだし、これをふまえて構築されることになるだろうフルアルバムも期待しています。

 

 

MORRIE『光る曠野』

 

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いわゆるヴィジュアル系の領域における神にして日本のアンダーグラウンドシーンを代表する奇才の一人によるソロ名義新譜。同名義の前作『HARD CORE REVERIE』(2014)とCREATURE CREATUREの最新作『DEATH IS A FLOWER』(2017)の中間にあるような作品で、Boris(本作最終曲にも参加)を経由してV系とポストロック/ポストメタルを繋ぐポジションに位置しつつ孤高の音楽性をさらに鍛え上げた傑作です。ゴシックロックとフュージョンプログレッシヴロックを介して融合させるようなコード感覚はいわゆるプログレブラックの代表格(IHSHANやENSLAVEDなど)の上位互換とすら言える蠱惑的魅力がありますし、Z.O.Aの黒木真司をはじめとした達人を従えるバンドとしての演奏表現力も驚異的に素晴らしい。個人的にはアルバムの構成がやや生硬いのが気になってしまうためこの順位としましたが(特にソロ前作の輪郭の整い方との比較で)、これで全く問題ないと思う方もいるでしょうし、安価とはいえないCD(サブスク配信はおろかDL販売すらない)を買って聴く価値は十二分にあると思います。傑作であることは間違いないです。


本作についてはこちらでも詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1107219870855249922?s=21

 

 

NOT WONK『Down The Valley』

 

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初期エモとソウルミュージック(そして両者の中間としての?RADIOHEADなど)を接続する作編曲の良さはもちろん、バンドとしての演奏表現力がとにかく素晴らしい。自分は本作に伴うツアーの最終公演(7/14渋谷)を観ることができたが、各パート一音一音の鳴りがとことん艶やかで美しいだけでなく、勢いを保ったまま柔らかく音量を下げる緩急の(多要素にわたる)コントロールなど、3人編成のバンドでなければ描けない類の総体としての表現力の見事さに最初から度肝を抜かれたのだった。NOT WONKが凄いのはそうした緩急の持っていき方が限定されていないことで、息が合っているとはいえ別人同士の集まりな以上変化の幅が一致しない場合もあるのを当然の前提として、その場その場でたまたまできた波の形を受け入れつないでいく大局としてのコントロールが常に良い感じ。ミドルテンポで押していく「Of Reality」ではスタジオ音源になかったネオソウル的ヨレのリズムアンサンブルをテンポ変化を交えつつ美しくキメるなど、バンド全体として出来ることの幅が豊かで素晴らしく、本作収録の優れたパフォーマンスもそれがベストだというよりもたまたまこうなった形なのだと思わせてくれるのだった。その意味で、NOT WONKはハードコアパンクやジャズの優れたグループに共通する「音源よりもライヴの方が明らかに凄い」特性を最高の形で受け継ぐバンドであり、その真価は本作や過去作だけを聴いていてもわからないのだと言える。本作は今年屈指のロックアルバムであり聴く価値は高いけれども、それで満足せずできればライヴを体験しに行ってほしいと思う。圧倒的な勢いと衒いのない優しさの両立、特に弱音の鳴らし方の素晴らしさには大きな感銘を受けるはずです。


7/15渋谷公演の感想(素晴らしいインタビュー記事4本のリンクまとめ含む)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150376446398849024?s=20
12/7に地元苫小牧で開催された自主企画『Your Name』と、地域性を受け継ぐという話
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1209026490362286081?s=20

 

 

THE NOVEMBERS『Angels』

 

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もともと素晴らしい作品を作り続けていたバンドがさらに数段突き抜けた大傑作。曲単位で設定されたテーマ
(例えば3曲目「Everything」では「tears for fears的なリズムアプローチにL`Arc~en~Cielのピアノリフをオマージュしてユーミン的なソングライティングを当て込んだ」
https://twitter.com/THE_NOVEMBERS/status/1141344816787103746?s=20
とのこと)
のもとで元ネタとは別のエクストリームなポップソングを生み出してしまう手管が本当に素晴らしく、単にコンセプト作りや設計がクレバーというだけでなくそれらに頼りきらず縛られない自由な閃きや化学反応が生じているように思います。全9曲36分という簡潔な構成も絶妙で、何度でも気軽に聴き通せてしまい更にリピートしたくなる聴き味はこのアルバムデザインあってこそのものでしょう。NINE INCH NAILSBUCK-TICK、JAPANらの代表作に並ぶと言っていい一枚で、海外のゴシックロックには出せないV系~歌謡ロック由来と思しき柔らかさもたまらない。個人的にはコード進行の傾向が生理的な好みから微妙にずれる(もっと落ち着くものを求めてしまう)ために順位としてはこのくらいにせざるを得ませんでしたが、日本からしか生まれないタイプの世界的大傑作であることは間違いないです。

本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1105493099738886144?s=21

 

 

Ossia『Devil's Dance』

 

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「今年のベスト・ダブ・テクノ作品」との評判も高い1stフルアルバム。Ossiaはイギリス・ブリストルのポストダブステップコレクティヴYOUNG ECHOの一員で、そうした出自もあってかベルリン的な(Basic Channelのような)超ミニマルに徹するスタイルというよりもブリストルMASSIVE ATTACKPORTISHEADに連なるもの)寄りの微かにメロディアスなサウンドになっている。仄暗くくぐもった音響はアルバム全編を通しあまり変わらず均一な印象を保つが、そこに溶け込んでいる音楽要素は非常に豊かで、グライム、ステッパーズ的なレゲエ、ダブ、テクノ、ポストパンク~インダストリアル、クラブミュージック文脈でいうタイプのジャズ(レアグルーヴ寄りなやつ)など、似たようなフレーズを使っていてもその背景に出てくるものはトラックごとに変化し続ける。コンクリート打ちっ放しのフロアを連想させる硬い質感に妙な艶やかさを滲ませるサウンドもアルバム全体の構成も絶妙で、軽い気持ちで再生したら最後の「Vertigo」7分時点で出てくるサックスの音(冒頭から42分時点)まであっという間。非常に聴きやすく得体の知れない謎にも満ちた素晴らしいアルバムだと思います。

 

 

O Terno 『〈atrás/alén〉』

 

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近年のブラジル音楽に不案内な自分は本作を他の何かにうまくなぞらえて語ることができないので、音楽スタイルの形容についてはディスクユニオンのよくまとまっているレビュー
https://diskunion.net/portal/ct/detail/XAT-1245711560
などを参照していただくのがいいと思います。そういう状態で聴いて(ブラジル音楽の作編曲の高度さを知りつつ好みとしてはアメリカ音楽のブルース的引っ掛かりを好むこともあってかうまくのめり込みきれない)自分がまず興味深く感じたのは本作の不思議な居心地でした。最初はゆったりした時間の流れ方が少しかったるく思えたりもしましたが、その上で地味ながら滋味深いというか、隙間がありながらも終始身が詰まっている“常に美味しい”感じにどんどん納得させられていくのです。どこかTHE BEATLES「Sun King」(『Abby Road』後半メドレー序盤の最も穏やかな小曲)に通じる「eu vou」などはその好例で、この独特の微かに変な居心地や絶妙な湯加減には得意ジャンルを越えて楽しませてしまう力があると思います。そしてアルバム全体の上記のような流れのペースを「これはこういうもんだ」と把握した上で聴くと理屈抜きに効く度合いが段違いに増すわけで、「音楽は繰り返し聴かないとわからない時間芸術だ」ということを体感的にとてもよく示してくれる一枚になっていると納得させられるのです。実際アルバム全体の流れまとまりは完璧に良く、坂本慎太郎とデヴェンドラ・バンハートがナレーションを務める7曲目「volta e meia」を真ん中に据える構成も見事にキマっていると感じます。そして本作はアレンジやサウンドプロダクションの作り込みも一見薄いようでいて非常に緻密で、何も考えずに聴き流せてしまうシンプルさと意識して聴き込むほどに新しいものが見えてくる奥行きとが実に鮮やかに両立されています。涼しい顔をしているけれども滅茶苦茶構築的な音楽。末永く付き合いじっくり理解を深めていきたいと思わせてくれる傑作です。

 

 

小袋成彬『Piercing』

 

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12/18という年末ギリギリのタイミングで発表されたにも関わらず多くの音楽ファンの年間ベストアルバム選に入った2ndフルアルバム。自分も完璧な傑作だと思います。ソランジュやJPEGMAFIAが今年の新譜で提示したような「1曲単位ではつかみどころのない断片に思えるが数曲単位やアルバム単位では申し分なく美しいまとまりを示す」感じの構成(ストリーミングサービスが主流となった聴取環境でアルバムというアートフォームを聴かせきるための工夫でもあるでしょう)、フランク・オーシャンの歴史的名盤などを通して世界的に肯定されるようになったニューエイジ的雰囲気を伴うチルアウト(落ち着く気分)感の換骨奪胎、そうした要素を日本のフォーク~90年代J-POP的な歌謡メロディを駆使して統合する作編曲の見事さ、そしてそれを圧倒的な説得力と美しい節度をもって聴かせる極上の歌唱表現とトラックメイキング。何度でも気軽に聴き通せてしまう上に飽きない32分15秒という尺の絶妙さも含め、「今年の日本の音楽を代表する1枚」「日本のポップスにおける歴史的名盤」と言っても何の問題もないと思います。とにかく良すぎる。しかし、その上で個人的にはあまり素直にのめり込みたくはない成分や気配を含む作品でもあります。

こちらでも書いたように、
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1207505208722354177?s=20
小袋成彬の本作にはニューエイジ/ゴスペルソウルと90年代J-POPの日常感謝系ヒップホップ/メロコア的なもの(本稿のあいみょんの項で述べた「当時の売れ線J-POPに全く馴染めなかった」ことの最大の要因のひとつ)、言ってしまえばヤンキー的な気分が自然に融合し渋い深みを得ている感じがあります(野球部出身ということを考えればヤンキーというよりも体育会系的なノリというべきか)。
それはアルバムタイトルの『Piercing』
https://twitter.com/nariaki0296/status/1206934703795773442?s=20
https://twitter.com/nariaki0296/status/1206937471105339396?s=20
にもそのまま通じることであり、そういう感じを踏まえた上で前作
(ご本人から「上手くまとめて下さった」というコメントをいただきました)
http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2018/12/25/222656
を振り返ってみるとさらに納得できもするし、そもそもヤンキーとか体育会系ということ自体は良し悪しとも全く関係ないのですが、それがニューエイジ的なものと混ざると個人的には身構えてしまう度合いがどうしても増すのかもしれません。
(そのあたりのことはカニエ・ウェスト『Jesus Is King』に関しての話で書きました)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1189584049364299776?s=20
これはもう個人的な性向とか主義の問題ですぐにどうにかなるものではなく、とりあえず今は相性があまり良くなくて残念だと思うほかないことではあります。これを書いている時点では発表からまだ2週間も経っていないわけだし、腰をすえて気長に付き合っていきたいですね。それだけの価値はありすぎるほどあると思いますし。

以上のようなことを踏まえた上で本作の特別なところを一つ挙げるなら「ヤンキー的な勢いがチルと同居している」ことですかね。『MUSICA』2019年12月号のインタビューで長谷川白紙が「(そろそろ)チルしてる場合ではない」と言っているように、ビリー・アイリッシュの1stフルアルバムやエモラップ近辺の作品など、2010年代中盤から最近にかけて大きなトレンドとなったチルアウト感覚から脱し新たな表現というか力加減を求める動きがこのところ明らかに増えてきているように思います。小袋成彬の本作は(本人が意識しているというよりもたまたま性向がそこに合ったのではないかという気がしますが)このような流れにぴったりはまるもので、そういう意味でも今年を代表する傑作と言っていいのでは。広く聴かれるべきアルバムです。

 

 

OPETH『In Cauda Venenum』

 

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『Watershed』以降(脱デスメタル路線)の集大成ともいえる大傑作。初期から培い使いまわしてきた特徴的音進行は依然として多用されているのだが、その並べ方が大きく変わったからなのか手癖感は過去最少。演奏や音響も素晴らしい仕上がりで、理想的なバランスを構築しつつ新境地に突入した傑作だと思います。OPETHから3枚選べと言われたら自分は『Blackwater Park』『Damnation』とあわせてこれを挙げますね。Suchmosの新譜を気に入った人などにも強くお薦めしたい一枚。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1178283162239004673?s=21

 

 

Pedro Kastelijns『Som das Luzis』

 

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ブラジル・ゴイアニア出身のマルチ楽器奏者/シンガーソングライター(現在はオランダ・アムステルダム在住とのこと)が5年の歳月をかけて完成させたという1stフルアルバム。70年頃のトロピカリズモ(ブラジル特有のサイケデリックなソフトロックのようなもの)が近年のインダストリアルサウンドやCANをはじめとするジャーマンロックなどのエッセンスを取り込んだ上で異様な個性を確立した趣の音楽性で、印象的なメロディに満ちた優れた歌もの構造を奇妙に歪んだアレンジ&音響で包む作編曲が驚異的。異常な層の厚さと単純な流れの良さを兼ね備えたアルバムで、TAME IMPALAやマック・デマルコに通じるいい湯加減と繰り返し聴くほどに新たな側面が見えてくる奥行きの深さが完璧に両立されている。パーツ単位で似ているものならばマルコス・ヴァーリ『Previsão Do Tempo』とかCAN『Future Days』とかPINK FLOYDの1stなど様々な作品を挙げることもできるが、そうした偉大な先達とも一線を画しつつ並ぶだけの格があるように感じられる。AMON DÜÜLの伝説的怪盤1st『Psychedelic Underground』にも通じる狂騒音響を底抜けの親しみ深さと両立する様子は「曲も含め概ね普通の顔つきをしている(“変態でーす”的アピールを全然しない)のにやけに唯一無二な存在感がある」感じで理屈抜きに惹き込まれるオーラに満ちている。Bandcampで発売された翌日12/6に当サイトのAlbum of the Dayに選ばれたのにもかかわらず現時点(12/30の20:30頃)で23人しか購入していないというのが信じられないほどの傑作。今後も(時間はかかりそうではあるが)間違いなく物凄い作品を生み出してくれるだろう奇才だし、ぜひ聴いておくことをお勧めします。


