G.I.S.M.関連英語記事【リンク&和訳集】(随時更新)

この稿は、このたび活動再開することが決定した伝説のハードコアパンク/メタルバンドG.I.S.M.に関連する英語記事を集めたものです。
(基本的には“公式”情報のみを取り扱う予定です。)
各記事へのリンクの下には内容全文の日本語訳を載せています。読みやすさや判りやすさを重視するため、構文やニュアンスをつかんだ上で意訳している場合もあります。その点ご了承いただけると幸いです。

G.I.S.M.についてはこちらの記事でも触れています。ここで初めて知られた方はぜひ聴いてみて下さい。この世界の音楽史において最も影響力のあるバンドの一つであり、その作品は後続の多くが超えることのできない金字塔です。興味本位で触れてみる価値は高いと思います。



Roadburn Festival 2016 出演発表(2015.11.19)

G.I.S.M.が復活し、Roadburn 2016のLee Dorrian主催イベントで初の海外公演を行う〉

これが現実かどうかハッキリさせようと頬をつねり続けているけど、いまだに目が覚めきらない。RoadburnにG.I.S.M.が来るんだ!カルトという言葉の意味を真に体現する、絶対的な伝説である日本のバンド。ハードコアパンクとメタルを橋渡しした最初の存在の一つ。そして、その橋渡しの過程において、暴力的なステージングと音楽自体の狂った攻撃性により、何が危険で何が予測不可能なのか、ということを再定義してしまったバンドだ。

活動を停止してから10余年、G.I.S.M.が復活の機会に選んだのは、母国日本の外では初めてとなるコンサートだ。4/15金曜日、場所は013 venue。
(訳注:ティルブルフにある南オランダ最大のライヴ会場:中にはコンサートホールが3つあり、最も広いJupiler Zaalのキャパシティは2200人とのこと:Roadburnは毎年ここで開催されている)
Lee Dorrianの「Rituals For The Blind Dead, Part 1」(訳注:4/15のイベント全体をさす名称)に出演する。我々は両腕が紫色になるまでつねり続けることだろう。(本当に実現するかどうかわからないから。)

このブッキングの経緯について、Lee Dorrianが内部事情を教えてくれた。
「自分は長年、いくつもの素晴らしい活動に関わることができてきたけれども、今回の達成はその中でも相当のものだし、興奮させられたという点では一番だ。Roadburn 2016のキュレーター(訳注:4日間のうち1日のヘッドライナーで、その日の出演バンドを全て決める立場)を依頼されたとき、自分は好きなバンドをリストアップして、そのリストを消していく作業に取り掛かった。
(訳注:声をかけたバンドに断られ続けたということだと思われる)
RUDIMENTARY PENIにもお願いしたけど、残念なことにそれは成らなかった。それで、次に考えたのがG.I.S.M.だったんだけど……様々な理由から、これはとんでもなく無謀な企てに思えた。彼らは日本国外で公演したことがないし、そればかりか、日本国内でも10年以上ライヴをしていないからだ。」

「'93年にCATHEDRALで東京公演をしたとき、G.I.S.M.のボーカリストであるサケビが観に来てくれて、翌日には自分たちを彼のアパートに招いてくれた。我々はそこでダラダラ過ごし、キメたり人間解体ビデオ(!)を観たり、いろんなことをした。この夜のことは一生忘れないだろう。G.I.S.M.がエクストリーム・ミュージックに及ぼした影響を過小評価するのは難しい。特にハードコアパンクに長年及ぼしてきた影響は甚大なものだ。メタリックな質感のある本物のノイジーなハードコアの生々しく汚らしい世界においては、たぶん(訳注:十中八九というくらいのニュアンス)世界で最も影響力のあるバンドだよ。並び立つのはDISCHARGEくらいだろう。」

「まあそれはともかく、共通の友人を介してサケビの所在をなんとか突き止め、「Rituals For The Blind Dead」にG.I.S.M.で出演してくれるよう真剣にオファーした。何度かメールをやり取りした後、彼は出演を承諾してくれたよ。これが本当に実現するのかまだ全然信じられない。でも、飛行機はもう予約してしまったし、彼らの方も、ここにやって来てお前らを残忍にブッ飛ばす準備をしているところだぞ!!!」