Bandcamp
https://pedrokastelijns.bandcamp.com/album/som-das-luzis-3

 

 

崎山蒼志『並む踊り』

 

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昨年大きな注目を浴び順調かつ正当に人気を増すなかで発表されたこの2ndアルバムは、良い意味で過渡期の傑作と言うべきものなのではないかと思う。前作の時点で萌芽していたビートミュージック/電子音楽への志向はさらに強まり、トレードマーク的に求められる超絶ギター弾き語りとの比率が収録曲数的にはほぼ半々となっているが、電子音響とギター弾き語りという層の厚さが大きく異なるスタイルが斑状に混在しているにもかかわらず流れつながりに違和感はないし(最初は気になってもすぐに慣れてしまえる)、曲の並びもとても良くアルバム全体としては不思議と綺麗な輪郭が描かれる。これはアルバムというパッケージに対する考え方がバラバラの小曲集から一枚全体で完結するトータル作品としてのものへ推移していった60年代後半~70年頃のロックなどに通じるもので、それにならってTHE BEATLESにたとえれば、1st『いつかみた国』は『Rubber Soul』、本作2ndは『Revolver』のようなものなのではないか。(そういえば「Tomorrow Never Knows」も「Video of Travel」も逆回転を駆使した曲になっている:「Video of Travel」は逆再生しても完璧に別曲として成立するしなかなか凄い歌詞も聴けるのでぜひ試してみることをお勧めする。)また、過渡期というのは本作と崎山蒼志個人に限った話ではなく、ここで共演し今後の音楽シーンで崎山と並ぶキーパーソンになっていくことが間違いない3名(君島大空、諭吉佳作/men、長谷川白紙)が一堂に会したという歴史的意義についても言えることで、その意味で本作はたとえばミルトン・ナシメントの名盤『Clube Da Esquina』(街角クラブ)にも通じる意義深いアルバムなのだとも思う。
インタビュー記事を読むぶんには崎山蒼志は従来の弾き語り形式以外にもやりたいことが多いようで(君島大空との対談で言っていたハードコア+メタルのようなものなど)、今後も音楽的は様々に変化していくだろうが、雑多なスタイルをそのまま並べつつ全体としてはうまくまとめ上げた本作のような構成力があればどんな方向性に手を出しても優れた作品を生み出していけるだろうし、聴き手の側は何も心配する必要はないと思う。その時々に好きなことをやるのが表現力の面でも一番いいわけだし、どんなものがきても楽しく聴かせていただきたいと思う次第です。


本作や驚異的なライヴパフォーマンスについては以下の記事などでたくさん書きました:
3人の共演者について(リアルサウンド寄稿)、その他インタビュー記事へのリンクなど
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1189329470051799040?s=20
昨年発表の1stアルバムについて
http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2018/12/25/222656
曽我部恵一との共演イベント(3/21)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108564261221990402?s=21
フジロック3日目(7/28)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1155419214175358976?s=20
初めて観た単独公演(11/10、長谷川白紙および諭吉佳作/menとの共演)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1193415941452787714?s=21

 

 

Suchmos『THE ANYMAL』

 

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「STAY TUNE」などのシティポップ寄りビートミュージック曲で人気を集めたバンドがそうした路線を鮮やかに捨てた挑戦作。これが本当に素晴らしい内容で、60年代末あたりのハードロック/プログレッシヴロックリバイバルとも言えるスタイルなのですが、当時はありえなかった(離れたシーンを現代から俯瞰したからこそ一緒の視野に入れられる)要素の組み合わせがこのバンドならではの渋く爽やかな音遣い感覚のもとで美味しくまとめられています。PINK FLOYDやTHE BANDといったブルースベースのロックをソウルミュージックがかった神奈川のセンスで昇華した感じの一枚で、ジャーマンロック(10分におよぶ大曲「Indigo Blues」でのASH RA TEMPELからCANを経由してPINK FLOYDに繋がるような神秘的展開など)や陳信輝~SPEED, GLUE & SHINKIなど70年代日本のニューロックの混沌を損なわず極上の歌モノにまとめた趣も。同じメンバーで続けてきたロックバンドにしか生み出せない“クセのあるまとまり”的珍味に満ちたアンサンブルも素晴らしい。過去作に惹かれたファンにとってはビートミュージック要素(コード感などに注目しなくても楽々ノレるわかりやすい取っ掛かり)をほとんど排除した本作はキツイという意見も多いようですが、ライヴを観る限りでは本作の曲は過去曲と違和感なく並んでいましたし、時間をかけて受容されていくタイプの作品なのではないかと思います。個人的好みからすれば最高の音楽。このバンドに対し「しょせん流行ものでは」的なイメージのある人こそ聴いてみてほしい大傑作です。発表から数ヶ月経過した時点でのインタビューでは本作の音楽性に良い意味で全くこだわりがなさそうな様子が示されていましたし、今後もその時々の志向/嗜好に応じて素晴らしい作品を生み出し続けてくれそうで楽しみです。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1110577415447695360?s=21
本作に伴う単独公演ツアーの感想(5/26神戸)
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1132605374329106432?s=21

 

 

THANK YOU SCIENTIST『Terraformer』

 

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アメリカ・ニュージャージー州出身のプログレッシヴロックバンドの3rdフルアルバム。メンバーは7人編成(ボーカル、ギター/フレットレスギター/シタール/シンセ/プロデュース、エレクトリックバイオリン、ベース/テルミン/ミュージックソー、ドラムス、サックス、トランペット)で、ドラムスとベースまわりにはDREAM THEATERあたりにも通じるメタリックなアタック感があるけれどもギターサウンドは分厚くなくここだけみればメタル的ではないという独特のバランスをとっているが、これは管と弦の音色が映えるスペースを残しつつアンサンブル全体の機動力をほどよく軽やかに高めるための工夫なのかもしれない。作編曲的には「プログレッシヴデスメタル的和声感覚を独自消化した現代ビッグバンドジャズ」という感じで、CYNIC~EXIVIOUSやANIMALS AS LEADERSとSNARKY PUPPYやティグラン・ハマシアンあたりを足して割らないようなスタイルなのに吸収不良を起こしていないのが実に良い。なにより素晴らしいのがリードメロディの充実で、圧力はないが柔らかくしなやかなボーカル(どこにでもいるようでいて個性的な声質がとても良い感じ)による歌メロをはじめアルバムの全編において印象的な(それでいて胸焼けさせられることのない)美旋律が間断なく連射される。それを邪魔せずに絡む副旋律も魅力的なものばかりで、リードパートを同時に4人は動かせる編成がポリフォニックなアレンジのもとで最大限に有効活用されているように思う。4曲目「Son of a Serpent」のギターソロ(現代ジャズ以降のfudjentという趣)の最後に柔らかく勇壮な管&弦が入ってくるところなどは“格好良すぎてズルいだろ”というくらいで、その後のバイオリンのピチカートなどさりげない小技も実に効果的。普通の編成では不可能な美しい反則技を堪能しまくれる一枚になっている。収録時間は約84分とかなりの長尺だが楽曲は後半の方が強力で、聴き疲れせずダレもせずにどんどん満足感が増していく心憎い構成が楽しめる。いわゆるプログレフュージョン近傍のここ20年ほどの歴史を網羅するような内容となった本作はメタル系音楽メディアの年間ベスト企画でも挙げられる機会が多く、理屈抜きの楽しさと高度な構造の両立が広く評価されている感がある。ライヴの方が凄そうなタイプの(たとえばFARMERS MARKETあたりを連想させる)バンドだし、日本でも知名度を増してぜひ来日公演を行ってほしいものです。

 


Tyler, The Creator『IGOR』

 

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ヒップホップ~ソウルミュージック史上の歴史的名盤という評価が早くも固まりつつある傑作。「初回はアルバム全体を徹底的に集中して聴き通せ、携帯をチェックしながらとかテレビを観ながらとかはダメだ、それ以降は好きにしてくれ」と本人が言うとおり全体の構成は文句なしに素晴らしく、輪郭を綺麗に磨き抜かれてはいないごつごつした感じこそが唯一無二のまとまり感に繋がっている印象もあります。山下達郎「Fragile」を引用した(サンプリングではなく自ら演奏しなおした)「GONE GONE / THANK YOU」ばかりが注目されますが全体的に非常に興味深い音楽性で、仄かにブラジル風味のある系統の70年代ソウル(スティーヴィー・ワンダーリオン・ウェア)にジャーマンロックや初期SOFT MACHINEのような朦朧とした酩酊感覚が加わった趣もあるし、68~71年頃のプログレッシヴな英米ソフトロック(または73~75年頃のMPB)のリズム的な足腰を超強化した感じもあります。そしてそうした例えができる一方で音作りや和声進行には独特のクセがあり、豪華な客演陣の音をほとんど誰かわからないくらい変調させる(それにより作品全体の統一感を増す)処理なども含め、他では聴けない素敵な謎に満ちた一枚になっていると思います。非常に聴きやすく汲めども尽きせぬ深みもあるという点でも理想的な、異形で美しいポップミュージックの大傑作です。


本作についてはこちらでも書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1129337479230705664?s=21

 

 

Uboa『The Origin of My Drepression』

 

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あまりこういう書き方はしたくないのだが、本作およびそれに関するここの話は閲覧注意。圧倒的に素晴らしい作品であり、極端な音楽性にも関わらずきわめて聴きやすく優れたポピュラリティをも持ち合わせている楽曲集なのだけれども、扱われているテーマは重く厳しすぎる。感情の起伏がショートしたアパシー状態とそれでも拭いきれない絶望的な解放感への欲動がモザイク状に混在する音楽であり、そういった雰囲気が明晰に解きほぐされた形で提示されているために気軽に手を出せてしまい気付いたときは後戻りできないところまで来てしまうおそれもある。そうした効果を(おそらくは)浅ましい自意識の見せびらかしや害意とは無関係に生み出せているところも含め真に優れた音楽だと思うし、このような音響表現を冷静な洞察とともに成し遂げることができた(成し遂げざるを得なかった)魂のありかたに思いを馳せざるを得ない作品でもある。そうしたことを踏まえた上で一度はじっくり聴いてみてほしい傑作です。

UboaことXandra Metcafeの生い立ちについてはこのインタビュー
http://swordfishblog.com/2019/04/interview-xandra-metcalfe-of-uboa-2019/
で詳しく述べられているので、本作に惹かれ繰り返し聴くようなことがあればぜひ読んでほしいと思う。トランスジェンダーとしての在り方、ステージ上で裸になるパフォーマンス(禁忌とフェティシズムを兼ね備える矛盾を示すもの:哲学者ジョルジョ・アガンベンの著作『ホモ・サケル』で議論される「剥き出しの生」=いかなる権利も奪われた状態を示す問題がこの矛盾を説明するものとして腑に落ちるとしている)、音楽的な影響源(インダストリアル、ハードコア、グラインドコア、ノイズ、ドゥーム/スラッジ、ブラックメタル、SophieやARCA、ENDONのような近年のアーティスト/バンド)、そして本作のアルバムジャケット(薬物過剰摂取による自殺に臨んだ際にスマホカメラの反転処理をし忘れていて“最後の自撮り”に失敗した写真)と死生観の話など。
本作に関連して特に重要なのは以下のくだりだろう。

In my life, my music is what Lacan might called a “sinthome”, a symptom that holds my world together. Think of it like a foundation for a building; my music is that foundation. I don’t do it because I enjoy it or need to “express myself” (all art is encrypted communication, but mine is not consciously so in intention) but rather it is something that allows me to exist, keep psychosis at bay and allow relations to other people. When Uboa collapses, I collapse. I suspect this is the case with many other mentally-unstable artists too.
Xandraにとって音楽は存在の基礎であり、世界との関係性を保つよすがとなるものである。Uboa(音楽表現を行うにあたっての別人格)が崩壊したら自分も崩壊する。

I am not aware of any message consciously. I wanted to expose what a suicide attempt is like, like the phenomenological angle of it. Hence the cover – that could of been the last thing I saw before I died, nothing glorious, but something boring and accidental (the photo was taken because I forgot to flip the camera for a selfie). One thing I discovered is the element of the Real when it comes to trying to die – there seemingly is *nothing* there that pushes you from non-suicidal to suicidal. There is suffering, then an act. Death isn’t distant or special, but constant possibility. The everydayness of death and suicide is present directly in the LP – there is no mystical element behind it, no objet petit a, just drive. It’s terrifying; the only thing scarier than death is its plainness and total lack of representability (either symbolically or through the imagination).
本作は何らかのメッセージを発するためのものではなく、自殺という行為がいったいどんなものなのかということを現象面から描写しようと試みたものである。実際に自殺してみてわかったのは、自殺していない状態と自殺するということの間にはおそらく何もなく、両者は離れているものでもその間を分かつ特別なものがあるわけでもない。Objet petit a(ラカンの言うところの欲動の対象、人間が一生を通じて追求するもの)など存在しない単なる運動。死は恐ろしいことではあるが、表現能力がまっさらに消え失せてしまうことの方がさらに恐ろしい。

本作では、以上のような意図や冷静で切実な姿勢のもと、テーマに関する一連の過程がこのうえなく饒舌に洗練されたアンビエントパワーエレクトロニクスをもって描写される。静から動へそしてまた静へ滑らかに移行する力加減の表現力はこの上なく見事で、響きの最も艶やかな部分のみを捉え美しく磨き抜いた音色を細部に配置する手際もどこまでも鮮やか。特に凄いのがトレモロサウンドの処理で、アルバム全編の中央に配置されたショートカットグラインド的な2分弱の電子ノイズ曲「Please Don`t Leave Me」における絶叫とシンセウェーヴの高速同期には強烈な身体的快楽があり、その曲調にこのタイトルをあてているのにあざとさが感じられないのがまたどこまでも痛ましい。作編曲・音作り・演奏・雰囲気表現すべてが完璧な、それでいて何も考えずに肯定することが躊躇われる傑作。

個人的にはやはり本作は日常的に気軽に楽しむには重すぎるので「年間ベスト」に入れることはできなかった。(音響ポルノ的に消費してしまえる機能性もある音楽だし作り手としてもそれを許容するところが全くないわけではないと思うが、やはりそれは失礼すぎるだろう。)しかし、高く評価されなければいけない傑作なのは間違いないし、こういう表現を求める人に届いてほしい作品でもある。不必要に哀れむのはよくないし、過剰に持ち上げたりもすべきではない。ほどよい敬意をもって真摯に接したい素晴らしいアルバムです。

 

 

 

VAURA『Sables』

 

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メタルシーンに属しつつニューウェーヴ~ポストパンクや現代ジャズなどへ自在に越境する達人4名によるバンドが6年ぶりに発表した新譜。前2作はDEAFHEAVENの爽やかさを損なわずアヴァンギャルド方面に大きく寄せたような特異な音楽性でしたが、この3rdフルでは「ブラックメタルのコード進行をJAPAN『Tin Drum』(ポストパンク的な音楽形式のもと無調寄りの音遣いを耽美的な歌モノで魅力的に聴かせた歴史的名バンド)のスタイルに落とし込む」ことで異形のポップスを生み出してしまっています。メタルの領域内ではあまり注目されなさそうな音楽性ですが、ニューヨークの音楽シーンの凄さやメタルという音楽カテゴリの面白さを示す最高の好例の一つだと思います。あらゆるジャンルの音楽ファンに聴いて(そして首をかしげて)みてほしい傑作です。


参加メンバーの関連作や本作の具体的な音楽性についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1123200964112994304?s=21

 

 

WASTE OF SPACE ORCHESTRA『Syntheosis』

 

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フィンランドの地下メタルシーンを代表する(知る人ぞ知る)名バンドORANSSI PAZUZUとDARK BUDDHA RISINGの合体バンドによる1stフルアルバムで、後者のラフな混沌を前者のタイトな構成力でまとめる感じの方向性が完全に奏功。同郷のCIRCLEやUNHOLYといった何でもありバンドの気風を最高の形で継承発展する大傑作です。作編曲・演奏・サウンドプロダクション全てが著しく優れたアルバムで、4曲目「Journey to the Center of Mass」における29拍子ベースリフ&3拍子系の上物フレーズ(29拍と30拍の絡みで1周期ごとに1拍絡むポイントがズレる)のような仕掛けを全く小難しく感じさせず[集中しつつ忘我に至る]的感覚の源としてしまうのがまた見事。カルトでマニアックな内容ながら道筋の滑らかさキャッチーさはポストメタル方面の作品の中でもトップクラス。エクストリームメタルの歴史における金字塔になりうる一枚です。


本作についてはこちらで背景も含め詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1115571744855560192?s=21

 


WILDERUN『Veil of Imagination』

 

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OPETH『Still Life』とデヴィン・タウンゼンド『Terria』をBAL-SAGOTH経由で接続強化したような音楽で、渋く雄大な作編曲や演奏は全編超強力。各所でのインタビューによると、BLIND GUARDIANやMR.BUNGLE、THE CUREやFLEET FOXESなどからも影響を受けているとのことで、本作の出音からするとそういう色合いは正直あまりよく見えないのだが(2015年発表の前作ではTURISASやKEEP OF KALESSINにも通じるヴァイキングメタル~メロディックブラックメタル的な曲調が主体で、EMPERORの1stに影響を受けたというのも確かに頷ける)、以上のような要素が隠し味として活きているからこそOPETHやデヴィンなどに似ていながらも並び立つようなオリジナリティと存在感を確立することができているのだろう。MANILLA ROADや90年代BLACK SABBATHのようなエピックメタル系統を未踏の領域に押し進めるような音進行の錬成も素晴らしい。圧倒的なわかりやすさとほどよい渋さを絶妙に両立した傑作だと思います。


本作についてはこちらで詳しく書きました
https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1190233714300579840?s=21

 

 

 

2019年・年間ベストライヴ

【2019年・年間ベストライヴ】

 

 

 

[Best20]

 

 


・ライヴに参加した後は当日の内に必ず数十分かけて感想をまとめています。そうすることで、(終盤よりも印象に残りにくい)序盤や中盤の流れも含め、全体を思い出して俯瞰することができるようになります。また、考えをまとめながら細部を吟味することで、現場ではあまり気にしていなかった要素にも注意を向けられるようになり、もやもやした後味をかみくだくための手掛かりが得られることもあります。

翌日になると、終演後のある種の昂奮状態が落ち着いてきて、あまり刺激的でない、「地味ではあるが味わい深い」要素の方にも注意が向きはじめます。この段階になると、ライヴの全体像をバイアスの少ない状態で見渡せるようになってきます。「余計なことを考えず満足することはできなかったが、なにかもやもやした手応えがくすぶり続ける」ような場合は、一晩寝かせることで、そうしたもやもや感がうまく受け入れられたり、そうするための気付きが得られる場合もあるのです。

このようにして数日経つと、ライヴの全体像を把握した上で、それをちょうどいい立ち位置から吟味できるようになります。ここでは、この状態での評価や思い入れを比較し、ランキングをつくっています。「音楽や演奏、音響や演出の出来映え」そして「自分が終演直後にどれだけ満足できたか」ということはもちろん、「自分がそれを通してどのような気付きを得られたか(=そういう気付きを与えてくれる興味深い要素がどれだけあったか)」ということなども考え、総合的な手応えの多寡を感覚的に比べたものになっています。

・複数回観たものは、その中で最も良いと思えた公演ひとつを選んでいます。

・各公演名の下にあるのは直後の感想ツイート(紐付け)へのリンクです。一般的なブログ記事より長いものも多いです。

 

 

 

 

 


第1位:NEUROSIS@Electric Lady Land(2/15)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1096402293488939013?s=20

 


 

 


第2位:折坂悠太(重奏)@梅田SHANGRI-LA(6/1)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1134851617356886016?s=20

 


 

 


第3位: NOT WONK@渋谷WWW(7/14)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150376446398849024?s=20

 


 

 


第4位:嵐@東京ドーム(12/25)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1209818606046830593?s=20

 


 

 


第5位:VOIVOD@渋谷O-WEST(1//18)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1086234784546795520?s=20

 

 

 

 


第6位:Flume@海浜幕張

(8/18、SUMMER SONIC 2019)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1163050427958484992?s=20

 

 

 

 


第7位:堂本剛@平安神宮(9/13)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1172446284789116934?s=20

 


 

 


第8位:君島大空(合奏形態)・colormal@京都METRO(11/17)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1196032429489827840?s=20

 

 

 

 


第9位:岡村靖幸@Zepp Namba(11/14)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1191323462930849793?s=20

 


 

 


第10位:Moe and ghosts × 空間現代@京都 外(9/15)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1173167984753250305?s=20

 


 

 


第11位:THA BLUE HERB@京都 MUSE(8/27)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1166302782111903745?s=20

 


 

 


第12位:THE 1975@海浜幕張

(8/16、SUMMER SONIC 2019)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162310713878044674?s=20

 


 

 


第13位:BROCKHAMPTON@新木場 STUDIO COAST(8/15)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1161930996494684160?s=20

 


 

 


第14位:崎山蒼志@苗場スキー場(7/28、FUJI ROCK FESTIVAL

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1155419214175358976?s=20

 


 

 


第15位:black midi@京都METRO(9/7)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1170284432764235778?s=20

 


 

 


第16位:THE CURE@苗場スキー場

(7/28、FUJI ROCK FESTIVAL

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1155491687226957825?s=20

 


 

 


第17位:Kamasi Washington@Billboard Live Osaka(9/4、2nd set)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1169257666788524032?s=20

 


 

 


第18位:星野源@京セラドーム大阪(2/3)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1091965635095977986?s=20

 


 

 


第19位:BTS@ナゴヤドーム(1/13)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1084398655224696834?s=20

 


 

 


第20位:BRING ME THE HORIZON@Zepp Osaka Bayside(11/18)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1196396455134515202?s=20

 


 

 

 

 

[各要素Best3]

 

 


〈パート別プレイヤー〉

声:

折坂悠太

ILL-BOSSTINOTHA BLUE HERB

Camila Meza

 

 


ギター:

Daniel Mongrain(VOIVOD)

山内弘太(折坂悠太-重奏)

君島大空

 

 

 

ベース:

鈴木渉(ENDRECHERI)

AYA(坂本慎太郎

Miles Mosley(Kamasi Washington)

 


鍵盤:

BIGYUKI

Gakushi(ENDRECHERI)

André Mehmari

 

 

 

打楽器:

石若駿

Felipe Contientino(Antonio Loureiro Trio)

Tony Austin(Kamasi Washington)

 

 


管楽器:

ENDRECHERIホーンセクション

Kamasi Washington

若林一也(Z.O.A. 仮想の人)

 


 

 

〈フロントマン〉

 

 


ILL-BOSSTINOTHA BLUE HERB

Janelle Monáe

Oliver Sykes(BRING ME THE HORIZON)

 


 

 

 

〈音響〉

 

 


2/15:NEUROSIS・CONVERGE@名古屋 Electric Lady Land

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1096339837613797376?s=21

 


 

 

 

 

〈イベント・フェスティバル〉

 

 


7/15:EVIL A LIVE 2019@パシフィコ横浜 国立大ホール

(特撮・ももいろクローバーZ・The Dirty Dawg・TeddyLoid・ドレスコーズ・B.O.L.T・清竜人イヤホンズサイプレス上野とロベルト吉野月蝕會議

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150685874348122112?s=21

 


8/18:SUMMER SONIC 2019 3日目@海浜幕張

(JAIN・Perfume・BLACKPINK・BROCKHAMPTON・Neneh Cherry・FKJ・Flume)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162941961134735360?s=21

 


7/26・27・28:FUJI ROCK FESTIVAL 2019 3日目@苗場スキー場

渋さ知らズ・BANDA BASSOTTI・HIATUS KAIYOTE・HYUKOH・崎山蒼志・平沢進+会人・THE CURE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1155310468367470593?s=21

 

 

 


 

【参加したLive一覧】(計68ヶ所、のべ135組)

 

 

 

 


1/13:BTS@ナゴヤドーム

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1084398655224696834?s=21

 

1/16:BIGYUKI@Billboard Live Osaka

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1085538379037429762?s=21

 

1/18:VOIVOD@渋谷 O-WEST

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1086234784546795520?s=21

 

1/20:cali≠gari@umeda TRAD

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1086930970513571840?s=21

 

2/3:星野源@京セラドーム大阪

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1091965635095977986?s=21

 

2/15:NEUROSIS・CONVERGE@名古屋 Electric Lady Land

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1096339837613797376?s=21

 

2/24:米津玄師@サンドーム福井

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1099573802734825472?s=21

 

3/2:米津玄師@大阪城ホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1101764600943398915?s=21

 

3/5:NAPALM DEATH・EYEHATEGOD・MISERY INDEX・MELT-BANANA@梅田 Club Quattro

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1102860653310533635?s=21

 

3/20:THE NOVEMBERS@名古屋 Club Quattro

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108341938732720128?s=21

 

3/21:曽我部恵一・崎山蒼志@青山 月見ル君想フ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108564261221990402?s=21

 

3/21:DOWNLOAD JAPAN 2019@幕張メッセ

JUDAS PRIEST・SLAYER・GHOST)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108617611611267073?s=21

 

3/23:cali≠gari@中野サンプラザ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1109359332745871360?s=21

 

3/24:・・・・・・・・・@東京キネマ倶楽部

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1109737825652494336?s=21

 

3/27:有安杏果@なんばHatch

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1110829581307510787?s=21

 

4/7:さかいゆう@大阪国際交流センター

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1114806523534778368?s=21

 

4/8:Guinga & Mônica Salmaso@Billboard Live Osaka

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1115228338442788864?s=21

 

5/5:こんがりおんがく祭@大阪城野外音楽堂オシリペンペンズ坂本慎太郎cero

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1124935107612008453?s=21

 

5/26:Suchmos@神戸ワールド記念ホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1132605374329106432?s=21

 

5/29:Tom Misch@松下IMPホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1133776101816188928?s=21

 

6/1:折坂悠太(重奏)@梅田Shangri-La

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1134851617356886016?s=21

 

6/9:岡村靖幸@ロームシアター京都 サウスホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1137692982465843200?s=21

 

6/10:ENDRECHERI@中野サンプラザ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1138000069406253056?s=21

 

6/22:deadman・RAZOR・LIPHLICH@名古屋 BOTTOM LINE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1142337089691717632?s=21

 

7/14:NOT WONK・踊ってばかりの国@渋谷 WWW X

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150325658637107200?s=21

 

7/15:EVIL A LIVE 2019@パシフィコ横浜 国立大ホール

(特撮・ももいろクローバーZ・The Dirty Dawg・TeddyLoid・ドレスコーズ・B.O.L.T・清竜人イヤホンズサイプレス上野とロベルト吉野月蝕會議

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150685874348122112?s=21

 

7/26・27・28:FUJI ROCK FESTIVAL 2019@苗場スキー場

1日目(Janelle Monáe・スガシカオ・Mitski・THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1154672165561626624?s=21

2日目(UNKNOWN MORTAL ORCHESTRA・DYGL・ALVVAYS・AMERICAN FOOTBALL・SIA)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1154987790943129600?s=21