サケビが加えて言うことには:
「こんな素晴らしいフェスティバルに参加できて光栄です。これは我々の初めての国外公演で、そしておそらく、2002年2月以来初めてのショウになるでしょう!いわゆる「クラシック・セット」でいくつもりですし(訳注:この声明記事にタグ付けで「Detestation」とあるので、歴史的名盤である1stの曲がメインになると思われる)、Roadburnで大いに楽しめることを今から期待しています。」

Roadburn Festivalは、2016年の4/14〜4/17に、オランダ・ティルブルフの013 venueで開催される。チケット発売中!



f:id:meshupecialshi1:20151121212320j:plain


f:id:meshupecialshi1:20160417124448j:plain


Roadburn 2016 2日目のレポ @ linkawales.co.uk(2016.4.15)

G.I.S.M.の話が出てくる部分だけ抜粋して訳しています)

Terzij de Hordeが空気を切り裂くブラックメタルをやっているのをEcstase(註:Roadburnの最小ステージ)の後方で少し観て一休みした後、私はメインステージのバーに戻り、リー・ドリアンを捕まえた。Wrexham Memorial Hallから続く旧交を温め、この企画を運営した彼の労をねぎらい、そして、これから出演するG.I.S.M.を心待ちにする興奮を分かち合うためだ。(リーとG.I.S.M.の)交友関係は彼がNAPALM DEATHで日本ツアーをした25年前から続くもので(註:'89年の初来日ツアー:2ndアルバム時のラインナップ)、この日本産ハードコアパンクバンドの13年ぶり・出身国外では初となるギグが実現したのは、そうした強力な(そして精神的な)繋がりがあってこそのことだったのだろう。このイベントだけのためにあらゆる所から(このバンドを含む)パンクスが集結し、このイベントのメロウな環境(註:しっとりめの音楽をやる出演者が多かったという筆者の印象)においては極めて稀な狂騒状態が引き起こされた。バンドの音はまったくもって素晴らしく、彼らの一部の品質の悪いスタジオ音源よりも遥かに良かった。この凄まじいライヴの音源を何曲かでも発売してくれることを望む。メンバーは素晴らしい存在感をいまだ保っていた。特にボーカリストの何かに急き立てられているような(誰かに小便を引っ掛けられているかのような)ステージングは凄かった。ステージ後方のスクリーンに流された、カーマ・スートラをえげつなく描いたようなアニメーション(註:宇川直宏作のVJ)も、とても楽しく心を溶かすものだったよ!


Kim KellyによるRoadburn 2016 2日目のレポ @ VICE(2016.4.16)
リンク先に写真あり

(まずDARK BUDDHA RISINGとULFSMESSAの話があり、その後にG.I.S.M.の話が出てくる:その部分だけ抜粋して訳しています)

以上の2つと並び金曜最大の目玉となったのは、遠く海外から来たバンドだった。カルトなハードコアパンクの伝説G.I.S.M.が日出づる国からやってきて、80年代頭のレパートリーによる荒々しいセットで我々のノドをカッ切ってくれたのだ。結成35年・休止期間14年の(そしてこのRoadburnのクソデカいメインステージが日本国外での最初のショウになった)トリオ(訳注:G.I.S.M.は4人編成だが原文ではtrioという単語が使われている)は、とんでもなく素晴らしいパフォーマンスをしてくれた。1985年なんて来なかったんだ、というような雰囲気があった。