3日目(渋さ知らズ・BANDA BASSOTTI・HIATUS KAIYOTE・HYUKOH・崎山蒼志・平沢進+会人・THE CURE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1155310468367470593?s=21

 

8/15:BROCKHAMPTON@新木場 STUDIO COAST

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1161930996494684160?s=21

 

8/16:SUMMER SONIC 2019 初日@海浜幕張

(Sam Fender・PSYCHEDELIC PORN CRUMPETS・Sabrina Carpenter・THE 1975・B'z)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162214838170292225?s=21

 

8/16:Spotify JPN on Stage in MIDNIGHT SONIC@幕張メッセ

MGMTSEKAI NO OWARINCT 127・R3HAB)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162362051689209857?s=21

 

8/17:NF in MIDNIGHT SONIC

THE CINEMATIC ORCHESTRAAKUFEN・FLOATING POINTS(DJ)・Taylor  Mcferrin)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162725045963128833?s=21

 

8/18:SUMMER SONIC 2019 3日目@海浜幕張

(JAIN・Perfume・BLACKPINK・BROCKHAMPTON・Neneh Cherry・FKJ・Flume)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162941961134735360?s=21

 

8/27:THA BLUE HERB@KYOTO MUSE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1166302782111903745?s=21

 

9/4:Kamasi Washington@Billborad Live Osaka

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1169257666788524032?s=21

 

9/6:black midi@心斎橋CONPASS

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1169941189534961664?s=21

 

9/7:black midi@京都METRO

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1170284432764235778?s=21

 

9/10:IMMOLATION・BROKEN HOPE・DEFILED@Live House Pangea

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1171355441508470785?s=21

 

9/13:堂本剛@平安神宮 特設舞台

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1172446284789116934?s=21

 

9/14:Moe and ghosts × 空間現代@京都 外

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1172800688440524801?s=21

 

9/15:André Mehmari@大津フィガロホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1173095546489163776?s=21

 

9/15:Moe and ghosts × 空間現代@京都 外

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1173167984753250305?s=21

 

9/22:京都音楽博覧会2019@梅小路公園芝生広場

(Homecomings・Camila Meza & Shai Maestro・折坂悠太(重奏)・never young beachNUMBER GIRL

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1175602884244717569?s=21

 

9/22:MAGMA@サンケイホールブリーゼ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1175693654012256257?s=21

 

9/23:People In The Box@京都MOJO

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1176055689036222465?s=21

 


10/8:ENDRECHERI@Zepp Namba

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1181548938681184256?s=21

 


10/13:KOHH@THE PINK

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1183365071570759685?s=21

 


10/23:THE REAL GROUP@Billborad Live Osaka

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1186973333209763840?s=21

 


10/24:CRCK/LCKS・Attractions@京都METRO

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1187321109516935170?s=21

 


11/2:WXAXRXP DJS@京都METRO

(Ken'ichi Itoi・ONEOHTRIX POINT NEVER・SQUAREPUSHERBIBIO・原 摩利彦)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1190632795380387840?s=21

 


11/4:岡村靖幸@Zepp Namba

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1191323462930849793?s=21

 


11/5:BATTLES・平沢進+会人@梅田Club Quattro

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1191658987155906561?s=21

 


11/7:池田亮司@京都METRO

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1192397165894615041?s=21

 


11/8:池田亮司@ロームシアター京都 ノースホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1192745582588116992?s=21

 


11/10:Madmans ESprit・明日の叙景・lantanaquamara

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1193405229716230144?s=21

 


11/10:崎山蒼志@神田明神ホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1193415941452787714?s=21

 


11/10:POISON IDEA・ROCKY & The SWEDEN・CRUDE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1193468776773120000?s=21

 


11/13:EMPEROR・DEAFHEAVEN@なんばHatch

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1194541923727335425?s=21

 


11/15:坂本慎太郎@味園ユニバース

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1195323648422211586?s=21

 


11/17:君島大空(合奏形態)・colormal@京都METRO

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1195988267176353792?s=21

 


11/18:BRING ME THE HORIZON@Zepp Osaka Bayside

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1196396455134515202?s=21 

 


12/2:Antonio Loureiro Trio@神戸 100BAN Hall

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1201446889100439552?s=21

 


12/3:Z.O.A 仮想の人@京都 磔磔

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1201800077511028736?s=21

 


12/5:U2@さいたまスーパーアリーナ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1202533192126758913?s=21

 


12/7:ももいろクローバーZ@大阪城ホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1203273476028555264?s=21

 


12/13:cali≠gari@心斎橋DROP

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1205786468850925568?s=21

 


12/25:嵐@東京ドーム

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1209818606046830593?s=21

2019年・年間ベストアルバム記事リンク集(随時更新)

【2019年・年間ベストアルバム記事リンク集】(随時更新)

 

 

 

各媒体から発表された2019年「年間ベストアルバム」記事のリンク集です。

(英語メディアの場合は元記事でなく日本語の説明付きで整理してあるものを選びました)

備忘録としてここに載せておきます。

 

 


なお、海外の《音楽雑誌・サイト》に関しては、集計サイト

Album of The Year

 

https://www.albumoftheyear.org/ratings/6-highest-rated/2019/1

 


が概ね網羅してくれています。

英語に抵抗がない方はこちらも読むことをお勧めします。

 

 

 

《音楽雑誌・サイト》

(Web掲載分のリンク)

 

 

 

 


Mojo(75)11月発行(1月号掲載)

 


http://amass.jp/128182/

 


Decibel(Metal 40)11/12

 


http://amass.jp/127985/

 


Rough Trade(100)11/13

 


http://amass.jp/127972/

 


Uncut(75)11/14発行(1月号掲載)

 


http://amass.jp/128417/

 


BBC Radio 6 Music(10)11/25

 


http://amass.jp/128495/

 


Revolver(Metal 25)11/25

 


http://amass.jp/128499/

 


Time(10)11/27

 


http://amass.jp/128591/

 


Bleep(10)11/28

 


http://amass.jp/128654/

 


Consequence of Sound(50)12/2

 


http://amass.jp/128770/

 


Guardian

ベストソング(20)12/2

 


http://amass.jp/128786/

 


ベストアルバム(50)12/6

 


http://amass.jp/129512/

 


ベスト・アフリカンポップソング

 


http://amass.jp/129670/

 


Paste(50)12/2

 


http://amass.jp/128787/

 


Stereogum

オールジャンル(50)12/3

 


http://amass.jp/128824/

 


ハードコア(10)

 


http://amass.jp/129304/

 


Loudwire(Metal 50)12/3

 


http://amass.jp/128825/

 


The Wire(50)12月発行(1月号掲載)

 


http://amass.jp/128883/

 


Rolling Stone(50)12/5

 


http://amass.jp/128927/

 


メタル(10)

 


https://rollingstonejapan.com/articles/detail/32713

 


吉田豪のベストソング10

 


https://rollingstonejapan.com/articles/detail/32836

 


Kerrang!(50)

 


http://amass.jp/129797/

 


NME(50)公式日本語訳

 


https://nme-jp.com/blogs/85047/

 


Brooklyn Vegan

Stephen O'Malley(11)12/5

 


http://amass.jp/128944/

 


New York Times(Jazz 10)

 


http://amass.jp/129012/

 


Pitchfork

ベストソング(100)

 


http://amass.jp/129046/

 


ベストアルバム(50)

 


http://amass.jp/129086/

 


ロック(30)

 


http://amass.jp/129142/

 


エレクトロニック・ミュージック、エクスペリメンタル

 


http://amass.jp/129344/

 


メタル(14)

 


http://amass.jp/129399/

 


読者セレクト(アルバム・ソング各50)

 


http://amass.jp/129523/

 

 

 

Billborad

ベストアルバム(50)

 


http://amass.jp/129097/

 


K-POPソング(25)

 


https://www.billboard.com/articles/news/international/8547126/the-25-best-k-pop-songs-of-2019-critics-picks

 

 

 

NPR(アルバム・ソング各25)

 


http://amass.jp/129150/

 


Resident Advisor

ベストアルバム(40)

 


https://jp.residentadvisor.net/features/3567

 


ベストトラック(55)

 


https://jp.residentadvisor.net/features/3566

 


ベストミックス

 


https://jp.residentadvisor.net/features/3565

 

 

 

Bandcamp(100)

 


https://daily.bandcamp.com/best-of-2019/the-best-albums-of-2019-100-81

 


https://daily.bandcamp.com/best-of-2019/the-best-albums-of-2019-80-61

 


https://daily.bandcamp.com/best-of-2019/the-best-albums-of-2019-60-41

 


https://daily.bandcamp.com/best-of-2019/the-best-albums-of-2019-40-21

 


https://daily.bandcamp.com/best-of-2019/the-best-albums-of-2019-20-1

 


ototoy

 


https://ototoy.jp/feature/2019122801

 


Prog(20)

 


http://amass.jp/129238/

 

 

 

Cover Me

ベストアルバム(20)

 


http://amass.jp/129243/

 


ベストソング(50)

 


http://amass.jp/129336/

 


Metal Hammer(20)

 


http://amass.jp/129334/

 


SPIN(10)

 


http://amass.jp/129384/

 


SOUL TRACKS

ベストソング(75)

 


http://amass.jp/129735/

 

 

 

柳樂光隆(Jazz The New Chapter)

 


https://note.com/elis_ragina/n/ndc9a815e7a43

 


https://note.com/elis_ragina/n/n295822ede992

 

 

 

Real Sound

 


鳥居咲子(韓国ヒップホップ)

 


https://realsound.jp/2019/12/post-465611.html

 


村尾泰郎(USインディ)

 


https://realsound.jp/2019/12/post-465831.html

 


渡辺志保(ヒップホップ)

 


https://realsound.jp/2019/12/post-473198.html

 


柴那典(日本語の音楽表現)

 


https://realsound.jp/2019/12/post-475552.html

 

 

 

FNMNL

 


https://fnmnl.tv/2019/12/28/89102

 


bounce

2019年の100枚

 


https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23916

 


https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23922

 


https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23942

 


https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23943

 


ベストソング

洋楽

 


https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23853

 


邦楽

 


https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/23883

 


Quetic

インディ・ロックのDJ(村田タケル)が選ぶ2019年ベストトラック15選

 


https://qetic.jp/music/indierock-besttrack-191225/342116/

 

 

 

RBAN

真鍋大度

 


https://www.arban-mag.com/article/47310

 


石若駿

 


https://www.arban-mag.com/article/46517

 

 

 

 


ABYSS

様々なアーティストの“印象に残った5曲”

 


https://avyss-magazine.com/2019/12/26/12039/

 


https://avyss-magazine.com/2019/12/27/12042/

 


https://avyss-magazine.com/2019/12/28/12046/

 


xxxmag

 


https://xxsmag.com/?p=1842

 

 

 

Jet Set Records

様々なアーティストの年間ベスト選がまとめられています

 


https://www.jetsetrecords.net/feature/485

 

 

 

only in dreams

 


http://www.onlyindreams.com/interview/2019/12/250000/

 

 

 

ディスクユニオン

BRASIL MPB/SAMBA

 


https://diskunion.net/latin/ct/news/article/1/85714

 


JAZZ/INST

 


https://diskunion.net/latin/ct/news/article/0/85712

 


ARGENTINA/URUGUAY/CHILE

 


https://diskunion.net/latin/ct/news/article/1/85774

 

 

 

LOS APSON?

 


http://www.losapson.net/chart2019/

 


RECONQUISTA

 


https://www.reconquista.biz/SHOP/264597/list.html

 

 

 

OMOTE TO URA

邦楽

 


http://omotetoura.jp/2019-best-album-by-omotetoura-japan/

 


洋楽

 


http://omotetoura.jp/2019-best-album-by-omotetoura/

 

 

 

Voices of "usen for Cafe Apres-midi” Crew

 


https://note.com/usen_apres_midi/n/n9d333669fa5f

 


アンテナ

 


https://kyoto-antenna.com/post-36370/

 


https://kyoto-antenna.com/post-37271/

 


Sleep like a pillow

 


http://www.sleep-like-a-pillow.com/best-shoegaze-albums-2019/

 


梵天レコード

 


https://peckinpah.jp/2019/12/31/bonten-best2019/

 


naniwametal

 


https://naniwamtl.exblog.jp/27920041/

 

 

 

The Sign Magazine(50)

 


http://thesignmagazine.com/sotd/50-best-albums-of-2019_41-50/

 


http://thesignmagazine.com/sotd/50-best-albums-of-2019_31-40/

 


http://thesignmagazine.com/sotd/50-best-albums-of-2019_21-30/

 


http://thesignmagazine.com/sotd/50-best-albums-of-2019_11-20/

 


http://thesignmagazine.com/sotd/50-best-albums-of-2019_6-10/

 


http://thesignmagazine.com/sotd/50-best-albums-of-2019_1-5/

 


TURN(25)

 


http://turntokyo.com/features/the-25-best-albums-of-2019/

 

 

 

 


《各種サービスのランキング》

 

 

 

Spotify

 


http://amass.jp/128767/

 

 

 

 

 

 

 


《音楽雑誌・サイト》

(出版されたものについての各公式ページ)

 

 

 

 

 

 

 

《個人サイト・ブログ》

(基本的には説明文付きのもの・発表日順)

 


年間ベストツイートまとめ

 


https://togetter.com/li/1441391

 

 

 

 


とかげ日記(11/26)

ベストアルバム

https://ameblo.jp/yoyo0616/entry-12549134302.html

 


ベストソング

 


https://gamp.ameblo.jp/yoyo0616/entry-12555003008.html#click=https://t.co/80Z4P2BaQF

 


青の時代(12/5)

 


http://daumier-smith.hatenablog.com/entry/2019/12/05/185432

 


Take A Little Walk With Me(12/5)

 


https://coimk324echo.hatenablog.com/entry/2019/12/05/192345

 


ノベルにはアイデンティティしかない

邦楽(12/4)

 


http://noveltootakatohe.com/2019japanbestalbum/

 


洋楽(12/5)

 


http://noveltootakatohe.com/2019overseaalbum50/

 


おひとりさまOL紗奈の私的アルバムレビュー(12/9)※現代ジャズ方面のコアなラインナップです

 


https://mochizukisana.com/2019-best10/

 

 

 

Quantum of Solace

洋楽(12/11)

 


https://redhotshow.hatenablog.com/entry/2019/12/11/214109

 


邦楽(12/15)

 


https://redhotshow.hatenablog.com/entry/2019/12/15/212327

 

 

 

SUIGOYA(12/12)

 


https://12xuooo.blogspot.com/2019/12/aoty-2019.html

 


ブック、ロックときどきカレー(12/12)

 


https://www.bookrockcurry.com/entry/2019/12/12/2019%E5%B9%B4_%E7%A7%81%E7%9A%84_%E6%B4%8B%E6%A5%BD%E5%B9%B4%E9%96%93%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B010

 


SIKEI-MUSIC

ベストトラック(20)12/13

 


http://sikeimusic.hatenablog.jp/entry/2019/12/13/121200

 


ベストアルバム(20)12/15

 


http://sikeimusic.hatenablog.jp/entry/2019/12/15/121200

 


雉虎白note(12/14)

 


https://shirokijitora.hateblo.jp/entry/2019bestmusic

 


それでも人生は続く。(12/14)

 


http://vibechant.hatenablog.com/entry/2019/12/14/2019%E5%B9%B4%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0

 


サウンド・オブ・コンフュージョン(12/15)

 


http://0smdn.hatenablog.com/entry/2019/12/15/2019%E5%B9%B4_%E5%B9%B4%E9%96%93%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0

 


かつまの音楽日記(12/15)

 


http://blog.livedoor.jp/fj26ktm/archives/21161903.html

 


blue_panopticon's diary(12/16)

 


https://blue-panopticon.hatenablog.com/entry/2019/12/16/160745

 


泣きながら一気に書きました(12/16)

 


https://tmykinoue.hatenablog.com/entry/2019/12/16/191542

 


橋本(12/19)

 


https://note.com/hsmt_i/n/nf00885d46a7e

 


hashimotosanの日記(12/20)

 


http://miwazugirai.jugem.jp/?eid=814

 


Takeshi(12/20)

EP

 


https://note.com/takashistroke9/n/nda697cbc82a6

 


NEIGHBORHOOD(12/20)

前半

 


https://note.com/nbhparty/n/na45a56bca5ee

 


後半

 


https://note.com/nbhparty/n/n538dff97d91c

 


A4 COPYPAPER(12/20)

 


http://a4copypaper.blogspot.com/2019/12/2019-25.html

 


YMN(12/20)

 


https://youmakemenavy.blue/2019/12/20/2019%E5%B9%B4%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0-%E5%89%8D%E7%B7%A8-south-penguin%E3%80%81tempalay%E3%80%81no-buses/

 


AP(12/20)

 


https://note.com/apriltherealdeal/n/nf9367d1cfb97

 


Toru Hashimoto (Suburbia)Blog(12/21)

 


http://th-suburbia.jugem.jp/?eid=131

 


WITHOUT SOUNDS(12/21)

 


https://slapsticker.blog.fc2.com/blog-entry-446.html

 


THE SECRET GARDEN(12/21)

 


https://skye.themedia.jp/posts/7470228/

 


warzawa(12/22)

 


https://wrszw.net/top-50-albums-of-2019/

 


'n'Roll Music(12/22)

 


http://first-eye.com/2019/12/22/2019%E5%B9%B4%E3%81%AE%E5%B9%B4%E9%96%93%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0%E3%80%80%E6%B4%8B%E6%A5%BD%E7%B7%A8/

 


Bã(12/22)アルゼンチン音楽2019年の25枚+25

 


https://bamudaba.tumblr.com/post/189809130919/25-discos-de-2019ar-25

 


メタルDUNE(12/22)

 


https://note.com/metaldunne/n/n4f9813fac938

 


https://note.com/metaldunne/n/nc02ad453a99c

 


https://note.com/metaldunne/n/nc4517869388f

 


YOSHI(12/23)

 


https://note.com/yoshihiphop/n/n7fbe66c66cb1

 


sgsw(12/23)

 


https://note.com/tba_eric/n/ne9a9e0d5523f

 


kalappo(12/23)

 


https://note.com/kalappo_070418/n/ne9a9da8c6f6f

 


梅雨の頃の音色(12/23)

 


https://an-eastern-music-blog.hatenablog.com/entry/2019/12/23/224243

 


偏愛音盤コレクション序説(12/24)

 


http://abortedeve.blog.jp/archives/1076620816.html

 


xkilldozerx(12/24)

 


https://note.com/killdozer/n/n8fab6d4183b0

 


1T(12/24)

邦楽

 


https://note.com/ongakuonomatope/n/n6acb8bd55298

 


洋楽

 


https://note.com/ongakuonomatope/n/n8d971f8684b4

 


近藤真弥(12/24)

アルバム

 


https://note.com/masayakondo/n/n4a011829367b

 


トラック

 


https://note.com/masayakondo/n/n64b6ee18e9f0

 


nettyu(12/25)

 


http://akiu.hatenablog.jp/entry/2019/12/25/121200

 


Leo Okagawa(12/25)

 


https://prtcll.tumblr.com/post/189860866425/30-music-of-2019

 


ワニウェイブ(12/25)

 


https://note.com/waniwave/n/ndda80a246dd7

 


とっぴんぱらりのぷう(12/25)

 


https://note.com/dot_harai/n/n94efd533fe33

 


https://note.com/dot_harai/n/nd211223c942a

 


Art Music Satellite(12/25)

 


http://artmusic-satellite.com/2019/12/25/post-14376/

 


Sitakke Records(12/26)

 


https://sitakke-pinocchi-records.tumblr.com/post/189863252391/best-albums-of-2019-prog

 


魂のダンス(12/26)

 


http://tacchi0727.hatenablog.com/entry/2019/12/26/160331

 


π-p@N.(12/26)

 


https://note.com/0706538/n/n49c73c530724

 


CollectoneNotes.(12/26)

 


https://collectone.jp/blog/2019/12/1176/

 


SUGAROCK(12/27)

 


https://www.ysugarock.com/bestalbum2019

 


おとにっち(12/27)

 


https://www.ongakunojouhou.com/entry/2019/12/27/204853

 


道草オンラインマガジンonfield(12/27)

 


https://ameblo.jp/onfield2012/entry-12554924141.html

 


アララ(12/27)

 


https://note.com/alala119/n/n31f7c493471f

 


あかかけけけ(12/27)

 


http://blog.livedoor.jp/ankake21/archives/31148628.html

 


イメージは燃える朝焼け(12/28)

 


https://ryota-sekiguchi.com/2019/12/28/best-prog-2019/

 


illuminative waves(12/28)

 


https://note.com/illuminativewave/n/nc18c5f1b33f2

 


夢の三角木馬(12/28)

 


http://oz-tk.hatenablog.com/entry/2019/12/28/035114

 


m7d(12/28)

 


https://note.com/mizktznd/n/n869e32828e24

 


ばびろーん(12/28)

 


http://tomoshibi294.blog.fc2.com/blog-entry-2900.html

 


chapter22(12/28)

 


http://blog.livedoor.jp/chapter22/archives/10166006.html

 


blog non grata(12/29)

 


https://lassiorchai.hatenablog.com/entry/2019/12/29/220749

 


にんじゃりGang Bang(12/29)

 


https://fuckyeahabocado.tumblr.com/post/189936190846/2019%E5%B9%B4%E5%B9%B4%E9%96%93%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0

 


DOGMUSICMAN(12/29)

ベストソング

 


https://note.com/theono/n/n0795e5ec84bc

 


https://note.com/theono/n/naae30cab4cdf

 


https://note.com/theono/n/n97a6d07bbf40

 


ベストアルバム

 


https://dogonodog.tumblr.com/post/189950592570/2019-best-albums-10

 

 

 

悲観停止(12/30)

 


https://drinkerchild.hatenablog.com/entry/2019/12/30/150336

 


チャプ・マネジメント(12/30)

 


https://note.com/tyabmgmt/n/n104aec8069ca

 


ぐらいんどこあせーるすまん(12/30)

 


http://blog.livedoor.jp/nekropunk/archives/56256560.html

 


sharikko(12/30)

 


https://note.com/sharikko/n/n254fb9724a39

 


AFTERGROW(12/30)

 


http://afterglow-m.blogspot.com/2019/12/2019_30.html

 


ブンガクブ・ケイオンガクブ(12/30)

 


http://ystmokzk.hatenablog.jp/entry/2019/12/30/221407

 


http://ystmokzk.hatenablog.jp/entry/2019/12/31/155035

 


異類(12/30)

 


http://iruikonintan.hatenablog.com/entry/2019/12/30/221620

 


K4ZUY4(12/30)

 


https://note.com/suzumedai_/n/n38e90f426e6e

 


あさってからでもいいかな…(12/31)

 


http://blog.livedoor.jp/hr_nonbiri2i_ihm974/archives/10166679.html

 


My First JUGEM(12/31)

 


http://snkj6.jugem.jp/?eid=7

 


大和田俊之(12/31)

 


https://m.facebook.com/tohwada/posts/10221051661944213

 


ANOKTHUS(12/31)

 


https://note.com/anokthus/n/nf548a55ab881

 


さこれた(12/31)

 


https://note.com/sakoreta0301/n/n1216b64d4268

 


ボヨヨン岬(12/31)

 


http://blog.livedoor.jp/sakuku992/archives/52112954.html

 


peedog(12/31)

 


http://hugallmyf0128.hatenablog.com/entry/2019/12/31/230034

 


軽蔑(12/31)

 


https://note.com/contort_me/n/n2846b439354a

 


鴎庵(12/31)

 


https://kamomelog.exblog.jp/30652728/

 


PUBLIC IMAGE REPUBLIC(12/31)

 


http://youthofeuphoria.blog65.fc2.com/blog-entry-749.html?sp

 


http://youthofeuphoria.blog65.fc2.com/blog-entry-748.html?sp

 


現場主義です(12/31)作品ではなく人の10選

 


http://nagai0128.hatenadiary.jp/entry/2019/12/31/070000

 

 

 

よろすず(1/1)

 


https://note.com/yorosz/n/n034d0cf57d70

 


https://note.com/yorosz/n/n99f27fcc9ee0

 


https://note.com/yorosz/n/n48226a0525e7

 


http://listening-log.hatenablog.com/entry/2020/02/19/182321

 

 

 

伊達さん(1/1)

 


https://note.com/sus9_s/n/n4c86d032ad35

 


DIES IRAE(1/2)

 


http://blog.livedoor.jp/needled_2407/archives/52191868.html

 


MARUNOUCHI MUSIK MAGAZINE(1/2)

 


http://sin23ou.heavy.jp/?p=13692

 


Everything's Ruined(1/2)

 


http://blog.fantomas.kill.jp/?eid=928709

 


ヨーグルトーン(1/2)

 


https://muimix.hatenablog.com/entry/20200102/1577938745

 


もやしのスタジオ(1/3)

 


https://moyashi-rengou.hatenablog.com/entry/2020/01/03/020143

 


高橋アフィ(1/4)

 


https://note.com/tomokuti/n/nf56cab897114

 


TECHNOLOGY POPS π3.14(1/4)

 


http://reryo.blog98.fc2.com/blog-entry-1070.html

 


Hospice(1/4)

 


http://hospice.blog.jp/archives/56270510.html

 


Culthouse diaspora(1/5)

 


http://culthouse.hatenablog.com/entry/2020/01/05/231010

 

【2019年・上半期ベストアルバム】

【2019年・上半期ベストアルバム】

 

・2019年上半期に発表されたアルバムの個人的ベスト20です。

 

・評価基準はこちらです。

 

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2014/12/30/012322

 

個人的に特に「肌に合う」「繰り返し興味深く聴き込める」ものを優先して選んでいます。

個人的に相性が良くなくあまり頻繁に接することはできないと判断した場合は、圧倒的にクオリティが高く誰もが認める名盤と思われるものであっても順位が低めになることがあります。以下のランキングは「作品の凄さ(のうち個人的に把握できたもの)」かける「個人的相性」の多寡を比べ並べたものと考えてくださると幸いです。

 

・これはあくまで自分の考えなのですが、人様に見せるべく公開するベスト記事では、あまり多くの作品を挙げるべきではないと思っています。自分がそういう記事を読む場合、30枚も50枚も(具体的な記述なしで)「順不同」で並べられてもどれに注目すればいいのか迷いますし、たとえ順位付けされていたとしても、そんなに多くの枚数に手を出すのも面倒ですから、せいぜい上位5~10枚くらいにしか目が留まりません。

 

(この場合でいえば「11~30位はそんなに面白くないんだな」と思ってしまうことさえあり得ます。)

 

たとえば一年に500枚くらい聴き通した上で「出色の作品30枚でその年を総括する」のならそれでもいいのですが、「自分はこんなに聴いている」という主張をしたいのならともかく、「どうしても聴いてほしい傑作をお知らせする」お薦め目的で書くならば、思い切って絞り込んだ少数精鋭を提示するほうが、読む側に伝わり印象に残りやすくなると思うのです。

 

以下の20枚は、そういう意図のもとで選ばれた傑作です。選ぶ方によっては「ベスト1」になる可能性も高いものばかりですし、機会があればぜひ聴いてみられることをお勧めいたします。もちろんここに入っていない傑作も多数存在します。他の方のベスト記事とあわせて参考にして頂けると幸いです。

 