私はRoadburnのピット(訳注:スタンディングフロアにおける人々の密集地帯のこと)がこんなに暴力的かつ熱狂的になったのをいまだかつて見たことがなかった。(自分の知る範囲で近いのを挙げるなら、2012年のHet PatronaatでのDOOMで、群衆の上をステージダイバーが埋め尽くし、YOBのMike Scheidtもそこに参加していた、という状況だろうか。)これは、Roadburnの守備範囲の幅広さと、“ヘヴィ・ミュージック”というものの定義がどれほど広範なものになりうるか、ということをうまく思い起こさせてくれるものだった。そして、愛すべきギタリスト・ランディ内田…バンドが最後のアルバムを出した直後の2001年に癌で亡くなった(訳注:実際はランディ内田の没後の2002年にその『SoniCRIME TheRapy』が発売された)…がいなくても、G.I.S.M.はステージ上で素晴らしい存在感を発揮し、群衆を狂乱状態に陥れることができるのだ。日がな時間潰しをして生きてきた無数のパンクスが013(訳注:このライヴが行われた会場)の仄暗いメインフロアになだれ込み、デニムとブラック・レザーで揃えるRoadburnの典型的なスタイルに身をやつして、肩と肩をつきあわせて、集団的熱狂状態になったのである。

(以後はNIGHT VIPERについての話:後略)



Roadburn 2016 2日目のレポ @ THE SLEEPING SHAMAN(2016.4.25)

G.I.S.M.の話が出てくる部分だけ抜粋して訳しています)

(この会場に来た)全てのパンクスが013(註:メインステージのあるフロア)にへばりついているのを訝しがる向きもあっただろう。彼らのお目当てはただ一つ。リー・ドリアンが「Rituals For the Blind Dead」企画のために獲得した日本産プロト・ハードコアバンドG.I.S.M.だった。これまでこのバンドは日本国外での公演経験がなく、Roadburnがその流れを変えようとしていたところだったのだ。横山“サケビ”茂久率いるこのバンドは、彼らのトレードマークである混沌とした・生々しい・耳触りなハードコアパンクを携え、多くを語らずその場に飛び込んだのだった。

ステージ上のスクリーンでは気味の悪いアニメーションが垂れ流され、その描写は曲が進むにつれどんどんあからさまになっていった。音楽は激しく暴れまわり、ほとんど手のつけようがなかった。サケビはステージ上を跳ね回り(註:youtubeに上がっている動画では終始ゆっくり歩き回っていてそこまでアクティブな印象がないが、これはこれで異様な迫力があり素晴らしい)、マイクに向かって吠え、そこに居ることを概ね楽しんでいるようだった。(それまでの出演者のときは)だいたい寛いだ感じだった観衆は、最初の一音が鳴るやいなや、ステージ前に形成された暴力的なピットへなだれ込んだ。なぜならば…そりゃそうだろう、G.I.S.M.なんだぜ。パンク系のバンドはふつう小箱でこそ映えるものなんだけれども、G.I.S.M.と観衆の間に生まれた相互作用は、殆ど言葉を交わさないものだったのに並外れて強力で、巨大なメインステージは一時間弱にわたり、反逆の拳を掲げた汚らしいパンクスによって占拠されたのだった。


Roadburn 2016 2日目のレポ @ METAL STORM(2016.5.13)

G.I.S.M.の話が出てくる部分だけ抜粋して訳しています)

〈Cheによるレビュー〉

今年のRoadburnにG.I.S.M.が出演するというニュースは全ての人に衝撃を与えた。知らない人のために説明すると、彼らは80年代初期に日本に現れたハードコアパンクのカルト・スーパースターだ。(バンド名の頭文字が示すものは年々変わり続けているが、元々は「Guerilla Incendiary Sabotage Mutineer(註:強引に訳するなら“扇動的な破壊活動をゲリラ的に行う反逆者”という感じだろうか)」だった。)Roadburnのステージは彼らの2002年以来初めてとなるショウであり、日本国外で行う初めてのショウでもあった。それを聞けば、この特別な、おそらく一回限りのイベントに、どれだけの期待がかかっていたか想像できるだろう。クレイジーな衣装を身にまとい色とりどりの髪型をしたメンバー(フロントマンの横山サケビだけは“普通の風体”だった)がステージ上に現れた瞬間、我々は自分たちがこれから真に特別なものを目撃することになるんだということを知った。