・いずれのアルバムも20回以上聴き通しています。

 

 

 

 

[上半期best20]

 

 

第20位:・・・・・・・・・『Points』

 

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いわゆる楽曲派アイドルポップスの一つの到達点。冒頭の「しづかの海」はMY BLOODY VALENTINELoveless』収録曲と大槻ケンヂ「GURU」を融合させたような至高の名曲だし、中盤のインスト2曲も[UNDERWORLDデトロイトテクノ]とか[あぶらだこDREAM THEATER仄かにグラインドコア風味]という感じの特殊IDM路線が実に良い。そうした各々微妙に異なる展開速度の楽曲が並ぶことでアルバム全体に不思議な時間感覚が生まれているのも興味深く、唯一無二の居心地のある一枚になっています。MASSCREカバーやpan sonicオマージュ(本作のジャケットは『vakio』を土台にしたものと思われる)をしつつ爽やかなシューケイザー/エモ/ドリームポップを基本路線とするグループの姿勢が非常に良い形で活かされた最終作。極めて検索しにくい名前(グループ名はdotsとかdotstokyoと呼ばれる)やアルバムタイトルが勿体なくも思えますが、できるだけ多くの人に聴いてみてほしい傑作です。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1113869412749041664?s=21

 

 

第19位:HOWLING SYCAMORE『Seven Pathways to Annihilation』

 

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元EPHEL DUATHのギター(ベースも兼任)+BLOTTED SCIENCEのドラムス+元WATCHTOWERのボーカルによる2ndフルアルバム。セルフタイトルの前作はアヴァンギャルドブラックメタル+スピードメタルという感じのありそうでなかった音楽性で、全く話題にならなかったもののプログレッシヴなメタルの歴史に残る傑作だったと個人的には考えているのですが、それから意外に順調なペースで発表された本作はその前作を上回る優れた内容になっていると思います。スピードメタル的な勢いを残しつつ複雑に整えられた作編曲は難解な一方で前作のような生硬さが一切なく、Kevin Hufnagel(GORGUTSやVAURAなどにも参加しメタル~現代ジャズ領域を横断する達人)やマーティ・フリードマン(元MEGADETHで有名だがWATCHTOWER / BLOTTED SCIENCEのロン・ジャーゾンベクを自身の日本公演のサポートに呼ぶなどテクニカルメタル方面とのつながりも維持している)達に個性的なソロをとらせてDavide自身は艶やかなバッキングに徹する姿勢も完全に良い方向に機能。前作からの変化をたとえるなら「CORONERの3rdに対する5th」「REALMの1stに対する2nd」という感じもしますが、それら以上に良い形で進化を成功させていると思います。相変わらず全く知られていないのが非常に勿体ない傑作。ぜひ聴いてみてほしいです。

 

 

前作については昨年の上半期ベストでまとまったレビューを書きました:

 http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2018/07/06/163342

 

 

 

第18位:細野晴臣『Hochono House』

 

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近年海外からの再評価(インディーロック/ポップス方面からの熱い注目など)もめざましいレジェンドが近年のポップミュージックの刺激的な音響に触発されつつ1stアルバム(1973年作)収録曲を逆順でリメイクした1枚。そうした音響(サブスクリプションサービスにおけるラウドネス処理に適した無音・超低音処理など)に完全対応しつつ独自のものを生み出してしまったサウンドプロダクションも素晴らしいですが、そうした音作りの凄さよりも歌モノとしての楽曲強度や細野晴臣という人自身の演奏表現力ひいては人間的魅力そのものが際立つ不思議な作品になっていると思います。オリジナル版に勝るとも劣らない、時代を超える大傑作だと思います。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1105029896277880834?s=21

 

 

 

第17位:BARONESS『Gold & Grey』

 

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BARONESSの音楽性はプログレッシヴスラッジメタルなどと呼ばれますが、そのアウトプットの仕方は作品ごとに大きく異なります。1st『The Red Album』(2007)と4th『Purple』(2015)がそうした呼称のよく似合う逞しく神秘的な曲調が並べられた作品になった一方で、2枚組となった3rd『Yellow & Green』(2012)はメタルとかハードロックというよりはむしろブリティッシュフォークをプログレッシヴロックやミニマル音楽のフィルターを通して変容させたような穏やかな歌モノ揃いのアルバムとなり、音楽的バックグラウンドはもともと非常に広く豊かだということが示されていました。2nd『Blue Record』(2009)はそうした豊かな音楽性をうまく整理することができずアルバム全体としてはやや均整を欠いた仕上がりになってしまっていたと個人的には思うのですが、5thフルとなった本作『Gold & Grey』(1枚組扱いですがタイトルや構成を考えれば2枚組を意識してそう)ではその2nd的な路線が非常に良い形で成功しているように感じられます。本作の印象を一言でまとめれば[Solange『When I Get Home』とBLACK SABBATH『Vol.4』の間にあるようなアルバム]で、ミニマル/アンビエント寄りの単曲やOPETHあたりに通じる神秘的なコード遣いなど過去作では前面に出てきていなかった要素を抽出発展させつつ、隣接する各曲間では微妙な溝があるのにアルバム全体としては不思議と整った輪郭が描かれる、という難しい構成を見事に築き上げています。ある場面ではポストパンクやエモの薫りが漂い、また別の場面ではTHIN LIZZYやブリティッシュフォーク的な叙情が立ち上る、そしてそれらに通低する味わいにより異なる音楽性の並びに不思議な統一感が与えられている、というように。ストーナーロック版ロジャー・ウォーターズPINK FLOYD)という趣のボーカルも非常に良い味を出していると思います。BARONESSはインディーロックとメタルの間を繋ぐような音楽性を最も早く体現するバンドの一つとしてALCESTやDEAFHEAVENなどと並びこちら方面の代表格であり続けていましたが、4年ぶりのこの新譜はそうした領域における屈指の傑作になっていると思います。繰り返し聴き込み吟味したいと思わされる不思議な魅力に満ちたアルバムです。

 

 

 

 

 

第16位:MORRIE『光る曠野』

 

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いわゆるヴィジュアル系の領域における神にして日本のアンダーグラウンドシーンを代表する奇才の一人によるソロ名義新譜。同名義の前作『HARD CORE REVERIE』(2014)とCREATURE CREATUREの最新作『DEATH IS A FLOWER』(2017)の中間にあるような作品で、Boris(本作最終曲にも参加)を経由してV系とポストロック/ポストメタルを繋ぐポジションに位置しつつ孤高の音楽性をさらに鍛え上げた傑作です。ゴシックロックとフュージョンプログレッシヴロックを介して融合させるようなコード感覚はいわゆるプログレブラックの代表格(IHSHANやENSLAVEDなど)の上位互換とすら言える蠱惑的魅力がありますし、Z.O.A.の黒木真司をはじめとした達人を従えるバンドとしての演奏表現力も驚異的に素晴らしい。個人的にはアルバムの構成がやや生硬いのが気になってしまうためこの順位としましたが(特にソロ前作の輪郭の整い方との比較で)、これで全く問題ないと思う方もいるでしょうし、安価とはいえないCD(サブスク配信はおろかDL販売すらない)を買って聴く価値は十二分にあると思います。傑作であることは間違いないです。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1107219870855249922?s=21

 

 

第15位:VAURA『Sables』

 

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メタルシーンに属しつつニューウェーヴ~ポストパンクや現代ジャズなどへ自在に越境する達人4名によるバンドが6年ぶりに発表した新譜。前2作はDEAFHEAVENの爽やかさを損なわずアヴァンギャルド方面に大きく寄せたような特異な音楽性でしたが、この3rdフルでは「ブラックメタルのコード進行をJAPAN『Tin Drum』(ポストパンク的な音楽形式のもと無調寄りの音遣いを耽美的な歌モノで魅力的に聴かせた歴史的名バンド)のスタイルに落とし込む」ことで異形のポップスを生み出してしまっています。メタルの領域内ではあまり注目されなさそうな音楽性ですが、ニューヨークの音楽シーンの凄さやメタルという音楽カテゴリの面白さを示す最高の好例の一つだと思います。あらゆるジャンルの音楽ファンに聴いて(そして首をかしげて)みてほしい傑作です。

 

 

参加メンバーの関連作や本作の具体的な音楽性については下記連続ツイートで詳しく触れました:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1123200964112994304?s=21

 

 

第14位:ももいろクローバーZ『MOMOIRO CLOVER Z』

 

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ももクロは初期から「全ての楽曲で異なる音楽ジャンルを試みる」「一つ一つの楽曲の中で複数の音楽ジャンルを滑らかに接続する」活動を続けてきましたが、それが最も強力かつ不可解な形で達成されたのが本作(4人体制になってから初めてのアルバム)だと思います。現行ポップミュージックの音響基準に完全対応しつつ全曲で異なる音楽性を追求したアルバムで、一枚通しての謎のまとまり感や居心地は似た作品が見当たらない。The 1975やBRING ME THE HORIZONの近作に通じる無節操に豊かな作品で、彼女たちの声(そしてその源となる人間性)がなければ成立しなかっただろう傑作です。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1134115350008614913?s=21

 

 

 

第13位:O Terno『〈atrás/alén〉』

 

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近年のブラジル音楽に不案内な自分は本作を他の何かにうまくなぞらえて語ることができないので、音楽スタイルの形容についてはディスクユニオンのよくまとまっているレビュー

https://diskunion.net/portal/ct/detail/XAT-1245711560

などを参照していただくのがいいと思います。そういう状態で聴いて(ブラジル音楽の作編曲の高度さを知りつつ好みとしてはアメリカ音楽のブルース的引っ掛かりを好むこともあってかうまくのめり込みきれない)自分がまず興味深く感じたのは本作の不思議な居心地でした。最初はゆったりした時間の流れ方が少しかったるく思えたりもしましたが、その上で地味ながら滋味深いというか、隙間がありながらも終始身が詰まっている“常に美味しい”感じにどんどん納得させられていくのです。どこかTHE BEATLES「Sun King」(『Abby Road』後半メドレー序盤の最も穏やかな小曲)に通じる「eu vou」などはその好例で、この独特の微かに変な居心地や絶妙な湯加減は得意ジャンルを越えて楽しませてしまう力があると思います。そしてアルバム全体の上記のような流れのペースを「これはこういうもんだ」と把握した上で聴くと理屈抜きに効く度合いが段違いに増すわけで、「音楽は繰り返し聴かないとわからない時間芸術だ」ということを体感的にとてもよく示してくれる一枚になっていると納得させられるのです。実際アルバム全体の流れまとまりは完璧に良く、坂本慎太郎とデヴェンドラ・バンハートがナレーションを務める7曲目「volta e meia」を真ん中に据える構成も見事にキマっていると感じます。そして本作はアレンジやサウンドプロダクションの作り込みも一見薄いようでいて非常に緻密で、何も考えずに聴き流せてしまうシンプルさと意識して聴き込むほどに新しいものが見えてくる奥行きとが実に鮮やかに両立されています。涼しい顔をしているけれども滅茶苦茶構築的な音楽。末永く付き合いじっくり理解を深めていきたいと思わせてくれる傑作です。

 

 

 

 

第12位:Dos MonosDos City』

 

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一言で言えばジャジーオールドスクール寄りヒップホップということになるのでしょうが、サン・ラやセロニアス・モンクといったフリー寄りジャズ(あくまで“寄り”であって完全な滅茶苦茶でないのがミソかも)とかCAPTAIN BEEFHEARTを4拍子系にまとめたようなトラックは奇怪ながら超聴きやすく、何重にも意味を重ねクレバーにいちびるラップ/リリックにも同様の混沌とした理屈抜きの格好良さがあります。超複雑なことをやりながらも常に上質のユーモア感覚があり、ぶっ飛んだ勢いがあるけれどもチャーミング、という感じの在り方は(フランク・ザッパというよりも)X-LEGGED SALLYやSamla Mammas Mannaに通じるものがあるように思います。ヒップホップ方面のリスナー(海外も含む)には既に熱狂的に歓迎されていますが、普段そうしたものを聴かないプログレッシヴロック方面の音楽ファンもぜひ聴いてみてほしい傑作です。

 

 

自分が最初に聴いたときの反応など:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108384430895198209?s=21

 

 

 

第11位:Billie Eilish『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』

 

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今のポップシーンを代表するスターとしての評価が早くも確立された感もあるビリー・アイリッシュですが、それは本人のキャラクターはもちろん本作をはじめとする音楽作品の圧倒的な強度があってこそのものだと思います。超低音と無音を異常なバランスで磨き抜いた(サブスクで有利なタイプの)サウンドデザインが雰囲気表現上の必然性とここまで完璧に結びついた作品は滅多にないですし、そこに完璧に対応する単調なようでいて極めて表情豊かなささやき声は非常に優れた技術&コントロールセンス(感覚だけでなく美意識も)の賜物でしょう。そして本作はそうしたある意味イレギュラーな要素を抜きにしてもとにかく曲が“普通に”良い。シンプルに強い歌メロとそこに厚塗りしすぎないアレンジのさじ加減がともに絶妙で、本作のような過剰な音響に慣れていない人も初見で引き込む卓越したポップさを勝ち得ています。流行ものだから聴かないというのは非常に勿体ない傑作。来日公演が実現したら必ず行きたいです。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1111345274494943233?s=21

 

 

 

 

 

 

第10位:THE NOVEMBERS『Angels』

 

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もともと素晴らしい作品を作り続けていたバンドがさらに数段突き抜けた大傑作。曲単位で設定されたテーマ

(例えば3曲目「Everything」では「tears for fears的なリズムアプローチにL`Arc~en~Cielのピアノリフをオマージュしてユーミン的なソングライティングを当て込んだ」

https://twitter.com/the_novembers/status/1141344816787103746?s=21

とのこと)