G.I.S.M.のショウは力強い「Endless Blockades For The Pussyfooter」で幕を開け、前日のCONVERGE同様、モッシュピットが即座に形成されバンドが演奏をやめるまでそれは止まることがなかった。JUDAS PRIEST〜IRON MAIDEN的ヘヴィ・メタルの影響を取り込んだハードコアの精力的爆撃と、このフェスティバル史上最高にクレイジーなヴィジュアルにより、アドレナリンはとめどなく放出され続けた。そのヴィジュアル(註:ステージ上のスクリーンに流されたVJ:宇川直宏の手によるもの)を言葉でうまく言い表すのは不可能だが、PCPをキメたDr.スース(註:アメリカの絵本作家/児童文学作家/漫画家)という感じの絵柄による、情け容赦ない虐殺の(殆どがアニメーションからなる)超現実的なコラージュ、アナーコ・パンクのイメージ、セックスシーンなどの映像は、G.I.S.M.の音楽の攻撃的な本質を幻覚的に補完していたのだ。私を含む全ての観衆は、畏敬の念を伴う朦朧とした状態でメインステージを後にすることになった。我々はそれなりのものを期待してはいたが、今のG.I.S.M.が昔と同じくらい素晴らしいと想像していた者は一人もいなかっただろう。この日最もfunな(註:“fun”というのは(特にハードコア以前の)パンクにおいて重視される姿勢の一つで、G.I.S.M.の音楽にもそういう“へらへらした”“ふざける”感じが備わっている:単に“楽しい”という以外にそういうニュアンスが含まれているのだと思われる)ステージであり、このフェスティバルのハイライトの一つだったと言い切れる。日本から生まれた最も凄いものは何だと思う?『アキラ』(註:大友克洋作品の劇場版アニメ)?いや、G.I.S.M.だよ。


〈Rodによるレビュー〉

G.I.S.M.が(Roadburnのラインナップに)追加されたという話は各方面に大きな驚きを与え、噂を聞いて真偽を確かめようとした人々が殺到したためRoadburnのホームページが落ちることになった。(註:これは事実。)正直言って自分はG.I.S.M.のことを全く知らなかったのだが、彼らのことを調べるにつれどんどん興奮させられていった。G.I.S.M.は風変りな・本当の意味で独自なスタイルのハードコアパンクをやっていて、ヘヴィ・メタルのフック(註:“耳を捉える音楽的な引っ掛かり”というふうな意味)とリード(註:ギターソロのこと)、暴力的な叫び声、とんでもないキャッチーさを伴う、型に嵌らない曲を持っていた。このショウは彼らが日本国外で初めて行うものであり、ここ10年以上において初めてやるものでもあって、古参・新参の両ファンにとって伝説的なステージになることが運命付けられていた。青/オレンジ色の髪とパンク・ファッションに身を包んだバンドメンバーが現れるやいなや、観衆は大声で叫び始めた。最初のコード(註:和音)が演奏されると、即座に血がたぎり、誰もがジャンプ・モッシュをし始めた。混沌としながらも極めてfunな雰囲気は、私がこれまで観た中でも最もクレイジーな映像があってこそのものでもあった。奇妙な性的・政治的イメージで埋め尽くされた心臓発作を呼び起こすようなヴィジュアルを前にしたら、アシッドなんて要らないだろう。私はここ数年ハードコアパンクを興味深く探求してきたが、G.I.S.M.は私の期待を遥かに上回ってくれた。全般的に、グルーヴィーで精力的、funでとにかく激しい。私はモッシュピットに何度も飛び込まされてしまったよ。


Roadburn 2016(4/15)セットリスト

setlist.fm記載のものは

1. Endless Blockades for The PossyFooter
2. A.B.C. Weapons
3. Death Agonies And Screamt
4. (Tear Their) Syphillitic Vaginas to Pieces
5. Nuclear Armed Hogs
6 Document One
7. Nightmare
8. Shoot to Kill
9. Still Alive
11. Death Exclamations
12. Fire
13. Anthem

ベストアルバム(1st全曲+初期音源集)『Determination』15曲から13曲。「クラシック・セット」という予告通りの内容になったようです。


現地で撮影された動画のリンクなど(紐付け連続ツイート)

f:id:meshupecialshi1:20160516214814j:plain

f:id:meshupecialshi1:20160516214901j:plain

f:id:meshupecialshi1:20160516214944j:plain

f:id:meshupecialshi1:20160516215136j:plain