のもとで元ネタとは別のエクストリームなポップソングを生み出してしまう手管が本当に素晴らしく、単にコンセプト作りや設計がクレバーというだけでなくそれらに頼りきらず縛られない自由な閃きや化学反応が生じているように思います。全9曲36分という簡潔な構成も絶妙で、何度でも気軽に聴き通せてしまい更にリピートしたくなる聴き味はこのアルバムデザインあってこそのものでしょう。NINE INCH NAILSBUCK-TICK、JAPANらの代表作に並ぶと言っていい一枚で、海外のゴシックロックには出せないV系~歌謡ロック由来と思しき柔らかさもたまらない。個人的にはコード進行の傾向が生理的な好みから微妙にずれる(もっと落ち着くものを求めてしまう)ために順位としてはこのくらいにせざるを得ませんでしたが、日本からしか生まれないタイプの世界的大傑作であることは間違いないです。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1105493099738886144?s=21

 

 

 

 

 

第9位:Tyler, The Creator『IGOR』

 

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ヒップホップ~ソウルミュージック史上の歴史的名盤という評価が早くも固まりつつある傑作。「初回はアルバム全体を徹底的に集中して聴き通せ、携帯をチェックしながらとかテレビを観ながらとかはダメだ、それ以降は好きにしてくれ」と本人が言うとおり全体の構成は文句なしに素晴らしく、輪郭を綺麗に磨き抜かれてはいないごつごつした感じこそが唯一無二のまとまり感に繋がっている印象もあります。山下達郎「Fragile」を引用した(サンプリングではなく自ら演奏しなおした)「GONE GONE / THANK YOU」ばかりが注目されますが全体的に非常に興味深い音楽性で、仄かにブラジル風味のある系統の70年代ソウル(スティーヴィー・ワンダーリオン・ウェア)にクラウトロックや初期SOFT MACHINEのような朦朧とした酩酊感覚が加わった趣もあるし、68~71年頃のプログレッシヴな英米ソフトロック(または73~75年頃のMPB)のリズム的な足腰を超強化した感じもあります。そしてそうした例えができる一方で音作りや和声進行には独特のクセがあり、豪華な客演陣の音をほとんど誰かわからないくらい変調させる(それにより作品全体の統一感を増す)処理なども含め、他では聴けない素敵な謎に満ちた一枚になっていると思います。非常に聴きやすく汲めども尽きせぬ深みもあるという点でも理想的な、異形で美しいポップミュージックの大傑作です。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1129337479230705664?s=21

 

 

第8位:Suchmos『THE ANYMAL』

 

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「STAY TUNE」などのシティポップ寄りビートミュージック曲で人気を集めたバンドがそうした路線を鮮やかに捨てた挑戦作。これが本当に素晴らしい内容で、60年代末あたりのハードロック/プログレッシヴロックリバイバルとも言えるスタイルなのですが、当時はありえなかった(離れたシーンを現代から俯瞰したからこそ一緒の視野に入れられる)要素の組み合わせがこのバンドならではの渋く爽やかな音遣い感覚のもとで美味しくまとめられています。PINK FLOYDやTHE BANDといったブルースベースのロックをソウルミュージックがかった神奈川のセンスで昇華した感じの一枚で、クラウトロック(10分におよぶ大曲「Indigo Blues」でのASH RA TEMPLEからCANを経由してPINK FLOYDに繋がるような神秘的展開など)や陳信輝~SPEED, GLUE & SHINKIなど70年代日本のニューロックの混沌を損なわず極上の歌モノにまとめた趣も。同じメンバーで続けてきたロックバンドにしか生み出せない“クセのあるまとまり”的珍味に満ちたアンサンブルも素晴らしい。過去作に惹かれたファンにとってはビートミュージック要素(コード感などに注目しなくても楽々ノレるわかりやすい取っ掛かり)をほとんど排除した本作はキツイという意見も多いようですが、ライヴを観る限りでは本作の曲は過去曲と違和感なく並んでいましたし、時間をかけて受容されていくタイプの作品なのではないかと思います。個人的好みからすれば最高の音楽。このバンドに対し「しょせん流行ものでは」的なイメージのある人こそ聴いてみてほしい大傑作です。

 

 

詳しくはこちら

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1110577415447695360?s=21

 

 

 

 

第7位:FLYING LOTUS『Flamagra』

 

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いわゆるブラックミュージックにおけるプログレッシヴ・ロック的感覚/構造の受容という点において一つの最高到達点と言えるアルバム。FLYING LOTUSは以前からGENTLE GIANTやSOFT MACHINE、CANなどをよく聴いていると発言しており、FINAL FANTASY Ⅶなどのゲームサントラもあわせブルース的引っ掛かりの少ない音楽からも積極的に影響を受けてきたようですが(親族であるジョン・コルトレーンアリス・コルトレーンのようないわゆるスピリチュアルジャズ~フリージャズ方面の音が同様にブルース的引っ掛かりから距離を置くものだったというのもその下地になっていた面もあったかも)、本作においてはそちら方面のアイデアや構築美が楽曲単位でもアルバム単位でも過去最高の形でうまく活用されています。最先端のビートミュージックで培われた知見でカンタベリープログレや近現代クラシック(ストラヴィンスキーあたり)を転生させたような趣も。よく編集し抜かれた一本の映画のような構成力があり(デヴィッド・リンチがナレーションを務める13曲目「Fire Is Coming」を挟む前半後半はともに約32分という凝りよう)、それでいて過剰な解決感もなく繰り返し聴き続けられる。マッシヴなボリューム感を気軽に呑み込ませてしまうクールで熱い大傑作です。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1131575850405548036?s=21

 

 

 

 

 

 

第6位:WASTE OF SPACE ORCHESTRA『Syntheosis』

 

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フィンランドの地下メタルシーンを代表する(知る人ぞ知る)名バンドORANSSI PAZUZUとDARK BUDDHA RISINGの合体バンドによる1stフルアルバムで、後者のラフな混沌を前者のタイトな構成力でまとめる感じの方向性が完全に奏功。同郷のCIRCLEやUNHOLYといった何でもありバンドの気風を最高の形で継承発展する大傑作です。作編曲・演奏・サウンドプロダクション全てが著しく優れたアルバムで、4曲目「Journey to the Center of Mass」における29拍子ベースリフ&3拍子系の上物フレーズ(29拍と30拍の絡みで1周期ごとに1拍絡むポイントがズレる)のような仕掛けを全く小難しく感じさせず[集中しつつ忘我に至る]的感覚の源としてしまうのがまた見事。カルトでマニアックな内容ながら道筋の滑らかさキャッチーさはポストメタル方面の作品の中でもトップクラス。エクストリームメタルの歴史における金字塔になりうる一枚です。

 

 

 

本作については下記の連続ツイートに背景も含め詳しく書きました:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1115571744855560192?s=21

 

 

 

第5位:Moodymann『Sinner / KDJ-48』

 

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2018年に発表される予定だったものの権利関係の問題(サンプリング使用許可についてか)からお蔵入りになり地元での手売りのみとなっていたと言われるアルバムの一般流通版?少数販売されたLP版は5曲、その後Bandcamp

https://moodymann.bandcamp.com/album/sinner-kdj-48-2

でDL販売されたバージョンは9曲(クレジットは7曲だがDLするとさらに2曲ついてくる)となっています。内容は当然のごとく最高で、出音の美しさは名盤揃いの過去作をも上回ると言っていいと思います。

自分がいわゆるブラックミュージックに感じる最大の魅力の一つに「整体感覚」というものがあります。無駄な力みのないしなやかな脱力状態から一音一音が最短距離で響きの芯を打ち抜き、しかもそれらが整ったビート座標軸の上に綺麗に並び繋がっていく。ロックなどの良くも悪くも不均一にヨレたリズム処理では得られない整然とした流れがあり、それを聴いていると身体の凝りのようなものが滑らかにほぐされ姿勢が正される。これは基本的にはソウルミュージックなどのスムースな密着感を伴う生演奏(「出音からビートの流れが生まれる」ようなアンサンブル)でこそ得られる聴き味で、ヒップホップなど(「定型的なビートの流れがまずあり出音はそこに絡まず横目で見つつ併走する」感じの手順・関係性)では得にくい感覚です。Moodymannが凄いのは打ち込み主体のハウスで最高級の整体感覚を生み出してしまえることで、キックの4つ打ちを聴くだけでもその驚異的な精度は即座に把握できるはずです。そのキックに限らず一音一音が徹底的に磨き抜かれ、それでいてそこには神経質な感じが一切みられず(STEELY DANなどとはその点対照的)、聴く分にはその整った均整の美しさを何も考えずひたすら心地よく愛でることができる。精密動作性Sなのに楽天的という感じの、隅々まで心地よい上に意識的に聴き込んでも面白い音楽です。構造把握に関して言うと、一聴して凄さがわかりつい耳が向くキック四つ打ちよりもそれ以外(ハイハットなど)に注目する方がアンサンブルの輪郭をうまく掴め適切なポジションから観測できるようになると感じます。LP版の締まった5曲構成もDL版の広がりのある9曲構成もともに良い。気分に合った方で何度でも繰り返し浸りたくなる素晴らしいアルバムです。

 

 

 

 

第4位:Sunn O)))『Life Metal』

 

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ハードロックからブラックメタルに至るHR/HM全領域や日本のノイズ~アヴァンギャルドシーン(根っこを辿っていけば現代音楽などにも繋がる)などの膨大な音楽的背景をヘヴィなギタードローンに落とし込むユニットの最新作。自分は前作『Kannon』(2015)などで前面に出ていた湿ったコード進行(フューネラルドゥーム的なやつ)があまり好みではなく、そういうこともあってか過去作にはあまりハマれなかったのですが、本作はそういう悲観的な雰囲気からとても良い感じに距離を置いてくれていて(完全に捨て去っているわけではないのが絶妙)素直に惹き込まれることができました。どことなくCELTIC FROST『Monotheist』あたりに通じる艶やかなモノトーン感は非常に魅力的ですし、スティーヴ・アルビニ録音ということもあってかNEUROSISに仄かに通じる感じも好ましい。鳴らしたギター音が膨らみ減衰していくのを放置観察しそれに合わせて次の音を出しているような独特のリズムコントロールは定型ビートというよりは楽器の特性や演者の呼吸間隔から流れを生み出しているような趣もあり、個人的にはどことなくフリップ&イーノ『No Pussyfooting』を連想させられたりもします。SLEEP『Dopesmoker』とEARTH『2』の良いところ取りのようなサウンドで曲自体も魅力的というある意味完全無欠の音楽。Bandcampでは24bit 96kHzのハイレゾ音源でDLできてしまうのでそちらのフルスベック音質で堪能することをお勧めします。心地よすぎる爆音浴アルバムです。

 

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1125751740270166017?s=21

 

 

 

第3位:black midi『Schlagenheim』

 

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新人バンド(2017年結成)ながらライヴの凄さ(単独やダモ鈴木との長尺セッションなど)もあってか音源発表前から各所で極めて高い評価を受けていましたが、満を持して発表されたこのデビューアルバムはそうした下馬評を数段上回る驚異的な内容になりました。[NOMEANSNOと70年代GENESISを掛け合わせたようなハイエナジーかつ超繊細な演奏、全盛期GENTLE GIANTと初期SWANSをCAPTAIN BEEFHEART経由で融合したような異常に豊かな作編曲。SLINTの歴史的名盤『Spiderland』にも並ぶような化け物級傑作]とか[MAHAVISHNU ORCHESTRAとDEAD KENNEDYSの共通点をBLACK SABBATHTHIS HEATで補強し連結した]みたいにいかようにも例えられる混沌とした音楽性で、膨大なバックグラウンドを溶かし合わせ簡潔に提示する複雑かつキャッチーな楽曲、異常な馬力を無駄に振り回さず繊細な緩急の設計に駆使してしまえる演奏コントロール能力など、キッズにも訴求するキャッチーさとマニアをぶっ飛ばす奥行きが理想的な按配で両立されているように思います。ピーター・ガブリエルやチャールズ・ヘイワードのような“プログレとパンクを普通に繋ぐ”名人たちと似たものが感じられるのも興味深い。そして以上のようなことを踏まえた上で個人的には何より音進行などの味わいそのものが生理的に好み。長く付き合っていけそうな傑作です。

 

 

詳しくはこちら:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1141735775563730944?s=21

 

 

第2位:Devin Townsend『Empath』

 

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様々なプロジェクト形態で異常に多様な音楽性を追求してきた天才/奇才デヴィン・タウンゼンドの集大成的大傑作。一言で形容するなら[ニューエイジメタル版フランク・ザッパ]という感じの音楽で、超絶テクニカル&クリーンな音像に完璧な表現的必然性を持たつつそういうのに付きものなスピリチュアルな臭みを一切漂わせないという困難なバランスを極めています。豊かすぎる音楽性も含めジェイコブ・コリアーに通じる感じもありますが、個人的にはデヴィンの本作の方がさらに上だと思います。74分もあるのに何度も続けて聴きたくなるアルバム全体の構成は理想的。海外ではサブスクはおろか公式YouTubeチャンネルでもフル公開されているようなのに日本ではそれができずフィジカルでも国内盤が出ていないこともあって非常に聴かれづらい、というのが勿体なさすぎるアルバム。少しでも興味を持たれた方はぜひ輸入版CDなり海外サイトのDL販売などで聴いてみてください。絶対に損しないはずです。

本作に関しては過去作も全て聴き込んだ上で改めて詳しい記事を書きたいと考えています。

 

 

参考:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1120330767853162496?s=21

 

 

第1位:Solange『When I Get Home』

 

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早くも歴史的名盤との定評が固まりつつある稀代の大傑作。アルバムの構成についていうと、短い楽曲の単位で切り分けてみると(印象的なフレーズばかりからなるものの)単体では成立しにくそうな抽象的なものばかりになっているのですが、一作全体としては非常に優れた流れまとまりがあり、無限リピートに耐える強度や奥行きが備わっています。これは場面転換を繰り返すDJセットの構成やその上での大局的な時間感覚の反映という面もありそうですが、その上で、このところ完全に定着したサブスクリプションサービスでの聴かれ方に対応しつつ芸術的欲求を満たすために編み出された在り方という感じもします。曲単位の再生回数に応じて収入が得られるという方式に対応するために[アルバムを途中で止めると歯切れが悪いから聴き通してしまう、途中で止められても再生数がカウントされるからそのぶん収入が得られる]という最近増えてきた形態の最高の好例というか。これは[短編集でなく長編としてのアルバム]を新たな形で再構築するような傾向で、[各楽曲がアルバムという括りなしでも成立する(単曲=短編と言える)作品]から[各楽曲がアルバムという括りなしでは成立し難い(単曲=長編の一部とみるべき)作品]にシフトしてきているようにみえるわけです。それは上で触れたFLYING LOTUS『Flamagra』にも言えることで、今後もしばらくはこうした形態を試みるアーティストが増えていくのではないかと思います。

こうしたことを踏まえた上で音楽性についても触れたいところですが、全編非常にキャッチーで親しみやすい(神秘的ながら等身大の強さ可愛らしさもある)楽曲&演奏が終始素晴らしいということはよくわかるものの、他の何かで容易になぞらえてしまえる領域を遥かに超えた個性的な楽曲構造など、現時点(50回程度は聴き通しています)ではなかなかうまく解きほぐしきれないというのが偽らざるところです。個人的にはMESHUGGAH並にどんな気分の時でも飽きずに繰り返し聴き続けられるアルバムになっていますし、じっくり読み込んだ上で改めて詳しい記事を書いてみたいと思います。

 

 

 

参考:

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1101489863092666369?s=21

 

 

 

 

 

紐付けツイートINDEX 2019

【紐付けツイートINDEX(2019)】

 

長文連続ツイートのアタマに飛ぶリンクです。

2014年版

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2015/01/24/143837

2015年版

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2015/01/24/171743

2016年版

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2016/01/02/180842

2017年版

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2017/01/08/004730

2018年版

http://closedeyevisuals.hatenablog.com/entry/2018/01/12/011922

(ここのリンクから見れない場合は、Twilog

http://twilog.org/meshupecialshi1

をご参照いただけると幸いです。)

 

 

 

 

 

 

〈ライヴレポート〉

 


1/13:BTS@ナゴヤドーム

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1084398655224696834?s=21

 

1/16:BIGYUKI@Billboard Live Osaka

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1085538379037429762?s=21

 

1/18:VOIVOD@渋谷 O-WEST

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1086234784546795520?s=21

 

1/20:cali≠gari@umeda TRAD

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1086930970513571840?s=21

 

 2/3:星野源@京セラドーム大阪

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1091965635095977986?s=21

 

2/15:NEUROSIS・CONVERGE@名古屋 Electric Lady Land

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1096339837613797376?s=21

 

2/24:米津玄師@サンドーム福井

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1099573802734825472?s=21

 

3/2:米津玄師@大阪城ホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1101764600943398915?s=21

 

3/5:NAPALM DEATH・EYEHATEGOD・MISERY INDEX・MELT-BANANA@梅田 Club Quattro

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1102860653310533635?s=21

 

3/20:THE NOVEMBERS@名古屋 Club Quattro

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108341938732720128?s=21

 

3/21:曽我部恵一・崎山蒼志@青山 月見ル君想フ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108564261221990402?s=21

 

3/21:DOWNLOAD JAPAN 2019@幕張メッセ

JUDAS PRIEST・SLAYER・GHOST)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1108617611611267073?s=21

 

3/23:cali≠gari@中野サンプラザ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1109359332745871360?s=21

 

3/24:・・・・・・・・・@東京キネマ倶楽部

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1109737825652494336?s=21

 

3/27:有安杏果@なんばHatch

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1110829581307510787?s=21

 

4/7:さかいゆう@大阪国際交流センター

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1114806523534778368?s=21

 

4/8:Guinga & Mônica Salmaso@Billboard Live Osaka

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1115228338442788864?s=21

 

5/5:こんがりおんがく祭@大阪城野外音楽堂オシリペンペンズ坂本慎太郎cero

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1124935107612008453?s=21

 

5/26:Suchmos@神戸ワールド記念ホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1132605374329106432?s=21

 

5/29:Tom Misch@松下IMPホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1133776101816188928?s=21

 

6/1:折坂悠太(重奏)@梅田Shangri-La

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1134851617356886016?s=21

 

6/9:岡村靖幸@ロームシアター京都 サウスホール

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1137692982465843200?s=21

 

6/10:ENDRECHERI@中野サンプラザ

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1138000069406253056?s=21

 

6/22:deadman・RAZOR・LIPHLICH@名古屋 BOTTOM LINE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1142337089691717632?s=21

 

7/14:NOT WONK・踊ってばかりの国@渋谷 WWW X

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150325658637107200?s=21

 

7/15:EVIL A LIVE 2019@パシフィコ横浜 国立大ホール

(特撮・ももいろクローバーZ・The Dirty Dawg・TeddyLoid・ドレスコーズ・B.O.L.T・清竜人イヤホンズサイプレス上野とロベルト吉野月蝕會議

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1150685874348122112?s=21

 

7/26・27・28:FUJI ROCK FESTIVAL 2019@苗場スキー場

1日目(Janelle Monáe・スガシカオ・Mitski・THOM YORKE TOMORROW'S MODERN BOXES)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1154672165561626624?s=21

2日目(UNKNOWN MORTAL ORCHESTRA・DYGL・ALVVAYS・AMERICAN FOOTBALL・SIA)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1154987790943129600?s=21

3日目(渋さ知らズ・BANDA BASSOTTI・HIATUS KAIYOTE・HYUKOH・崎山蒼志・平沢進+会人・THE CURE

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1155310468367470593?s=21

 

8/15:BROCKHAMPTON@新木場 STUDIO COAST

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1161930996494684160?s=21

 

8/16:SUMMER SONIC 2019 初日@海浜幕張

(Sam Fender・PSYCHEDELIC PORN CRUMPETS・Sabrina Carpenter・THE 1975・B'z)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162214838170292225?s=21

 

8/16:Spotify JPN on Stage in MIDNIGHT SONIC@幕張メッセ

MGMTSEKAI NO OWARINCT 127・R3HAB)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162362051689209857?s=21

 

8/17:NF in MIDNIGHT SONIC

THE CINEMATIC ORCHESTRAAKUFEN・FLOATING POINTS(DJ)・Taylor  Mcferrin)

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1162725045963128833?s=21

 

8/18:SUMMER SONIC 2019 3日目@海浜幕張

(JAIN・Perfume・BLACKPINK・BROCKHAMPTON・Neneh Cherry・FKJ・Flume)

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8/27:THA BLUE HERB@KYOTO MUSE

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9/4:Kamasi Washington@Billborad Live Osaka

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9/6:black midi@心斎橋CONPASS

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9/7:black midi@京都METRO

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9/10:IMMOLATION・BROKEN HOPE・DEFILED@Live House Pangea

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9/13:堂本剛@平安神宮 特設舞台

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9/14:Moe and ghosts × 空間現代@京都 外

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9/15:André Mehmari@大津フィガロホール

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9/15:Moe and ghosts × 空間現代@京都 外

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9/22:京都音楽博覧会2019@梅小路公園芝生広場

(Homecomings・Camila Meza & Shai Maestro・折坂悠太(重奏)・never young beachNUMBER GIRL

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9/22:MAGMA@サンケイホールブリーゼ

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9/23:People In The Box@京都MOJO

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10/8:ENDRECHERI@Zepp Namba

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10/13:KOHH@THE PINK

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10/23:THE REAL GROUP@Billborad Live Osaka

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10/24:CRCK/LCKS・Attractions@京都METRO

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11/2:WXAXRXP DJS@京都METRO

Ken'ichi Itoi・ONEOHTRIX POINT NEVER・SQUAREPUSHERBIBIO 摩利彦)

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11/4:岡村靖幸@Zepp Namba

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11/5:BATTLES・平沢進+会人@梅田Club Quattro

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11/7:池田亮司@京都METRO

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11/8:池田亮司@ロームシアター京都 ノースホール

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11/10:Madmans ESprit・明日の叙景・lantanaquamara

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11/10:崎山蒼志@神田明神ホール

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11/10:POISON IDEA・ROCKY & The SWEDEN・CRUDE

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11/13:EMPEROR・DEAFHEAVEN@なんばHatch

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11/15:坂本慎太郎@味園ユニバース

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11/17:君島大空(合奏形態)・colormal@京都METRO

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11/18:BRING ME THE HORIZON@Zepp Osaka Bayside

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12/2:Antonio Loureiro Trio@神戸 100BAN Hall

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12/3:Z.O.A 仮想の人@京都 磔磔

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12/5:U2@さいたまスーパーアリーナ

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12/7:ももいろクローバーZ@大阪城ホール

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12/13:cali≠gari@心斎橋DROP

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12/25:嵐@東京ドーム

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〈その他〉

 


トラップとインダストリアル、デスメタルその他

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cali≠gari『0』

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「2018年/2019年 V系シーン総括座談会」に関連して:「はなから音楽的評価の対象にならないジャンルがある」などの話

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BRING ME THE HORIZON『amo』

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MON/KU

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サウンド&レコーディング・マガジン』2019年3月号「“音数”を絞るサウンド・メイク術〜ストリーミング時代が求めるアレンジ&ミックス」特集に関連して

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さかいゆう『Yu Are Something』

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ASTRONOID『Astronoid』、メロディックパワーメタルゲーム音楽、ヴェイパーウェイヴ、ドリームポップ、ブラックゲイズ

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PERIPHERYの新曲とfudjent

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KOHH『UNTITLED』

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あいみょん『瞬間的シックスセンス

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https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1095541829636784128?s=21

 

ファンクとヒップホップにおけるベースの役割の違い、推進力と係留

(KIRINJIの聴き込み話:「ビートを積み重ねる/分割するアンサンブルの違い」の続きとして)

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米津玄師『diorama』、初期エモ〜ポストロック、ジャズ歌謡、ブラックミュージック的要素の吸収を通したループ感覚の再獲得など

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#ビートがかっこよすぎる曲

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Solange『When I Get Home』

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細野晴臣『HOCHONO HOUSE』

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Little Simz『GREY Area』

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THE NOVEMBERS『ANGELS』

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MORRIE『光る曠野』

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崎山蒼志『泡みたく輝いて / 烈走』

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Dos Monos『Dos City』

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Suchmos『THE ANYMAL』

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Billie Eilish『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』

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岡村靖幸マキャベリン』

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・・・・・・・・・『Points』

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WASTE OF SPACE ORCHESTRA『Syntheosis』

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Anderson .Paak『Ventura』

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Billie Eilish@Coachella 2019配信

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INTER ARMA『Sulphur English』

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VLTIMAS『Something Wicked Marches In』

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Devin Townsend『Empath』

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 https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1191999392795918338?s=21

 

VAURA『Sables』、Josh Strawn、Kevin Hufnagel、Toby Driver、Charlie Schmid

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Sunn O)))『Life Metal』

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LATITUDES『Part Islands』

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TELEPORT『The Expansion』、Noč『Demo Ⅻ』

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ももいろクローバーZ『MOMOIRO CLOVER Z』

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Tyler, The Creator『IGOR』

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FONTAINES D.C.『Dogrel』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1130470841362178048?s=21

 

FLYING LOTUS『Flamagra』

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椎名林檎三毒史』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1132994131834204161?s=21

 

米津玄師「海の幽霊」

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1133180213569867776?s=21

 

FINAL FANTSYシリーズサントラ・サブスク解禁

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堂本剛ソロ関連作と「ファンク」という在り方について

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1136613179029577728?s=21

 

black midi『Schlagenheim』

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Jacob Collier『Djesse - Vol.2』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1152262279104102400?s=21

 

MAGMA『Zëss』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1154039117274996736?s=21

 

Arthur Moon『Arthur Moon』

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TOMB MOLD新譜の話の下準備

①初期デスメタルリバイバルの主な参照元

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スウェーデンの初期デスメタル

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1158659428255539200?s=21

フィンランドの初期デスメタル

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1158659667045711872?s=21

④初期デスメタル文脈における上記以外の個性派

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リバイバル世代の重要バンド

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SLIPKNOT『We Are Not Your Kind』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1159534315505516545?s=21

 

SEKAI NO OWARI『Eye』『Lip』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1160597990936965120?s=21

 

リズム解釈における「アップ」と「ダウン」の話

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1161230150572204032?s=21

 

PSYCHEDELIC PORN CRUMPETS『And Now For The Whatchamacallit』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1161914040769060864?s=21

 

KING GIZZARD & THE LIZARD WIZARD『Infest The Rat's Nest』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1163870195665870849?s=21

 

ENDRECHERI『NARALIEN』関連の話

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https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1166825205047558146?s=21

 

TOOL『Fear Inoculum』

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CAR BOMB『Mordial』

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OPETH『In Cauda Venenum』

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BABYMETAL『Metal Galaxy』

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Dold Vorde Ens Navn『Gjengangere i hjertets mørke』

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Leprous『Pitfalls』

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Kanye West『JESUS IS KING』

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FINAL SPANK HAPPY『mint exorcist』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1189186156228825090?s=21

 

Sunn O)))『Pyroclasts』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1189909620107563008?s=21

 

WILDERUN『Veil of Imagination』

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長谷川白紙『エアにに』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1194903233241604097?s=21

 

KIRINJI『cherish』

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BLOOD INCANTATION『Hidden History of the Human Race』

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cali≠gari『ある職業病への見解と、それに伴う不条理な事象とか』

https://twitter.com/meshupecialshi1/status/1206116213442539520?s=21